翌日
朝陽
おはよう文!
文
朝陽おはよう!
文
…調子は良さそうね。
朝陽
うん!昨日、蓮さんに
頑張れって言ってもらったから。
頑張れって言ってもらったから。
文
蓮さん?
朝陽
あ、竜野さんのこと。
文
ちょっと、いつの間に
名前呼びになったのよ!
名前呼びになったのよ!
朝陽
あれ?言ってなかったけ?
文
聞いておりません。
朝陽
文が初めて蓮さんと会った日に蓮さんが名前でいいって言ってくれたの。
文
竜野さんは朝陽のことどう呼んでるの。
朝陽
あ、朝陽って/////
文
甘いな。この歳になって、こんな甘々な事聞いたことないよ。
朝陽
もう!
朝陽
あっ!文、私ケーキの構造変えたの。
文
えっ!昨日に!?
朝陽
うん。蓮さんの言葉で自分の作りたいケーキが何か分かったから。
文
そう、良かったじゃない!
朝陽
今日が最初の1歩。私のケーキが
世に通じるか。
世に通じるか。
文
精一杯頑張りな!
朝陽
うん!
その一方
舎弟1
若、おはようございます!
舎弟2
お元気で何よりです!
蓮
あぁ。
海斗
やっと来てくれましたね、若。
蓮
遅くなってすまない。
舎弟1
いえ!いらしてくださっただけで
嬉しいです!
嬉しいです!
蓮
ありがとな(フッ)。
海斗
えっ。
舎弟2
若が、笑った?
舎弟1
俺ら何かしたか?
海斗
若、表情が豊かになりましたね。
蓮
そうか?
蓮
それなら、朝陽のおかげだな。
舎弟1
朝陽?
舎弟2
まさか若の新しい!?
海斗
付き合ってるんですか?
蓮
いや、隣人だ。
海斗
でも、名前呼びになってます。
蓮
俺が言った。
海斗
それもう柊さんのこと
好きじゃないですか。
好きじゃないですか。
蓮
…やっぱりか。
蓮
最近朝陽を可愛いと
思うことが多かったからな。
思うことが多かったからな。
舎弟1
僕らに遂に姉貴が!
舎弟2
そうと決まれば空き部屋綺麗にしないと!
蓮
いや、朝陽を彼女にする気はない。
舎弟2
ど、どうしてですか!
蓮
朝陽にはパティシエになる夢がある。
蓮
俺の存在が夢を邪魔するだろう。
海斗
いいんですか。
舎弟1
僕らは若に幸せになってほしいと
思ってます!
思ってます!
舎弟2
その辺の輩は俺たちが
どうにかします!だから!
どうにかします!だから!
蓮
いいんだ。この短い時間で朝陽から沢山の幸せを貰った。
海斗
若?
蓮
この舍に戻る。
海斗
えっ!でも、まだあの人が…。
蓮
その時に対処すればいい。
蓮
海斗以外外せ。
舎弟1
はい!
舎弟2
失礼します!
海斗
…柊さんのことはどうするんですか。
蓮
…もう二度と会わない。
海斗
そんな悲しい顔で言われても。
蓮
何故そう思う。
海斗
顔に出てます。
蓮
そうか…。
蓮
部屋の荷物を取るついでに、
最後に会ってくる。
最後に会ってくる。
海斗
分かりました。俺も同行しても?
蓮
構わない。
蓮
…少し1人にしてくれ。
海斗
…失礼します。
バタン、、、
蓮
くそっ…!
蓮
なんで俺はヤクザなんだ。
蓮
朝陽、ごめんっ…。
大会1時間前
朝陽
ふぅー、大丈夫。
今の私なら何でも作れる。
今の私なら何でも作れる。
美玲
あら、柊さん。
朝陽
守屋さん…。
美玲
どうかしら調子の方は。
朝陽
うん、万全だよ!
美玲
そう、まぁ頑張る事ね。
朝陽
守屋さん!
美玲
何。
朝陽
楽しもうね!
美玲
え、えぇ。
大会終了後、、、
文
朝陽グランプリおめでとう!
朝陽
ありがとう文!
文
凄く綺麗なケーキだった!
朝陽
今回、派手さをあまり考えずに
作ったんだ。
作ったんだ。
朝陽
蓮さんに食べて貰いたいの
思いで作ったの。
思いで作ったの。
文
だからタイトルが「Lotus」なのね。
朝陽
うん。恥ずかしいけどね////
朝陽
帰ったら蓮さんに知らせないと。
文
竜野さんも喜ぶんじゃない?
