No.side
いつも通りの会議の日、
珍しく遅刻してきた橙は 様子がおかしかった。
メンバー全員が気になり よく見てみると、
体中にいろんな跡や、傷があった。
赤
赤
赤
橙
橙
そう、答えた橙だが、
声は震えており、
どこか、怖がってるようにも見えた。
桃
桃
橙
橙
桃
桃
青
渋々と言った感じだが、
橙は消毒はしてくれると言った。
桃も下手に刺激しないようにゆっくりと橙がしたいことを示す。
さすが最年長✨
青
青
桃
桃
桃
青
橙
赤
赤
橙
いつもはツンツンしちゃう赤も橙が 怪我をしたら心配する。
桃
桃
桃
桃
大体の処置を終え、
橙に知らせようとすると、
足を消毒する為に赤の膝の上に
頭を乗せていた橙が 眠ってしまっていたのだ。
1人で怖かったのがメンバーを見て 安心したのか、
ぐっすりと眠る橙。
その無防備すぎる寝顔に桃が笑った。
桃
桃
桃がおちょくるように言い放った 言葉が橙を狂わせた。
「嫌や。嫌や。」と叫び暴れ回る橙。
やっぱり何かあったのだ。
それでないと橙がこんなに 慌てるわけが無い。
紫
紫
そこに、救世主の紫が 丁度よく到着した。
メンバー
紫
紫
これでやっと解決だ。と、 誰もが思っただだろう。
橙を唯一落ち着かすことができる彼氏の紫が現れたのだ。
だが、その願い、思いはすぐに 掻き消された。
彼女の橙の言葉によって。
橙
桃
桃
橙
桃
橙
桃
その場の空気が一瞬にして凍った。
みんなが驚き、信じられず、
誰もが言葉を発さないでいた。
そんな中、一番最初に口を開いたのは橙の彼氏の紫だった。
紫
紫
紫
橙
橙
橙
橙
橙
ドガッ
ドサッ
紫
紫
桃
桃
みんな動揺を隠せないでいた。
それもそのはず、
橙といえば、
紫大好き人間と言っても過言ではないくらい紫のことが大好きで、 愛しているのだ。
その彼がいきなり彼氏のことを 嘘付き呼ばわりし、
挙句の果てには彼氏を 突き飛ばしたのだ。
これは夢なんじゃないかと 誰もが思った。
だが、それは信じ難い現実であり、 事実なのだ。
桃
桃
橙
紫
紫
橙
橙は知っている。
本物の紫しか、橙に「おいで」などの 甘い言葉を吐かないことを。
橙
ギュッ
橙は本物の紫だと確信したのか、
一目散に紫の広げた腕の中、胸の中に飛び込んだ。
紫
紫
紫
紫
橙
ぎゅうぎゅう
橙は紫を力一杯に抱き締める。
紫
紫
橙
橙
一同は安堵のため息をついた。
やっといつもの橙に戻った。
やっぱり彼氏のパワーって 偉大なんだとここにいる ほとんどの人がそう思った。
だが、疑問は一切解決していない。
なぜ、橙の体には傷が 沢山できていたのか、
なぜ、橙自身の元気が無いのか、
この二つについてはどちらかが 分かれば両方わかったと言っても 過言ではない。
1番気になるのは、今は大丈夫だが、
今は大丈夫だが、数分前まで 彼氏である、紫を怖がったことだ。
紫と橙の仲良さなど、近くて見てきた
いいや見せられて来た桃達が 1番よく知っている。
桃
桃
紫
紫
桃は、紫がブチ切れる事を、
自分自身が殴られるのを覚悟で 桃は紫に話を切り出した。
桃
桃
紫
桃の言葉を聞いた瞬間、
紫の顔には優しい笑顔は 残っていなかった。
紫の瞳に残っているのは、
激しく燃え上がっている怒りを纏った炎だけだった。
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫の言う通りだった。
いつもみんなの前でイチャイチャし
橙くんは俺のと言わんばかりに みんなを睨んで。
この前2人で確認しているのもメンバーはこっそりと見ていたし。
でも、事実を喋るまで桃も 譲ることは出来ないのだ。
桃
桃
桃
桃
桃
桃
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
紫
そう言った紫の目には涙が 溜まっていた。
その様子から、紫が本当に心から 謝ってるのがわかった。
頭も深く下げたまま上げない。
橙
紫が頭を上げた瞬間に、 我慢できなかったのか、 1粒の涙が紫の頬を伝った。
その涙を優しく拭き取る橙。
紫
紫
橙
橙
紫
このカップルは時々どっちが彼氏なのか分かりずらいときがある。
でも、そこも彼らのいい所でもあるのをメンバーは知っているので口を挟む なんてことをする人は 誰一人として居なかった。
・・・
今しかないかもしれない。
桃は意を決して橙に話しかけた
桃
紫
紫
紫
桃
紫の表情にはもう、迷いはなかった。
紫の顔には''覚悟''だけが 浮かび上がっていた。
どんな未来も受け止めるという 意思が強く、出ていた。
紫
紫
紫
橙
紫
紫
紫は無理には聞き出さなかった。
橙が言いやすいタイミングで、
その時が来るまで、紫は橙の背中を 呼吸に合わせて優しく叩く。
落ち着かせるためだと言う。
橙
橙
橙
橙
紫
橙
橙が怯えるのもそのはず、
今の紫の目には、怒りだけが 静かに燃え上がっていた。
その目を例えるには獣の目が 1番かもしれない。
橙を傷つけた奴を見つけたらすぐに でも噛み殺してしまうかの様な。
紫
紫
橙
橙
橙
紫
紫
紫
橙
橙
橙
紫
橙
紫の獣のような雰囲気は どこにもなかった。
''なかった''て言うよりは 橙のおかげで''なくなった'' という方が正しいだろう。
それほど紫にとって橙というのは 大きな、かけがいのない存在なのだ。
桃
桃
紫
橙
まだ、解けてない謎が ひとつ残っている。
桃
桃
橙
橙
橙
橙
紫
紫
紫
紫
紫
橙
これで無事解決だ。と思いきや、
紫にはまだやらなきゃ いけないことが残ってる。
紫
紫
橙
紫
橙
橙
紫
ちゅっ
橙
紫
橙
紫が言う、''お話に行く''というのは ''殺りにいく''という意味らしい。
赤
橙
赤
橙
橙
赤
橙
赤
橙の言った通り、赤の首には キスマークがあり、腰も痛い。
あと、遠くで黄がニヤニヤしている。
そういうことですよ。
ん?どういうことかって?
まぁ、そこは想像におまかせしますよ
紫が帰ってきたのは30分後だった。
橙は気にしてなかったが、
気になった桃が何があったのか 紫に聞くと、紫からは、
紫「ん?何って、もう二度と橙くんに 近付けないように、ちょーと、 体に教え込んだだけだよ」
という返事が返ってきたと言う。
ちなみにその時の紫の表情は 過去一で笑顔だったらしい。
紫はそれを言った後すぐに、 橙と仲良く手を繋いで帰って行った。
その時の橙の表情は 満面の笑みだったらしい。
桃は自分だけ紫の闇を知った気がし、この真実は闇の中に葬った。
これ以来、興味本意で聞くことはもう絶対にしないと心に誓った桃でした。