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ここは、不思議な書店…

おばあさんに話を聞いてみて?

ほら、あなたも話の世界へ…

マリナ

あー、つまんなーい

ヒナノ

楽しいこと何もないよね

マリナ

だよねー

ヒナノ

私たちの高校生活も、つまんないままで終わっちゃうのかな

マリナ

そんなのイヤだな~

ヒナノ

あ、ごめん

ヒナノ

私、今日バイトだから

ヒナノ

ここの駅で降りられないの

マリナ

あ、今日からバイトか!

マリナ

いいな~、ヒナノ、少しはつまらなくなくなるじゃん

ヒナノ

いいでしょ~

マリナ

まぁ良いや

マリナ

じゃあねー

ヒナノ

うん、バイバーイ

マリナ

あーつまんなーい

マリナ

ヒナノばっかりズルくない?

マリナ

もー

マリナ

あ、カフェでもいこうかな

マリナ

久しぶりだな~

マリナ

ん?

マリナ

こんなところ…あったっけ?

マリナ

【不思議な書店】…

マリナ

ネーミングセンス無さすぎ

マリナ

もっといい名前無かったのかよ

マリナ

不思議って何が不思議なのかな

マリナ

入ってみよ

書店のおばあさん

あーら、いらっしゃい

マリナ

あ、ども…

マリナ

ゲホ、ゴホッ

マリナ

(埃まみれ…)

書店のおばあさん

お嬢ちゃん、今日のオススメはこれだよ

マリナ

あ、はい

マリナ

【見えた答案】…?

マリナ

何これ

マリナ

本、見せてくれませんか?

書店のおばあさん

ごめんねぇ、はじめてのお客さんだったねぇ

書店のおばあさん

オススメって私があなたたちお客さんに話すんだよ

マリナ

そうなんですか?

書店のおばあさん

それ、読みましょ

マリナ

あ、よろしくお願いします…

【見えた答案】

書店のおばあさん

がらりと入り口の戸が開いて、先生が教室に入ってきた…

今日は、算数のテストがある日です。

皆は、用意が終わると、静かにして先生の方を見つめていました。

先生

では、約束通り、算数のテストをするからね。

先生

余計なものは机の上に出しておかないように。

先生の言葉に、花子はいつもと違って急に不安になってきました。

昨日、お母さんが熱を出したので、学校から帰ってずっと、妹と看病したり、食事の用意をしたりしていました。

それで、テストのための勉強が出来なかったのです。

花子

(でも、算数ならいつも良い点をとっているんだもの。)

花子

(今回もきっと大丈夫だわ。)

無理に思い込もうとしましたが、目の前に配られた答案用紙を見ると、やはり心配になってきました。

先生

では、名前を書くのを忘れないで。

先生

問題をよく読んで、書くようにしなさい。

という先生の言葉も、上の空で聞きながら、急いで名前を書くと、一通り問題に目を通してみました。

最後の応用問題だけが、すぐできそうにありませんでした。

花子

(はやくできる問題からやってしまって、これは後で考えれば良いわ。)

花子は、はじめの計算問題から次々に片付けていきました。

もう残っているのは最後の応用問題だけです。

それは、面積を求める込み入った問題でした。

花子は何回も読んで答えを出す方法を考えていきましたが、途中までくると、どうしても分からなくなってしまうのです。

花子

(こんなことになるのなら、今朝早く起きて、もう一度復習をしてくれば良かった…)

そう思っても、今は一生懸命考えてみるより他はありません。

花子は、一心に問題を読み返しては、考えをまとめようとしました。

けれども、さっきつまずいたところまでくると、やはり、その先が分からなくなってしまうのです。

マリナ

うん、何か聞くのに夢中になってきた!

書店のおばあさん

途中からまた話すね

花子

(他の人はもうできたのかしら?)

花子は皆の様子を見ようとして、ちょっと顔をあげました。

隣にいるよし子が、答案を読み返していました。

花子は思わず、よし子の答案を見てしまいました。

よし子の答案を見ると、今までどうしてもできなかった問題の解き方が花子にも分かってきました。

花子は鉛筆を持ち直すと、無理になって最後の問題の答えをかきはじめました。

答案を出すとき、よし子が、

よし子

どう、できた?

とききました。

花子はハッとして、よし子の顔を見ました。

その日は、一日中スッキリしないまま過ぎてしまいました。

次の日、先生が、

先生

間違えたところのある人は、どうして間違えたのか、もう一度考え直してごらんなさい。

と言って、テストの答案を返してくれました。

花子の答案には、どこにも間違いはありませんでした。

けれども、花子はその答案を見ているうちに、

花子

(これは、自分で考えたのではなくて、人の答案を見て書いたものだわ。)

と、惨めな気持ちになってきました。

それは、先生もよし子も知らないことだけども、花子だけは、はっきりと知っている過ちです。

花子

(こんなことは、もう二度としてはいけない。)

と、花子は自分に言い聞かせました。

マリナ

なるほど~、少し考えさせられるお話だね

マリナ

って、ここ教室!?

マリナ

うちの学校じゃないよね?

マリナ

どういうこと?

マリナ

あ、先生が入ってきた

先生

では、約束通り、算数のテストをするからね。

先生

余計なものは机の上に出しておかないように。

マリナ

は?

マリナ

これって…

マリナ

【見えた答案】

マリナ

の世界…?

書店のおばあさん

アハハハ

書店のおばあさん

そのまま出られずに、無限の地獄を味わうことになるんだ…

書店のおばあさん

お、また新しいお客さんが来たぞ。

続く

次回は、マリナの親友、ヒナノのお話です!

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