ドライブ

夜のドライブ

流れた曲はしんやが好きな曲だった。

海辺の道を夜走っていると

目の前に薄暗いトンネルが見えた。

しんやはスピードを上げた

流れた曲がいつの間にか止まっていた

しんやが巻き戻しを押した

しんやがハザードをあげ車をとめた。

暗い夜道、ハザードの音のみが闇夜に響いている

しんやは車を動かした。

曲が急にかかった

「あ…」

「あ…あ…」

聞こえてきたのは低い男の声だった

しんやは曲を消した

「死ね…」

「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」

ドンドン

ドアを叩く音が聞こえた

窓の外を見ると

外には誰もいなかった

しんやが車を動かそうとした時

ガリガリガリ

後ろから変な音が聞こえた。

しんやが車を降り、後ろを見に行くと

ドンドン

後ろを見に行ったしんやの叫び声が聞こえた

しんやが車の中に慌てて乗り込んできた

しんやは縮こまって謝っていた

いきなり車を走らせた

その後2人は家にたどり着き部屋の中に急いで逃げ込んだ

その後落ち着いたしんやから聞いた

「後輪のタイヤに下半身を挟まれ、必死に車体を叩いていた男がいた。」

そういった。

朝になり車を見てみると

下半身が無い男の死体がタイヤに絡まっていた。