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それいけ!我々軍

76 - 燃ゆる炎は絶やさない⑦

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2023年02月14日

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セイが来てからしばらく経った。 ホムラとセイは仲を深め、訓練や日常生活を共にするようになった。

ただ、お互いの詳しい過去を知っている訳ではなく、二人の間でそれは「気になってはいるけど触れられないもの」になっていた。

いつかは話したいと思ってはいても本人たちにとって苦しい思い出であり、他人に話せばその人も苦しくなるとわかっていたために、なかなか切り出すことは出来なかった。

らっだぁ達はそれに気づいているようだ。

らっだぁ

ホムラ、セイとどう?
仲良くやってるみたいだね。

ホムラ

うん、あいつ良い奴だ。
体の動かし方を教えて貰ってるよ。

らっだぁ

そか。最初はどうかなって思ったけど大丈夫そうでよかったよ。

ホムラ

なんか俺たち似てんだよね。
ふとした時の考えとか、言動とか。
それもあってすげえ一緒にいて楽しい。

らっだぁ

へぇ、まじで気が合うんだな。
ほぼ兄弟やん。

ホムラ

確かにそうだな。
…だからこそもっとあいつのこと知りたいんだけど…。

ホムラ

なかなか聞けないよな、自分が辛かった過去なんてさ。

らっだぁ

…まあ、そうだな。
ゆっくりでいいんじゃない?

らっだぁ

無理して関係を進めようとしなくても大丈夫。
焦らなきゃいけないような相手でもないだろ。

ホムラ

確かにそっか。

みどりいろ

ラダオー、ゲームシヨ。
ホムラモ一緒ニシタイナ。

らっだぁ

お、いいよー。
ほかのみんなは?

みどりいろ

ワカンナイ、、ドッカ出カケテル。

らっだぁ

そか。
なにしたいの?

みどりいろ

ホラゲ。

ホムラ

う、まじか…。

らっだぁ

ホムラって意外とホラー苦手だよな。

ホムラ

うん、、びっくり系が苦手…。
でかい声出しちゃう…。

一方その頃…

ほかの4人はレストランで食事をしていた。

セイに話があると言われ、ばどきょーと、暇そうにしていたレウとコンタミ一緒に出かけているのだ。

金豚きょー

んで?
話ってなんや?
外に出ないと話されへんってことやんな?

セイ

うん、、
俺この間、ホムラの部屋に行ったんだけど、その時初めて家族の写真見せてもらったんだよ。

セイ

お父さんがくれた手紙の中に入ってたって言ってて…
それが唯一あいつが持ってる写真らしいんだ。

セイ

そこにはあいつの父さんと母さんが写ってた。

そう言いながらセイはホムラの家族写真をスマホで見せた。

コンタミ

普通の家族写真みたいだけど…

セイ

んで、これが俺の父さんと母さんの写真。

セイ

俺が生まれたあと、母さんはすぐにいなくなったらしいから実際に顔を見た事はないんだけど…。

画面をスワイプして見せた写真には、ホムラの家族写真に写っていた女性と全く同じ顔が写っていた。

レウクラウド

あれっ、これホムラのお母さんと一緒の顔じゃん?

セイ

そうなんだよ、おかしいと思って聞いてみたら、あいつの母さんはあいつが生まれたあと1年ちょっとくらい病気で入院してたらしいって…。

セイ

…俺とセイは同じ歳で、誕生日は俺が早生まれであいつより後に生まれてる。

セイ

偶然とは思えないんだよ。

セイ

あいつと俺は異父兄弟かもしれない。

セイ

似てるところも多々あるし、ずっと気のせいだ、偶然だって言い聞かせてきたけどやっぱり……。

金豚きょー

でもなんでそれがあかんの?
兄弟ができたってことやろ?

セイ

だって、俺はあいつの母さんと違う男との間に生まれた子だぞ?
それってあいつの母さんが不倫したってことじゃん…。

セイ

それもあいつが生まれてすぐできた子だ。
あいつはそれを知らないかもしれないけど、俺が嫌なんだよ…。

コンタミ

とりあえず本当に君らが兄弟か知っときたいんじゃない?
それが分かれば多少どうしたらいいかの見通したつかもよ?

レウクラウド

DNA鑑定するってこと?

コンタミ

うん、セイがしたいならだけどね。

セイ

…したい。
確証が生まれれば、あいつに言える、、言わなきゃいけない気がするし。

金豚きょー

あいつはそんなこと気にせんと思うけどなぁ。
弟だって分かればもっと嬉しいんちゃう?

セイ

俺はこう見えてすげえ臆病なんだ。
あいつに嫌われるのが怖い。
不可能である可能性が少しでもあるなら、足がすくんで動けなくなる。

レウクラウド

の割に実戦では絶対に足がすくむことはないよね?

