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暗いホールに十人集められた。
頭上のスピーカーから 冷たい機械音声が流れる。
『ラウンド1を開始します。』
『題して__ 』
"幸運告白ゲーム"
『順番に、自分がこれまでに 感じた最も幸福な瞬間を 告白してください。』
『全員の投票によって、 最も幸福と認定された者には +3ポイント』
『最も共感されなかった者には -2ポイント を与えます。』
息を呑む音が、静か空間に響く。
十人は互いに顔を見合せ……
やがて、最年少の少女が小さく手を上げた。
蜂谷 八恵
蜂谷 八恵
蜂谷 八恵
蜂谷 八恵
蜂谷 八恵
蜂谷 八恵
蜂谷 八恵
彼女の声はか細いが、 どこまでも純粋だった。
その幼い告白に 数人の大人が目を伏せる。
桜ノ宮 一
桜ノ宮 一
桜ノ宮 一
桜ノ宮 一
涙をこらえるような声。
「普通」を失った彼女の切実に 場の空気が静まった。
五十嶺 冴江
五十嶺 冴江
五十嶺 冴江
五十嶺 冴江
五十嶺 冴江
五十嶺 冴江
たった一つのロウソクの光を語る彼の姿に、ホールの空気が重くなる。
二乃舞 理鶯
二乃舞 理鶯
二乃舞 理鶯
二乃舞 理鶯
二乃舞 理鶯
二乃舞 理鶯
二乃舞 理鶯
二乃舞 理鶯
その誠実な眼差しに、 数人の視線が引き寄せられる。
藍染 七星
藍染 七星
藍染 七星
藍染 七星
藍染 七星
藍染 七星
藍染 七星
藍染 七星
……場はしん、とした。
彼は笑って誤魔化すが、 空気は冷え切っていた。
迅 三茅
迅 三茅
迅 三茅
迅 三茅
虚ろな目で過去を見つめる彼女に、誰も軽はずみに言葉をかけられなかった。
四宮 零治
四宮 零治
四宮 零治
四宮 零治
四宮 零治
震える声。
彼の背中に、影が差していた。
六平 汐
六平 汐
六平 汐
柔らかい微笑と涙に、 場の空気が和らぐ
泉 九十九
泉 九十九
参加者たちが顔を上げる。
無機質なはずの声に、 妙な熱が混じっていた。
泉 九十九
泉 九十九
泉 九十九
泉 九十九
泉 九十九
泉 九十九
「…っ!」
「ふざけるな!」
参加者たちが声を荒らげる。
だが、観測者はただ愉快そうに続ける。
泉 九十九
その空気を断ち切るように、私はゆっくりと立ち上がる。
全員の視線が集まる
十津川 清香
十津川 清香
十津川 清香
私は拳を握りしめ、声を絞り出す。
十津川 清香
十津川 清香
十津川 清香
十津川 清香
十津川 清香
十津川 清香
沈黙が落ちる。
だが、その告白には作り物ではない
熱があった。
同い年であろう彼女が小さく呟く。
桜ノ宮 一
桜ノ宮 一
祖母の女性が涙を拭いながら頷く。
六平 汐
観測者が再び声を上げる。
泉 九十九