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鈍感青年✕年上キャリアウーマン

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鈍感青年✕年上キャリアウーマン

1 - 鈍感青年✕年上キャリアウーマン①

♥

35

2020年11月07日

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都内 某大学

謙太郎

今日は18時から美月ちゃんとホテルオールドコタニでディナー

謙太郎

明日の20時からは、風子ちゃんとバーで待ち合わせ…と

祥平

よっ!謙太郎

祥平

どうした?女か?

謙太郎

まぁ、

謙太郎

女の子は女の子だね。

祥平

オマエ性欲すげーな!

謙太郎

いや、彼女たちと肉体関係はないよ。

祥平

はぁ?!

祥平

じゃあなんのために大勢の女が側にいるんだよ!?

謙太郎

僕は、ママ活してるだけだから

祥平

・・・は?

謙太郎

ママ活

謙太郎

デートして女性からお金をもらったり、何か買ってもらったり、夕飯をご馳走してもらうんだよ

祥平

な、何だそれ・・・

祥平

楽しいのか?!

謙太郎

僕には合ってるね

謙太郎

ママ達も30代〜40代のバリキャリさんたちばっかりだし、

謙太郎

中には社長さんとかもいるよ

祥平

へ〰・・・俺には理解できない世界だわ

謙太郎

まぁ、普通はそうだろうね

謙太郎

みんな、誰かに自分の話を聞いてほしい、って感じみたいだよ

祥平

はぁ〰

祥平

ま、レンタルなんとかって人も今流行ってるもんなぁ

祥平

それに近いのかもな

謙太郎

(いや、違うと思うけど…まぁ、いっか)

祥平

あっ、そろそろ次の講義の時間だ!

祥平

じゃあな謙太郎、くれぐれもヘマしてトラブル起こすなよ?!

謙太郎

うん、大丈夫だよ僕は

謙太郎

祥平も、彼女大事にしなよ

祥平

お前には言われたくないわ!

祥平

じゃあな!

その日の夜

謙太郎

美月ちゃん、久しぶり

美月

遅れてごめんね

謙太郎

大して待ってないから大丈夫だよ

美月

さ、座ろう

美月

久々にゆっくりディナーだよ!

美月

嬉しいなー

謙太郎

そんなに忙しかったんだ

謙太郎

大変だったね

美月

そうなの

美月

部下がヘマしちゃって、その尻拭いをしてたから

美月

今週はずーっと立て込んでた!

謙太郎

そっか

美月

私、この日のために頑張れたんだよ

美月

最近、忙しくてカップ麺とかインスタント食品ばっかりだったから

美月

ここのディナー最高だし、久しぶりの贅沢よ

謙太郎

わかる。僕もバタバタしてるとインスタントばっかりだよ

謙太郎

でも、栄養バランスに気をつけてね

謙太郎

最近は貧血の女性が多いとか、痩せすぎの人が多いとか、大学でも色々と話聞くから心配だよ

美月

それは大丈夫!

美月

健康診断でも結果良かったし、サプリも飲んでるから

謙太郎

そっか

謙太郎

それならいいけど

美月

………ご、ごめん自分の話ばっかりで

謙太郎

いいよ。美月さんの話もっと聞かせて

謙太郎

就職する前に会社の話とか、立派な社会人から話を聞くのって、大切なことでしょ?

謙太郎

僕、美月さんの業界に興味あるし

美月

美月

謙太郎君は優しいね

美月

普通に、彼女作ったらどう?

謙太郎

…いや、こんな見た目だし

謙太郎

同世代には相手にされないよ

美月

そっか…

美月

私があと10歳若ければなー!

謙太郎

そしたらきっと、僕たち出会えてないかも

美月

美月

そうよね、確かに

店員

お客様。お待たせいたしました

店員

コースのシャンパンと前菜をご用意いたしました

美月

シャンパン来たし、乾杯しましょ

謙太郎

うん

謙太郎

乾杯

美月

乾杯!

謙太郎

それから、美月さん、いただきます

美月

はい、どうぞ!

美月

わー!前菜おいしい

謙太郎

本当だ

謙太郎

美月

美月

今日は遅くまでありがとう

謙太郎

いいえ

謙太郎

こちらこそご馳走さまでした

美月

明日は?講義ないの?

謙太郎

2限からです

美月

そっか

美月

勉強頑張ってね

謙太郎

はい!

美月

じゃあ、また会いましょう

謙太郎

はい。また連絡します

謙太郎

おやすみなさい

美月

おやすみ!

謙太郎

(僕、いつまでこんなことするんだろう)

謙太郎

向いていても、いつまでも続くことじゃない…

謙太郎

あと5年経ったら?10年後何してる?

謙太郎

………何か気持ち悪くなってきた

謙太郎

考えるのやめよ

謙太郎

うちに、帰らなきゃ

帰宅後

謙太郎

つ、疲れた…

謙太郎

そんなに飲んでないけどなぁ

謙太郎

フローリング、気持ちいい…このまま寝そうだ…

謙太郎

せめてシャワーくらい入らなきゃ…

謙太郎

………ん、誰かな

風子:ごめん!明日残業確定しちゃったからバーに行けなくなった。また今度、埋め合わせする!

