不真面目天使と真面目な悪魔

オフィス

今日は、緊急で新入りが入ってくる日だった

本来はべつの同僚がやる予定だったのだが、いきなり予定が変更されて俺がやることになったのだ

挨拶をされ、慌てて笑顔を貼り付ける

そういうと、ハズキはお辞儀をした

普段礼儀のれの字もない周りを思い出す

周りが普段こんな感じなので、逆に安心感を覚える

天界では、スーツの色で天使と悪魔が分けられる

天使が白、悪魔が黒というような感じだ

そして、悪魔でも天使でもない、元人間には、灰色のスーツが渡される

ただし、性格が天使に近ければスーツの下のシャツは白、悪魔に近ければ黒だ

昼休憩

あれから社内の、主によく使う部屋を案内していると、午前が終わった

そう言っているシドのことをハズキが小突く

社内食堂

それぞれ頼みたいものを注文して、席に着く

少しすると、頼んだものが目の前に現れた

食べながら、何となく雑談を始める

そう言いながら、ハズキはシドの着崩してる服を見た

そう言いながらシドは自分のシャツをつまむ

そんなことを話していると、そろそろ昼休憩の時間が終る頃になっていた

あの後、慌てて食事を食べ終えた俺たちは、またオフィスに戻っていた

その瞬間、シドの腹にハズキの拳が入った

なにか2人でコソコソ話している、こちらをチラチラと見ているということは、失礼がないようにとか言っているのだろう

シドが、先程殴られた腹をさすりながら手を挙げた

シドは手を振り、ハズキはお辞儀をしてからオフィスから出ていった

顔から笑顔を無くす

今日ずっと笑顔にしていたため、若干顔が固まっている

本来、今日は新人に説明をして仕事は終わりだったはずだが、今朝押し付けられたものがある

そう呟くと、俺は押し付けられた書類仕事に取り掛かった