君
…好きです。
はっとして、キョロキョロする。
ダサい、と知っているけど、 君の声が聞こえた気がして。
神様。
僕はひたすら願う。
夢の中だけでいいから、 君と会わせてください。
僕
無理か。
無理だよな。
無理だよな。
願ったのに、無理だと自らさとる。
なにをやってるんだ、僕は。
そう思うが、願うのをやめられない。
僕
神様。
人のいない路地に、 僕の声がこだまする。
僕
僕が君を殺したことなんて、分かってるんだ。
僕
僕に君と会う権利なんて、無いんだ。
だけど。
僕
だけど、夢の中だけでいい、
一瞬だけでいい、…君に、会わせて、
ください…。
一瞬だけでいい、…君に、会わせて、
ください…。
僕の声は、泣き声とともに、 こだました。
温かさと優しさ包まれている。
そんな空間にいる。
僕
どこだろ、ここ。
ふと、人の気配を感じてふりかえる。
そこには、
君がいたんだ。
会いたくて、でも会えなくて、 僕が殺してしまった愛しい君。
これは、夢?
僕
ごめんなさい、ごめんなさい…
溢れ出る謝罪の言葉を取れめられない。
僕
ごめんね、ごめんなさい。
君
いいんだよ。
僕
え?
君
自殺を止められたくなかったから、あなたのせいって言ったの。私のほうこそ、ごめん。
一瞬だった。
もう君の身体は透け始めている。
僕
天国で、待っててよ。
君
ん。
君
見守ってる。
僕
君のことが、いまも、前も、これからも、ずっと大好きた!
君
………。
僕
…夢、だったのか…?
僕
それでもいい。
だって、きっとウソじゃないから。
君と、分かりあえたから。
僕
僕は、毎日を精一杯生きていく。
もしも魔法が使えたなら、
どんなことを望むだろう。
きっと僕は、
君といつか、一緒になれることを 望むだろう。
もしも魔法が使えたなら、
どうするのだろう。
私なら、君と一緒に笑い合うことを 望むだろう。