好きな人の好きな人が
眠りにつきました
それからの日々を
どんな想いで過ごしてきましたか
芽依
何食べるー??
芽依
どうぞ、選んで
優斗
うん!
先選ぶね!
先選ぶね!
優斗
そういうとこ
ほんと似てるよな
ほんと似てるよな
芽依
あ!琴葉さんのこと??
優斗
そうだよ
優斗
琴ちゃんも
そうやって
メニューを必ず
俺の方に向けてくれた
そうやって
メニューを必ず
俺の方に向けてくれた
芽依
そっかあ
優しい彼女さんだね
優しい彼女さんだね
優斗
ああ
自慢の婚約者だよ
自慢の婚約者だよ
芽依
大事にしなきゃ
優斗
そうやって
芽依ちゃんの方が
辛いはずなのに
芽依ちゃんの方が
辛いはずなのに
優斗
何もなかったように
俺のことをねぎらうとこ
俺のことをねぎらうとこ
芽依
大丈夫だから
私は何も
辛いなんてことない
私は何も
辛いなんてことない
優斗との出会いは4年前
それはほんの小さな奇跡でした
春子
百人一首サークルは
もう廃部かな
もう廃部かな
芽依
私たちも卒業だし
この百人一首は
歴史研究サークルが
保管してくれるって
この百人一首は
歴史研究サークルが
保管してくれるって
春子
寂しいなー
芽依
仕方ないよ
芽依
また誰かが
作ってくれると
信じて・・・ね!
作ってくれると
信じて・・・ね!
芽依
私歴史研究サークルに
百人一首札届けてくるね
百人一首札届けてくるね
春子
うん、よろしく
コンコンッ
芽依
失礼します
優斗
はーい
芽依
あれ??
ここ歴史研究サークル
の部屋であってます??
ここ歴史研究サークル
の部屋であってます??
優斗
あ!ごめんごめん
優斗
俺は幽霊部員だから
優斗
なにそれ??
芽依
あ、あの
部長さんいます??
部長さんいます??
優斗
今いないから
その百人一首
預かればいいの??
その百人一首
預かればいいの??
芽依
いや、あのー
直接預けたいので
直接預けたいので
芽依
すみませんが
失礼します
失礼します
優斗
あっそ
芽依
ただいまー
春子
あれ、芽依??
百人一首札預けてこなかったの??
百人一首札預けてこなかったの??
芽依
あ、うん
何か見たことない人がいて怖かったから部長に直接渡そうと思って
何か見たことない人がいて怖かったから部長に直接渡そうと思って
芽依
何か冷たい感じの人だったな
春子
誰だろう
芽依
さあね
芽依
あれ??
芽依
札が1枚足りない
芽依
春子
札見なかった??
札見なかった??
春子
え!なんの札??
芽依
うーんとね
芽依
あっ!
『忍ぶれど』
『忍ぶれど』
春子
芽依が好きな札じゃん
コンコンッ
優斗
さっきの人いるー??
芽依
あ、はい
私ですけど
私ですけど
優斗
これ落としたよ
芽依
すみません
ありがとうございます
ありがとうございます
優斗
忍ぶれど
優斗
いい詩だよな
優斗
じゃ
芽依
あ!待って!
芽依
ください・・・
芽依
この詩知ってます??
芽依
百人一首札
預かってもらえますか??
預かってもらえますか??
春子
芽依!
大丈夫なの??
大丈夫なの??
芽依
この人なら大丈夫!
芽依
大事な札なので
よろしくお願いします
よろしくお願いします
優斗
えっ
あ、うん
あ、うん
芽依
ねぇ優ちゃん
覚えてる??
覚えてる??
芽依
初めて会った時
優斗
あぁ何となく
優斗
芽依ちゃん
態度悪かったな(笑)
態度悪かったな(笑)
芽依
優ちゃんこそ!
芽依
あの時なんで
私が札を預けたか
私が札を預けたか
優斗
あー
それ俺気になってた
それ俺気になってた
優斗
だって明らかに
避けられてたのに
避けられてたのに
優斗
急にだったからさ
芽依
ふふっ
『忍ぶれど』
『忍ぶれど』
芽依
あの詩を好きって
言ってくれたから
言ってくれたから
芽依
私も好きなんだ
優斗
ものやおもふと
人の問うまで・・・か
人の問うまで・・・か
それだけじゃない
あの日から私 あなたを好きになりました
芽依
心に秘めてきたけれど
顔や表情に出てしまっていたようだ
顔や表情に出てしまっていたようだ
芽依
恋をしているのですかと
人に聞かれるほどに
人に聞かれるほどに