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私は、読書が好きだ
本の中の空想の世界、その空間が好きだった
非現実的な物語が描かれてるのが好きだった
だから今日も私は本を読む
ずっと、ずっと。
キーンコーンカーンコーン
先生
先生
起立、礼。
これを何回やったことか
もう聞き飽きた、やり飽きた
だけど、それは休み時間の合図
私が1人で空想の世界に入れる時間だ
ハルカ
今日読む本を選ぶのも、また楽しい時間。
教室の中には誰もいない
最高の時間だ
ハルカ
私が選んだ本は
「貴方と、私」 私と彼しかいない世界で2人は恋に落ちる物語。
たまには、恋愛ものも見たい
そんな事を思い浮かべながら今日はこの本を読む
ガラガラガラガラ…
読書をしていたら、誰かが来た
全く、読書の邪魔だと言うのに
私は気付かれないようにこっそりと後ろを振り返った
レント
ハルカ
レントくんは私の好きな人
レントくんは人気があってクラスの中心的で面白い人。
それに比べて私はレントくんとは真反対、、
運動もろくに出来ないし、いつもクラスの端っこ
私は叶うはずもない恋をしていた。
レント
ハルカ
レント
レント
ハルカ
だよね、私はレントくんの眼中にいなかった
ちょっとだけ期待した私がバカだった
私は読書に集中した。
レント
レント
レント
ハルカ
私は本を投げてしまった
ほんとはレントくんと一緒に共通の趣味を持ちたかった
唯一話しかけてくれたレントくんの事を傷付けてしまった
私はどうやって謝ればいいのだろう
ハルカ
ハルカ
レント
レント
レント
ハルカ
レント
ハルカ
レント
こんなに、楽しい時間はなかった
やっぱり私、レントくんの事が好きだ
叶うはずない。
そう思っててもやっぱり好きなんだよ
レント
ハルカ
レント
レント
レント
レント
レント
レント
レント
ハルカ
レントくんが私の事可愛いって……
楽しくもないただの学校が
遊園地のような楽しい空間になった
これも、この本のおかげなのかな
「貴方と、私」
その本の物語の主人公と同じ気持ちになった
本の最後の文章に、
咲くはずもない恋の華を、少しだけ咲かせてみたいと思った
と、書かれてあった
私も、初めから無理だと分かってても
私の、私だけの華を咲かせてみたいと思った__