朝陽
そうだと嬉しいな…。
文
そういえば、守屋とは何か話したの?
朝陽
うん。
大会終了直後、、、
朝陽
守屋さん!
美玲
柊さん…。
朝陽
あの、ありがとう!
美玲
っ!どうしてお礼なんか言うの。
朝陽
だって、守屋さんのおかげで
悩む事が出来たから。
悩む事が出来たから。
美玲
そう…。なんか悔しいわ。
朝陽
私、今回の守屋さんのケーキ、今までで1番凄いと思った。
朝陽
今回も負けちゃうかもって
ちょっぴり考えてた。
ちょっぴり考えてた。
美玲
結局は勝ったじゃない。
朝陽
うん、自分のケーキを作ったから。
朝陽
笑顔にできるケーキを
作れたから(ニコッ)。
作れたから(ニコッ)。
美玲
…これは完敗だわ。
美玲
でも、次は負けない。
美玲
次の舞台は世界よ!
朝陽
うん!私もフランスてしっかり学んで、もっと凄いケーキ作るから!
文
そんな会話をしたんだ…。
朝陽
うん!今度も守屋さんには負けない!
文
私も頑張らないと!
朝陽
頑張れ文!
朝陽
あっ!今日のこと、蓮さんに
報告しないと!!
報告しないと!!
文
それじゃ今日は解散にするか。
文
お祝いパーティーはまた今度だね。
朝陽
わざわざありがとう!
朝陽
それじゃまた明日!
文
ばいばーい!
海斗
大体要らないものは
片付け終わりましたね。
片付け終わりましたね。
蓮
あぁ。食器や布団はまだ使うからな。
海斗
…若。
海斗
俺も若の幸せを願います。
海斗
たとえ、俺たちが不幸になろうとも、俺の人生を助けてくれた若の為なら不幸になります。
蓮
海斗、ありがとな。
蓮
だが、もういいんだ。
蓮
ここを離れて朝陽を忘れる。
これが誰も不幸にならないんだ。
これが誰も不幸にならないんだ。
海斗
でも!若はどうなるんですか!
蓮
だから今日朝陽に会いに来たんだ(フッ)。
キンコーン、、、
蓮
はい。
朝陽
蓮さん!
蓮
朝陽(クスッ)。
朝陽
あの、私グランプリ取れました!
蓮
っ!本当か!
朝陽
はい!蓮さんの事を思い浮かべながら作ってたら、自分の作りたいケーキが作れました!
蓮
っ/////
朝陽
あ、すみません/////
海斗
柊さん、俺もいます。
朝陽
あっ!すみません五十壁さん…。
海斗
俺のこと覚えてるんですね。
朝陽
人の顔と名前覚えるの
凄く得意なんです。
凄く得意なんです。
海斗
そうなんですね。あ、グランプリ
おめでとうございます。
おめでとうございます。
朝陽
ありがとうございます!
蓮
朝陽、どんなケーキを作ったんだ。
朝陽
これです!
蓮
これ…。
朝陽
はい!蓮さんに初めて食べてもらった
ショートケーキをアレンジした物です!
ショートケーキをアレンジした物です!
海斗
とても美味しそうですね。
蓮
…決まってる。
朝陽
蓮さん?
蓮
俺の為に作ったケーキだ。
上手いに決まってる…。
上手いに決まってる…。
朝陽
っ!嬉しい…(クスッ)。
蓮
ありがとう朝陽。こんなケーキを俺の為に作ってくれて。
朝陽
いえ!まだまだ上手になって、蓮さんが私のケーキしか食べられないようにしてあげます!
蓮
…待ってる。
蓮
今日は疲れてるだろうから、
もう休みな。
もう休みな。
朝陽
はい!
蓮
おやすみ。(ぽんぽん)
朝陽
っ/////おやすみですっ!
バタン、、、
蓮
…。
海斗
若、大丈夫ですか。
蓮
何故俺は朝陽に
近づいたんだろうか…。
近づいたんだろうか…。
海斗
きっと、最初から柊さんが
好きだったんですよ。
好きだったんですよ。
蓮
そうか、そうだっだのか。
海斗
大丈夫、じゃないですね。
蓮
あたり前だっ…。
蓮
心が苦しい…。
蓮
朝陽、好きだ。大好きだ…。