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すでに楽屋にはロックがかけられている。
ただし、これからのターゲットとなる橘だけは別だ。
武永は橘の楽屋の前で立ち止まると、勢い良く扉を開いた。
橘
いきなり開いた扉に驚く橘をよそに、ナイフを片手に足早に近づく武永。
橘が驚いたカンコワシ目を見開いたが、問答無用でナイフを突き立ててやった。
ほんの一瞬の出来事だった。
あまりにも手応えがなくて、本当にナイフが刺さっているのか不安にもなった。
橘はしばらく目をぱちくりとさせていたが、しばらくすると動かなくなってしまった。
武永
武永
武永は自らに言い聞かせるように呟くと、あらかじめ用意していた【降板】のプレートを橘の首にかけ、そして足早に廊下へと戻る。
廊下から自身の部屋――これから神崎と過ごすことになる部屋へと向かう。
武永
番組のはすでに収録済みである。
そして、これが流れることになるのは、夜が明けて、収録からちょうど12時間後になる正午だ。
武永
武永
武永
スタジオ側に窓がないことを利用し、時間を丸々12時間ずらす。
そうすることで、武永自身がアリバイを作れるようにする。
元はRYUSEIのアイディアであるが、中々に良くできたアイデアだ。
武永
こうして、武永は目覚めた後、何事もなかったかのように――まるで神崎と同じであるかのごとく振る舞うのだ。
そう、何も知らないかのごとく――。
〇〇新聞 令和元年 10月2日
バスに落石が直撃
乗客女性の死亡を確認
未明、〇〇県の山道にて、運行中のバスに落石が直撃する事故があった。
この事故により、女性が病院へと搬送されたが死亡が確認された。
事故当時、現場周辺では雨が強まっており、地盤が緩んで落石が発生したのではないかとの見方が出ている。
他の乗客に怪我はなかった。