三國
はい、はい…ではまた
女性社員1
三國さんって素敵よねぇ
女性社員2
20代でもう課長でしょ凄いよね
女性社員1
一緒に食事とか行けないかなぁ
女性社員2
無理だよ、三國さんって
女性社員2
すごいグルメらしくて
女性社員2
味の違いが分かる人とじゃないと
女性社員2
プライベートな食事には
女性社員2
一切、行かないんだって…
女性社員1
そんなあ…
三國
(もうすぐ第一土曜日!)
三國
(月に一度あのレストランで食事をするのが)
三國
(俺の楽しみだ!)
三國
明日はあの特別な『肉』が
三國
食べられると良いなぁ…
翌日の夜
時田
やぁ三國くん
三國
ご無沙汰してます時田さん
時田
急に食事に誘ってすまなかったね
三國
いいえ、時田さんとなら喜んで!
時田
嬉しいねぇ…そう言えば
時田
毎月の第一土曜は私の紹介した
時田
あの店で食事をしてるって
時田
聞いたけど、本当かい?
三國
はい、本当ですよ
時田
あそこは高いだろう
時田
いくら大手企業で働いてても
時田
貯金が全然できてないんじゃないかい?
三國
はは、お恥ずかしながら
三國
その通りです…
時田
君にあの会員制のレストランを紹介したのは
時田
良くなかったかもしれないね
三國
そんな事ありませんよ!
三國
時田さんからあのレストランを紹介してもらったおかげで
三國
僕は毎日頑張れているんですから
時田
はは、それなら良かったよ
時田
じゃあ、そろそろ行こうか
三國
はい
俺達はとあるビルの地下にある
会員制のレストランへと向かう
時田
ここへ来るのも久しぶりだなぁ
三國
お忙しかったんですか?
時田
ああ、会社で色々ね
時田
まぁその分、稼がせてもらったから
時田
今日は君に奢ろうと思ってね
三國
本当ですか!?
三國
ありがとうございます!
時田
はは、この店は高いからねぇ
時田
料理は安いものでも数万円
時田
中には1皿で
時田
100万を超えるのもあるしなぁ
三國
はは、本当ですよね
時田
…しかし、表のレストランでは
時田
決して食べられないような物を
時田
食べられる…
三國
…ええ、そうですね
そう、俺達が向かっている会員制レストランは
密漁でしか取れない珍味や
絶滅危惧種の肉料理など
表では決して食べられない
法に違反した料理が食べられるレストランなのだ
三國
(名前も無いし、完全会員制で)
三國
(最初に厳重すぎるほどの)
三國
(守秘義務契約を結ばされるが)
三國
(それでも、ここで出される料理は)
三國
(他の店では決して味わえない!)
俺はそのレストランで
月に一度、食事をするのが
何よりの楽しみだった
時田
…あぁ、今日はどんな料理が
時田
食べられるのか楽しみだな…!
三國
はい…!
ボーイ
時田様、三國様いらっしゃいませ
時田
今日の食材はどんな感じかな?
ボーイ
本日は、特別な食材を
ボーイ
ご用意しております
時田
ほう…それはもしや
時田
一番人気のあれかな?
ボーイ
左様でございます
三國
(やった!今日はツイてるぞ)
時田
三國くん良かったな
時田
店の看板メニューが食べられるぞ
三國
はい!
時田
あの料理は常にメニューにある訳じゃないし
時田
ラッキーだな
三國
そうですね、あの食材は
三國
貴重ですから不定期仕入れですし
三國
人気ですから入荷しても
三國
すぐに売り切れてしまいますもんね
ボーイ
では時田様、三國様
ボーイ
お席にご案内いたしますので
ボーイ
こちらの仮面をお使い下さい
時田
ああ、ありがとう
ウェイター
お待たせいたしました
ウェイター
こちらが本日のメニューでございます
時田
ふふ、三國くんはもう
時田
メニューを見なくても
時田
決まってるんじゃないかい?
三國
ええ
時田
じゃあオーダーを頼むよ
三國
はい、人肉のフルコースを2名分
三國
お願いします
ウェイター
かしこまりました
そう、このレストランでは
人肉料理が食べられるのだ
もちろん誰も警察へは行かない
そんなことをすれば
自分の身も危ういからだ