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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

それから数ヶ月

音弥と莉子は週に2回 一緒に外食に行く関係になっていた

付き合っているとは 言い難い関係かもしれないが

音弥はそんな 2人の関係に満足していた

多良木音弥

よく入るよね
スレンダーなのに

卯木莉子

そんな事ないよ

卯木莉子

普通だよ普通

莉子はパスタを大口で食べる

多良木音弥

いや、すごいって

多良木音弥

食べれるって
才能って言うし

多良木音弥

大会とか出てみたら?

多良木音弥

優勝とか出来るかもよ?

卯木莉子

無理だよ優勝なんて

卯木莉子

それに私は週2しか
大食いできないから

多良木音弥

週2?

多良木音弥

なんで?

卯木莉子

あ、いや、こっちの話

卯木莉子

今の話は忘れて?

多良木音弥

あ、あぁ・・・

多良木音弥

まぁ、いいけど・・・

卯木莉子

ふぅ〜・・・

卯木莉子

ごちそうさま!

卯木莉子

美味しかったぁ〜

食事を終えた莉子は 満足そうに笑みを浮かべる

多良木音弥

本当に全部
食べきっちゃったよ

多良木音弥

やっぱ莉子さん
すごいよ!

卯木莉子

音弥くんが
食べなさ過ぎなんだよ

多良木音弥

まぁ、俺は少食だしな

卯木莉子

男ならもっと食べなきゃ

多良木音弥

あ!それモラハラだよ?

卯木莉子

え?うっそ!?
いいじゃん!今のくらい!

多良木音弥

うそ!うそ!
言ってみたかっただけ

卯木莉子

なにそれ(笑)

2人は食事を楽しみながら 他愛もない会話で盛り上がる

すると食事を終えた莉子は 徐に立ち上がる

卯木莉子

なら、お手洗い
行ってくるね?

多良木音弥

あ、あぁ、うん

多良木音弥

行ってらっしゃい

そう言うと莉子は 席を立ってお手洗いに向かう

多良木音弥

(またトイレに行った)

多良木音弥

(毎回なんだよな)

多良木音弥

(食べた後すぐにトイレに
直行するんだよな)

多良木音弥

(初めて莉子さんを
見かけた定食屋でも)

多良木音弥

(食べ終わった後に直ぐ
トイレに行ってたし)

多良木音弥

(まぁ、でも大食いの
人の体の造りって)

多良木音弥

(普通の人と違う場合が
あるらしいからな)

多良木音弥

(もしかしたら直ぐ
トイレに行かなきゃ)

多良木音弥

(気分が悪くなる
体質なのかも
しれないし・・・)

多良木音弥

(深入りは野暮だよな)

卯木莉子

お待たせ!音弥くん!

卯木莉子

ごめんね?待った?

多良木音弥

ううん!全然!

卯木莉子

そう?ならよかった

多良木音弥

ならそろそろ行こっか

卯木莉子

うん!そうしよっか

卯木莉子

ねぇ?音弥くん?

多良木音弥

ん?なに?

卯木莉子

いやさ、毎回思うけど

卯木莉子

本当に割り勘でいいの?

卯木莉子

私の方が音弥くんの
倍じゃ効かないくらい
食べてるのに・・

卯木莉子

なんか割に
合ってなくない?

多良木音弥

いいの!いいの!
気にしなくて!

多良木音弥

俺は莉子さんが
食べてる姿を見てる
だけで満足だから!

卯木莉子

でも・・・

多良木音弥

だったらさ!

多良木音弥

また誘うから
その時に付き合ってよ

卯木莉子

またはぐらかす!

卯木莉子

毎回そう言って
お金受け取って
くんないじゃん!

卯木莉子

なんか申し訳ないよ・・

多良木音弥

うー・・ん
そうだなぁ〜・・

音弥は考え込む

多良木音弥

あ!ならさ!

多良木音弥

今度ウチに来ない?

卯木莉子

え?音弥くんの家に?