セイ

うん、それは…
…それは命を落としてでも仕事を全うしろって叩き込まれてるからかも。

セイ

命を落とすことに、抵抗とか、不可能だと思うことがない。
人間はいつか死ぬ。

セイ

俺は今まで、生きてる理由がなかった。
かと言って死にたいと思うわけでもなく、ただただ言われたことをやるだけの生活だった。

セイ

今でもそんな考えが残ってる。
変わらなきゃって思うけど、刷り込まれたものはなかなか消えないもんで、ふとした時に頭に囁きかけてくる。

セイ

でも今は生きていたいと思える。
それはホムラに会えたから。
あいつは俺の事を認めてくれるし、生きててもいいって思える。
そんなふうに思わせてくれるあいつを悲しませるのはちとキツい。

セイ

だからちょっと考えあぐねてるって訳なんだ。

ここまで一気にまくし立て、そこから黙り込んだ。

金豚きょー

…お前が納得する形を取れ。
後悔する前に行動に起こした方がいい。

金豚きょー

お前は生きてていい、むしろ生きていて欲しい。
だけど、人間いつか死ぬって言ってるように、正直いつ死ぬかわからん。

金豚きょー

お前にもホムラにも、全人類に言えることだけど、どうせいつか死ぬなら、後悔のないように生きた方が絶対にいい。

金豚きょー

俺もらっだぁに誘われてここに入った。
色々大変なことはあるけど、それ以上にここにいて良かったって思える。
あの時断ってたら絶対に後悔してた。

金豚きょー

…もし生きる時間が決められてるとしてさ、それをどれだけ心残りなく過ごせるかが大事なんちゃう?

金豚きょー

って、なんか壮大な話になってもうたけど!

金豚きょー

お前が後悔しない道を選べ。
これから先、何を選ぶにしてもな。

コンタミ

そうだねぇ、人生は一度きりだし。
どうせなら楽しく生きたいよね。

レウクラウド

何を選んでも俺たちはお前の味方だし。
もし本当のことを打ち明けてホムラに嫌われても、それはセイのせいじゃないし。

レウクラウド

もう少し肩の力抜いて、気を遣いすぎずに行こうよ。

セイ

力を抜いて、か…。

セイ

確かに思い返せば張り詰めた空気の中にばかりいたからバグってんのかな。

セイ

ホムラと一緒にいたらその張り詰めたもんが緩むのかも。
俺はその空気を感じたことがほとんどないから戸惑っちゃってんのかな?

コンタミ

確かに。
それは言えてるかもね。

コンタミ

んじゃ、DNA鑑定するかい?

セイ

うん、お願い。
でもその前にちゃんとホムラに説明する。

セイ

そのうえで2人でその結果を知りたい。

金豚きょー

…お前真面目だよな。

金豚きょー

最初見た時は尖っとるやつやなぁって思っとったけど、今やこんなしおらしくしてそれなりの悩みを抱えてる。

金豚きょー

やっぱお前もまだまだ子供やな!

セイ

うるせー!

ばどきょーに頭をわしゃわしゃと撫でられて、セイは恥ずかしそうにその手を振り払った。

その日の夕方、セイはホムラと屋上にいた。

ホムラ

いやぁ、今日はほんと参ったよ。
みどりくんにホラゲー付き合わされてさ…。

ホムラ

ほぼずっとらっだぁの首根っこ掴んで叫んでたわ…。

セイ

……。

ホムラ

…セイ?
どした?

セイ

…あのさ、俺がこれから話すことはありえないようで本当のことだからちゃんと聞いて欲しいんだけど……。

セイはホムラと自分の関係を、写真を見せながら説明した。

セイ

…てことなんだ。

ホムラ

…そっか、、俺たちって兄弟なんだ。

ホムラ

確かに昔に父さんから聞いたけど、母さんの入院中お見舞いに行けなかったって言ってたな。
感染しちゃうからとかいう理由で…。

ホムラ

教えてくれてありがとな!

セイ

なんでそんなに優しいんだ…。
俺はお前の母さんが不倫してできた子だぞ…?

ホムラ

だからなんなんだよ。

ホムラ

むしろ嬉しいけど?

ホムラ

今までは施設にいた小さい子たちを兄弟と思ってきた。
だけど本当に血の繋がった兄弟なんて初めてだから。

ホムラ

それに!
俺とお前が兄弟だからって親友であることには変わりないっつの!

そう言ってセイのおでこにデコピンをした。

セイ

いてっ!

ホムラ

まあ、お前は俺の弟だってことになるから兄ちゃんの言うこと聞けよ?

セイ

う、教えなきゃ良かった…!

ホムラ

…心配すんな。
お前を置いてったり、ひとりぼっちにしたりしないから。

セイ

…ありがとう。

作者

どうも作者です!

作者

テストが終わって落ち着いたのでやっと書けました!

作者

テスト疲れた…!

作者

なんだかテラー重いんだよなぁ、、
開く時はぱっと開くのに、ふとした時に開こうとしてもぜんっぜん開かん!なに!?

作者

容量も減ったし、、通信関係かな?
まあ何とかします!

作者

それではまた次回お会いしましょう!

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