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扉に生まれた、10センチほどの隙間。
そこから、何かが溢れ出てくる。
先生
先生
ぐねぐねとうねりながら、それは現れる。
目玉が出てきた。
先生をただ睨みつけていた。
分離蛸
輪廻が一人、分離蛸。
先生
先生
黒が一閃。足の一本がなぶる。
ムチのようにしなり、腹へ直撃すると、
先生の身体はこの通路を駆け飛び、向こうの壁へ埋もれた。
先生
逢魔トキ
逢魔トキ
逢魔トキ
先生
先生
逢魔トキ
分離蛸の肉体に大きな穴ができる。
空間そのものが消去された。
分離蛸
ぐにぐにぐに。
先生
先生
しかし、消えた部位はすぐに再生していく。
特に脚の再生は一際早く、ヒモムシが吻を伸ばすようだ。
逢魔トキ
逢魔トキ
そうは伝えるも、鼻血の勢いは増し、
咳き込むと血が出てきた。
意識も朦朧としていて、思考が散漫している。
逢魔トキ
逢魔トキ
逢魔トキ
分離蛸
突如、分離蛸が破壊したのは。
自身が出てきた扉。
それを投げ飛ばした。
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
分離蛸
先生の肉体は、その吸盤に吸われ、瓦礫から出された。
そして、そのまま運ばれ、扉の消えた部屋へ投げ込まれる。
先生
先生
がん!
瓦礫と、3つの扉で、その空洞は閉じられた。
逢魔トキ
身体が倒れた。
痛い。が、それは意識とともにすぐ消えた。
西空ともり
ようやく目を覚ました。
四方を確認。右左右左。うろうろうろ。
扉が開いている……というよりも無い。
西空ともり
西空ともり
立ち上がる。
彼の場所へ向かわなければ。
しかし、すぐに倒れた。
何が起こったのか、はじめは分からなかった。
しかし、徐々に理解してくる。
死が近い。思っているよりも、ずっと。
ここに来てから、何日が経った。
わからない。わからない。わからない。
この絶望。
暴走鸚鵡
暴走鸚鵡
「なあ……俺は守れたのかな」
「ちゃんと、守れたのかな」
「ずっと、謝りたかった」
「あの日の事を謝りたかった」
「腹を切ってでも、皮を焼いてでも、 君に謝りたかった」
吉森さよ
吉森さよ
「ああ、どうして……」
吉森さよは、もう死の間際にいた。
粘液と汗で濡れた身体。
圧倒的な水分の不足。
肌の色は青白く、淡い。
立つこともままならないはず。
それなのに、彼女は壁を伝い、最期の力で歩いていた。
「だめじゃないか……。死んでしまう」
吉森さよ
「だめだ……止まってくれ」
吉森さよ
「もう、長くないんだろ……」
吉森さよ
「どうして……」
吉森さよ
吉森さよ
吉森さよ
吉森さよ
倒れる。
動かない。
「なんで……なんで……」
「君が、その言葉を……」
「…………」
「……ごめん」
「そして、ありがとう」
吉森さよ。
藤谷コタロウ。
死亡。
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
あなた……
自分が何してるか、わかってる。
任務も果たせず、寝返った。
もう、生きられない。
私がつくるしかない。
絶望。
先生
先生
先生
先生
先生
先生
無意味、だよ。
先生
先生
先生
先生
逃れられる、わけがないだろう。
その、程度で。
先生