多良木音弥

うん!うちに!

卯木莉子

(音弥くんの家・・)

卯木莉子

(密室で2人っきり)

卯木莉子

(それってつまり)

ある事を想像した莉子の顔は みるみる赤く染まっていく

卯木莉子

あ、いや、わ、私

卯木莉子

そ、その、ま、まだ

卯木莉子

バ、バージンだから

卯木莉子

そ、そういうのは

卯木莉子

ちょ、ちょっと・・・

多良木音弥

え?バージン?

多良木音弥

何の話?

卯木莉子

いや・・だから

多良木音弥

あ!

音弥は何かを察して声を荒げる

多良木音弥

ち、違う!違うよ!

多良木音弥

莉子さん!なんか
変な勘違いしてる!

卯木莉子

え?勘違い?

多良木音弥

俺は、その、なんというか

多良木音弥

莉子さんと、その
エ○チしたいとか
そんなんじゃなくて

多良木音弥

俺の手料理を
食べてほしいんだよ

卯木莉子

て、手料理?

莉子は豆鉄砲を喰らった 鳩の様に目が点になる

多良木音弥

俺さ!昔から
料理が好きでさ!

多良木音弥

でも誰かに振舞ったりとか
した事無かったから

多良木音弥

莉子さんに
食べてほしいなぁ〜って

卯木莉子

ちょ・・・

卯木莉子

何よ!それ!

卯木莉子

だったら最初から
そう言ってよ!

卯木莉子

私、勢いでバージンだって
言っちゃったじゃん!

莉子は顔を赤くして 音弥に詰め寄る

多良木音弥

あ、ご、ごめん

多良木音弥

まさか、そんな勘違い
させちゃうなんて

卯木莉子

もぅ!

莉子はご立腹と言った様子で 頬を膨らませる

多良木音弥

ごめん・・・

多良木音弥

俺が言葉足らずだった・・

卯木莉子

もうこれは
うんと美味しい料理を

卯木莉子

食べさせてくれなきゃ
許さないからね?

多良木音弥

莉子さん・・・

多良木音弥

ああ!俺頑張って
料理作るからさ!

卯木莉子

絶対に美味しいの
食べさせてよね?

多良木音弥

うん!約束するよ!

卯木莉子

なら私こっちだから!

多良木音弥

うん!今日は楽しかった

卯木莉子

私も楽しかった

卯木莉子

ありがとうね
音弥くん

多良木音弥

なら今度は
ウチで食事って事で

卯木莉子

うん!

卯木莉子

美味しい料理
期待してるから

多良木音弥

うん!期待しといてよ

卯木莉子

ならまたね!

多良木音弥

気をつけてね!

2人は手を振って別れる

多良木音弥

可愛いなぁ莉子さん

多良木音弥

付き合いたいとか
分不相応だけど

多良木音弥

付き合えたら良いなぁ

音弥は莉子と付き合えた 未来を想像して笑みを浮かべる

多良木音弥

でも今の関係が
壊れちゃうのも嫌だしな

多良木音弥

まぁ、俺が莉子さんと
付き合うなんて
不釣り合いだよな

多良木音弥

さ!理想は理想!

多良木音弥

さっさと帰ろ!

卯木莉子

ただいま・・・

莉子は薄暗いリビングの ソファに腰を下ろす

卯木莉子

楽しかったなぁ〜

卯木莉子

音弥くんとの
お食事デート

卯木莉子

でも・・・

卯木莉子

私の秘密・・・

卯木莉子

知ったらきっと

卯木莉子

嫌いになるよね・・・

卯木莉子

何で私は・・・

莉子は涙を流して顔を両手で覆う

卯木莉子

辞めたいのに・・・

卯木莉子

治したいのに・・・

卯木莉子

ぐすっ・・・

卯木莉子

どうしたらいいんだろ

大食いの彼女には秘密がある

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ユーザー
ユーザー

👍️続きがめちゃくちゃ楽しみです!

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