報いと復讐

初めて依頼を受けた

お得意様かららしい

あの隣のマンションにいるのが

ターゲット

狙いを定め

あとは撃つだけ

震える手を握りしめ

銃弾を放つ

ﾊﾞｧﾝｯ

初めて人を殺した

自分でも疑うほど

気分は清々しかった

案外

楽だな…

帰り道

人を殺した時に感じた

"清々しさ"

について考えていた

罪悪感はない

逆に心が軽いと

思ってしまう自分がいた

そんな事を考えてるうちに

ポツポツと

雨が降り始めた

冷たい雨が

体に染みる

人間として大事なものを失った

そんな事を思いながら

組織へ戻って行った

5年後

あれから5年の月日がたった

この5年間何人もの人を殺した

暗殺の依頼は絶えなかったので

基本仕事でいっぱいだった

依頼の用紙に目を通す

今回の依頼も簡単そうだな

と思いながら

現場へ向かう

この後組織で起こることを

この時の私は

知るよしもなかった