謙太郎

そっか………風子さんも忙しいんだなぁ…

謙太郎

「それは大変ですね。僕のことは気にしないで大丈夫ですよ。また今度会えるのを楽しみにしています」っと

謙太郎

謙太郎

・・・目、覚めてきたな

謙太郎

シャワー入って、ちゃんとベッドで寝よう

翌朝

謙太郎

目覚ましより早く起きちゃった

謙太郎

ん、誰だろ

美月:おはよう。昨日は話聞いてくれてありがとね。私は同性からも嫌われがちで、友達いないから謙太郎君にばかり色んな話をしちゃうんだ。うるさくてごめんね

謙太郎

(美月さん、そんなこと考えてたんだ)

謙太郎

「僕も親友は一人もいないので一緒ですね。うるさくないです。また話を聞かせてください」っと

謙太郎

(そっか)

謙太郎

(ママ活やっても満たされなかったのは)

謙太郎

(僕に、本当の親友がいないからだ。)

謙太郎

(今まで、薄っぺらい人間関係ばっかりだった)

謙太郎

(家庭は昔から崩壊してるし、大学でも親友と言えるほど心開ける人は誰もいない)

謙太郎

(祥平とは、話はするけど遊んだり出かけたりしないし…)

謙太郎

そっか、僕

謙太郎

寂しかったんだ………。

謙太郎

やっと、自分のことが分かった気がする

数週間後

謙太郎

美月さん、忙しいのに呼び出してすみません!

美月

大丈夫だよ。今仕事も落ち着いてるから

美月

それより、どうしたの?

美月

健太郎くんから誘うなんて、珍しいじゃない

謙太郎

謙太郎

それはですね…

美月

うん

謙太郎

僕、美月さんと友達になりたいんです

美月

えっ??

謙太郎

今までは、ママ活の一環で接してきただけでしたけど、

謙太郎

美月さんは、ずっと一緒にいて安らぐと言うか、

謙太郎

もっと美月さんの側にいたいな、できれば金銭の授受は避けたいな、って思っていたことに、つい最近気づきました…

美月

そうだったんだ!

美月

私、全然気づかなかった

謙太郎

僕も自覚したばかりで………

美月

…恋愛的な、好きではないの?

謙太郎

はい

謙太郎

僕は、友人が欲しかった。

謙太郎

今まで、家庭も、学校での人間関係も

謙太郎

薄っぺらいものばかりでした。

謙太郎

美月さんと会ってから、はじめてこんなに人と長い時間、長い期間話をして、

謙太郎

絆を深めたい、もっと美月さんを知りたいと思っていて………

美月

…それ、本当に友情なのかな?

謙太郎

友情だと思います。

謙太郎

今までママ活で出会った人達にも美月さんを大切にしたいから今後は会えないと、話をしました。

謙太郎

それで時間かかって、報告も遅くなりました

謙太郎

すみません…

美月

(それ、絶対に恋愛的な好きじゃん!)

美月

(本人は気づいてないのか)

美月

ふーん

謙太郎

…美月さん、僕と友達になってもらえませんか?

美月

ダメ

謙太郎

えっ?!

美月

恋人ならいいけど、友人はダメ

謙太郎

どうして…

美月

私は、男女間に友情はないと考えるタイプだから

謙太郎

男女間に友情はない…?

美月

もちろん、小さな子供は別よ。

美月

でも、私とあなたでは、友情は育めない

謙太郎

……………………

美月

この際、ハッキリさせたいから言うね。あなたは気づいてないかもしれないけど、

美月

私に彼氏がいたらどうする?

謙太郎

謙太郎

(………え?)

美月

ママ活を依頼する側の人間にも事情はある。

美月

中には家庭を持つ人もいるし、

美月

彼氏がいるのに、ママ活する人もいる。

美月

…謙太郎君は、私に夫や彼氏がいないと思ってた?

謙太郎

はい、考えたこともなかったです

美月

美月

それは、視野が狭いね。

美月

親友がいなくても、恋人はいるかもしれないよね?私に夫がいても、おかしくない

謙太郎

(そうだ、僕、間違ってた)

謙太郎

(美月さんの事情も考えず、突っ走って………情けない)

謙太郎

すみません!僕が間違ってました

美月

ま、別に今、恋人いないんだけどさ

謙太郎

…………………

美月

…どう?あなたは私のこと、意外と知らないでしょ?

謙太郎

はい

美月

私のこと、もっと知りたい、って思ってくれてるのかな?

謙太郎

そうです

謙太郎

もっと、美月さんを知りたい………

美月

うん、そこまで言ってくれるなら、私もハッキリ言うね。

美月

君、私のこと恋愛感情の「好き」だよ

謙太郎

謙太郎

???

美月

他のママ活で知り合った女性と縁を切って、突っ走って、更に私のことを知りたい、と言う

美月

これは「恋愛感情」なんじゃないかな

謙太郎

…え?

謙太郎

そんな訳ないですよ

美月

今まで謙太郎君は、恋って、したことあるの?

謙太郎

いえ、一度もないです

美月

じゃあ、まだ恋をよく知らなくても仕方ない。

美月

そういうものなのよ、恋って

美月

だから、余計にあなたと友情を築くことはできない

謙太郎

・・・

美月

よく分からない、って顔してるわね

美月

(ここまでやらなきゃダメか、もう賭けるしかないな…)

美月

私、君と友情を築くことはできないし、あなたも私と恋愛的な付き合いができないって言うなら、これからはもう会わない

謙太郎

え???

美月

私、これからは連絡しないから

謙太郎

何で…?

謙太郎

何でそんな話になるんですか!

美月

じゃあね

謙太郎

ちょっと!

謙太郎

謙太郎

美月さん………!

つ づ く

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