日向
ハァハァ……だいぶ逃げたな
日向
流石にここまでは来な…!?
(足音が聞こえる…隠れなきゃ)
(足音が聞こえる…隠れなきゃ)
?
隠れても無駄だよ?
?
居場所、わかってるもん
?
ね?日向翔陽くん、出てきな
日向
…なんで俺の名前が分かるんです!?
日向
それと、貴方も名乗ってください。
(俺だけ名前を知られてるのは不公平でしょ…)
(俺だけ名前を知られてるのは不公平でしょ…)
?
俺の名前…いいよ、教えてあげる。
赤葦
赤葦京治。
日向
赤葦さん、ですね。
日向
それで、なんで俺の名前を知ってるんです?
赤葦
知らないの?
赤葦
君は行方不明者として捜査されてる。
日向
えっ…は?
(どうゆうこと?俺、黒尾くんと同居してるよ?)
(どうゆうこと?俺、黒尾くんと同居してるよ?)
日向
何…言ってるんですか!?
日向
俺には一緒に住んでる家族がいます。
日向
なので…行方不明者になるなんておかしいんです!
赤葦
一緒に住んでる家族…ねぇ〜
赤葦
その人は本当に日向くんの家族かな?
日向
だって…物心ついた時から一緒だったし。
赤葦
それじゃあ、これを見してあげる。
(日向によく似た家族の写真を見せる)
(日向によく似た家族の写真を見せる)
日向
なに…これ
日向
あっ……
(そうだ。思い出した)
(そうだ。思い出した)
赤葦
ふふっ、何か思い出した?
日向
確か…俺は4人家族だ。
赤葦
そうだね。
赤葦
ね、家族の元に帰ろう?
日向
でも…一緒に暮らしてる人が……
赤葦
そんな人置いといて、いこ?
(日向の手を掴む)
(日向の手を掴む)
日向
え…ちょ!
翔くん、目を伏せて
日向
(俺はその声の通りにした。聞き馴染みある声だったから)
日向
(したけど…ドンッって鈍い音が2つ聞こえた。)
日向
(2つ目の鈍い音が聞こえた時、俺は首裏に痛みを感じた)
日向
(痛い。首裏の痛みが鳴り響く。)
日向
(気づいたら、意識が消えていた。)
黒尾
翔くん、ごめんね。遅くなった
黒尾
さっ、俺たちの家に戻ろうか
黒尾
赤葦は…置いていこう
(帰ったら家のロック、硬くしておこう)
(帰ったら家のロック、硬くしておこう)
赤葦
(最後にうっすら聞こえた声は…)
赤葦
(バイト先の先輩の声だった。)
赤葦
(最後に見えた世界は…)
赤葦
(バイト先の先輩が行方不明者を連れ去る現場だった)
赤葦
(そして…日が照らすまで俺の意識は戻らなか)







