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遅くなってしまいました 7話です さっそく行きましょう!
# 7 ↓
見たらダメだよ、
連れていかれちゃうよ…
洋子ちゃん
洋子ちゃん
ここまでは先生や伯母さんが言うこと と同じだ。
洋子ちゃん
洋子ちゃん
洋子ちゃん
また鬼ごっこ、
更紗
更紗
更紗
あ、またあいつきてるよ
またいる。
洋子ちゃん
『ロリコン』
確かあの人はそう呼ばれていた。
洋子ちゃん
更紗
あの男の人は、いつもベンチに座って 読書をしている。
いや、
読書をしている風を装って視線はじっと私達にむけられている。
さらさちゃんまたあしたねー
うん、ばいばーい
しばらく歩いた後、私は立ち止まり、 みんなの姿がないことを確かめると、きた道を引き返す。
小学生が帰ってがらんとした児童公園では、ロリコンの男の人がひとりベンチは座って本を読んでいるだけだ。
私は男の人から一番遠い、向かいのベンチにランドセルを下ろした。
本当はさっさと家に帰って カルピスを作って、寝っ転がって好きな本でも読んでいたい。
でも、この夢が叶うことはもうない。
お父さんは体が弱かった。
お父さんのお腹の中に悪いものができて、それはあっという間にお父さんを殺してしまった。
お母さんは赤ちゃんみたいな泣きかたをしていた。
ある日、小学校から帰ると家に知らない男の人がいた。恋人ができて、お母さんはようやく泣き止んだ。 男の人は優しかったけれど、お父さんとは違う。
お父さんを忘れてしまったのかと私が怒って尋ねると、お母さんは私を強く抱きしめた。
ー忘れるわけないでしょう。
じゃあ、どうして、
ー忘れられなくて悲しいから、甘いお菓子が必要なの。
アイスクリームやチョコレートを食べると、ほんの少し悲しさがましになる
お父さんもお菓子だったのかと問うと、湊くんはご飯よとお母さんはまた泣いた。なくちゃ生きられないと。
お母さんはある日、 ちょっと出かけると家をでていった。 運転席には何番目かのお菓子が座っていて、 私はいってらっしゃーいと手を振った。
お母さんはお菓子を持ってどっかにいっちゃった…
気が付くともう暗かった。
ふと向かいのベンチを見ると 男の人は普通に本を読んでいる。
みんなと遊んでいるときはじろじろと見つめてくるのに、私が戻ってく るともうちゃんと本を読んでいて、 こちらには注意を払わない。
私は好みじゃないんだな。
そろそろ帰らないと、
さようなら。
ありがとうございました また次回★