この作品はいかがでしたか?
16
この作品はいかがでしたか?
16
コメント
22件
初コメ失礼しますm(*_ _)m 素敵な作品ですね…✨ 彼は自分がもう長くないからと 悟ったんですね…とても優しい方ですね…😭 涙で手紙が滲んでいた…など、 一つ一つの表現がその場の 情景を表現してくれていて とても面白い作品でしたっ!!🙌
⏩読んでくれてありがとう
感動…
私はいつもの歩いていく道を
二人きりで毎日楽しく
行き帰りするようになった。
彼氏はとても、優しく
良い人ではあったが、
どこか悲しく寂しげな顔を
雨が上がった夕焼け空に浮かべる。
とても、美しく
優しげな顔に見えるが
半面謎に包まれていた_
平凡な毎日が続いたある日..
『別れよう』
そんな言葉が
耳もとで聞こえた。
私は大きな大粒の涙を流していた。
『ごめんな』
優しさに包まれていた
その一言を言うと
彼は去ってしまった。
私は
彼を満足に楽しませられなかった
悔しさと
このまま関係が崩れてしまう
悲しさで
涙が溢れ出ていた。
私の恋が終わった瞬間。
その日は人生で最悪な一日となった
次の日一本の電話が鳴り響いた。
『もしもし』
電話に出てみると
『もしもし』
『⚪⚪の母親です。』
彼の母親からだった。
今更何の様かと思い、
『何の用ですか?』
と尋ねた。
『⚪⚪は昨日亡くなりました。』
その言葉を聞いたとき
なぜか
涙が出なかった。
まるで、
心が無くなった
みたいに
そんな感覚であった。
『そうだったんですか..』
『もし、良ければ』
『葬式に来てください。』
『わかりました。』
彼が死んだのに
なぜ、泣かない?
そんなことを考えているうちに
夜が明けた_
葬式に行くと
彼の母親が待っていた。
「これ⚪⚪のお手紙なのだけど」
「あなた宛かしら?」
「はい、そうです。」
宛名には私の名前が書いてあった。
「そう、貴女だったのね..」
私は疑問になり、
「どう言うことですか?」
「そういえば亡くなった理由を」
「教えてなかったわね?」
「20歳まで生きれない病気」
「それが亡くなった理由。」
「名前も不明」
「なにも情報が出ていないの」
「はぁ。」
「その手紙大事そうに、」
「書いていたから」
「大切に読んであげて。」
「わかりました。」
「最後に..」
「あの子、冷たい表情を」
「していた時あったでしょう?」
「たまにありました。」
「そう。」
「何かありました?」
「未来のない自分と」
「誰かが付き合うなんて」
「悲しすぎるじゃない」
「そうですね。」
そのあと、彼の母親は
涙目で去っていった。
家に帰り、
手紙を読んでみた。
彼女へ
俺が別れようなんて言って
泣かせてごめんな。
未来のない自分と
誰かが付き合ってくれる
人なんて
いないと思ってたんだ。
だから、付き合わないようにしてた
でも、君は毎日声をかけてくれて
どうしたの?って
君は言ってさ
嬉しかったんだ。
だから、勇気を出して、
告白をして
別れがあることが分かっていっても
病気の事を話さなくてごめんね。
でも、これからは新しい恋をして
新しい生活をして
幸せに生きてほしい
こんな、俺と付き合ってくれて
ありがとう。
最後のありがとうの字は
少し滲んでいた。
涙がこぼれたのかもしれない。
その手紙を読んで私は
たくさんの後悔と悲しみと
彼の優しさで
涙がいっぱいになった。
彼がこの事を言わなかったのは
私が聞いていたら
きっとここまで、楽しく
過ごせないと思ったから。
気付いてあげればよかった。
私は、あの時泣けなかった
自分に後悔している。
ほんとうに..
ありがとう
世界一大好きだった人。
最後まで私は
彼の優しさに包まれていた_