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その夜、エールシオンは、またしても酷い頭痛で苦しんでいた。

エールシオン

(くっそおおお…)

エールシオン

(んあああああああ)

頭痛に連動するように、彼の目に被さったアイマスクのその下

額の真ん中に埋め込まれた宝石が、緑色に光っている

エールシオン

(あああああたまが痛てぇよおお)

起き上がることもままならず、ただ呪いを吐きながら、嵐が過ぎ去るのを待つ事しかできない

エールシオン

(畜生、何で、なんでなんだよ)

ズキズキと脈打つような頭痛に、吐き気さえも催してくる

ダークサイド

エールっシーオーン!!

ドサッ

エールシオンの上から何かが降ってきた、と思ったら、

それはニヤニヤと嬉しそうな表情を浮かべたダークサイドだった

エールシオン

う・・・なん…だよ

ダークサイド

きゃっはははははは!

エールシオン

あっち行ってろよ!

エールシオン

頭痛てぇんだよ

ダークサイド

知ってるよ!?何言ってんの

ダークサイド

だからそうやって痛がってる顔見にきたんじゃん

ダークサイド

ボク、人が苦しんでる顔見るのが大好きだからっ!きゃははは

エールシオン

てめぇえ…

エールシオン

クソガキが

エールシオン

ううっ

エールシオン

ダークサイド

ははっ、エールのおでこが馬鹿みたいに光ってるっ!蛍かなっ!?

ダークサイド

ほら、そのダサいマスクとってよく見せてよ!

ダークサイドは寝ているエールシオンの胸の上に馬乗りになって、顔の横に手を伸ばした

エールシオン

やめろっ!

エールシオン

離せっっ

頭痛で余裕を無くしているエールシオンが、力の加減もできずに脚と手でダークサイドを払い除ける

ダークサイドはニヤニヤと笑ったままベッドの端から下に落ちた

が、そのまま再び這い上がって、彼の首に両手を掛ける

ダークサイド

ひひひ、ねぇ、どう?苦しい?

ダークサイド

そんなに死ぬほど頭が痛いんなら、死んじゃったほうがマシ?ねぇねぇ、僕が死ぬの手伝ってあげようか?きゃはははははは

ダークサイドは首に回した手の指にじわりと力をかけていく

エールシオンは憎々しげに睨みつけながら、しかしダークサイドを見極めんとするかのように、抵抗をしなかった

エールシオンの顔色が見る間に悪くなっていく

エールシオン

ぅ…ガハッッ

ダークサイド

何だよ?本当に死にたいのぉ?

エールシオン

・・・

ダークサイド

なーんだ。もっと抵抗してくれなきゃつまんなーい

ぱ、っと解放されたエールシオンがヒューヒューと呼吸を取り戻す

ダークサイド

ふーん、これがあのパイプか

エールシオン

おい、返せよ…

サイドテーブルの上にあったパイプを手に取って眺めるダークサイド

ダークサイド

エールにこれが「使える」のかなぁ?

エールシオン

少なくともお前に使えるもんじゃねーよ

ダークサイド

じゃあ返すからさ

ダークサイド

今すぐパイプ使って宇宙を滅ぼしてみてよ!きゃはははははっ

エールシオン

・・・・

ダークサイド

やっぱりできないのかよ
じゃあ使えないのと同じだ!!

ダークサイド

あーあ、星が滅びる時の
数億数兆の絶望の叫び声が

ダークサイド

お前と一緒なら聴けるのかなって

ダークサイド

期待してたんだけどなー

エールシオン

ああそうだな

エールシオン

いつか聴かせてやるよ

エールシオン

お前を特等席に招待してやる

エールシオン

でもまだダメだから

エールシオン

それまでは俺の側で大人しくしてろ

ダークサイド

あっはははは!!何!?
キザな台詞ーー!恥ずかしいよ!?

ダークサイド

でも面白いかもね!

ダークサイド

その話乗ってやるよ

ダークサイド

じゃあ今日暇つぶしにエールの事を殺さない代わりに、別のものを貰おうっと

エールシオン

はぁ…何?

ダークサイドとのやり合いの中で、さっきまでの頭痛は、台風が去ったかのように穏やかになっていた

ダークサイドは少しの間考えた後、ニヤーっと目を吊り上げて笑みを作ると

エールシオンの唇に自分のを強引に重ね、きゃはは!と笑って部屋から去っていった

戻らない!!!!!!!

ヘビーレインズ(二次創作)

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