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主
主
転校初日。
教室の扉の前に立ちながら、イギリスは息を止めていた。
────大丈夫だ。
誰にも迷惑かけなければいい。
余計なことをしなければいい。
それだけ守れば、問題は起きない。
せ・ん・せ・い
担任の声がして、扉を開ける。
教室の中の視線が、一斉に集まった。
好奇心。
🇮🇹( ⸝⸝=ヮ=)૭
無関心。
🇯🇵善処します
値踏み。
慣れているはずなのに、体の奥が冷たくなる。
せ・ん・せ・い
言葉を用意していた。
🇬🇧ツンデレ眉毛
それ以上は言わない。
言う必要もない。
せ・ん・せ・い
窓際、1番後ろ。
────都合がいい。
誰とも関わらなくて済む場所だ。
席に座ると、すぐに前を向いた。
視線を合わせないように。
関わらないために。
それが、一番
安全だから。
昼休み。
教室は騒がしくなる。
笑い声。
机を寄せる音。
弁当の匂い。
アーサーは動かない。
鞄からパンを取り出すこともせず、ただ座っていた。
その時だった。
🇮🇹( ⸝⸝=ヮ=)૭
明るい声。
顔をあげると、見知らぬ男子がたっていた。
柔らかい茶色の髪。
無防備な笑顔。
イタリアだった。
🇮🇹( ⸝⸝=ヮ=)૭
一瞬、理解できなかった。
なぜ?
どうして?
🇬🇧ツンデレ眉毛
反射的に断る。
🇬🇧ツンデレ眉毛
🇮🇹( ⸝⸝=ヮ=)૭
イタリアは、怒ると思った。
迷惑そうな顔をすると思った。
でも。
🇮🇹( ⸝⸝=ヮ=)૭
笑ったまま、離れていった。
────なぜ、怒らない?
胸の奥がざわつく。
理解できない反応だった。
放課後。
誰もいない屋上。
アーサーは、そこに居た。
ここならいい。
誰も来ない。
誰も見ない。
誰も何も言わない。
フェンス越しに空を見る。
広い。
何もない。
その時。
🇯🇵善処します
声。
身体が強張る。
振り向くと、そこに居たのは。
日本だった。
黒髪。
静かな目。
逃げなければ。
そう思ったのに、体が動かない。
日本は、近づきすぎない距離で止まった。
🇯🇵善処します
静かに言う。
🇯🇵善処します
アーサーは何も答えなかった。
日本は続けた。
🇯🇵善処します
手には本があった。
🇯🇵善処します
許可を求められるとは思わなかった。
ここは、誰の場所でもなにのに。
🇬🇧ツンデレ眉毛
日本は、小さく頷き、少し離れた場所に座った。
それ以上、何も言わなかった。
話しかけない。
見つめない。
ただ、そこにいるだけ。
沈黙。
けれど、不思議と苦しくなかった。
追い詰められる感じが、しない。
逃げなくていい気がした。
そんな感覚は、
初めてだった。
風が吹く。
静かな時間。
誰かが隣にいても、何も起きない時間。
アーサーは知らなかった。
何もされないことが、
こんなにも怖くないものだと。
そして同時に。
少しだけ、
本当に、少しだけ。
胸の奥の冷たい場所が、
わずかに緩んだきがした。
次回10♡