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怖ぇ…
翠
まだ残る問題点。それは
翠
彼だけでも涼花達に合流してくれれば良い。
そうすれば、頭の回る彼の事だ、生き残る為の方法も見つけてくれる筈。
翠
翠
嫌でも思い出す、あの時の彼の顔。
翠
翠
私は怯む足を無理矢理動かして階段をゆっくりと登る。
1段1段、丁寧に。決して音を立てずに、ゆっくりと。
翠
Xの幼虫だろうか、ゆっくりと階段を下りている。
私は息を飲んで、どうかバレないように願った。
翠
するとXは、くるりと階段を下りていった。
翠
そして階段を上がってたどり着いた、12階。
翠
私はゆっくりと彰君の部屋の扉を開けた。
一方その頃、涼花達は………
涼花
修平
涼花
修平
修平
涼花
修平
涼花
涼花は身をもって知っている。
1度夢でも死んだ記憶がある涼花。
――あんな化け物には、Xには敵わない。
涼花
涼花
修平
涼花はその場に崩れ落ちる。
また死ぬ恐怖と絶望で溢れ出る涙も堪えず、静かに泣いていた。
修平
涼花
鈍い衝撃と共に、まるで死んだ時のように意識を手放した。
どこまでも深く落ちていくような、そんな感覚を覚えて。
翠
極力小さな声で呼びかける。だが、無音の部屋に小さく響くだけ。
翠
リビングの扉を開けようとドアノブ手をかけたその時、
あり得ない力で後ろに引っ張られ、受け身もままならない状態で床に身体を叩きつけられた。
翠
まさか殺してしまった龍斗がまだ生きていたのか。
不気味な笑みが脳裏をよぎり、恐る恐る目を開けた先には。
彰?
翠
もう既に操られた、彰君の顔が写っていた。
一方、修平達は……
修平
目の前の外にはXの幼虫らしき生物と、ミミズのような触手が彷徨いていた。
今のまま行っても、すぐに見つかってXの餌食になる。
修平
修平
だが、現実は無情で。
大切な幼なじみ達も操られて死んでいって。
皆操られている状況で、倒せないと分かっていても命懸けで立ち向かおうとして。
修平
こんな絶望的な状況でも、決して諦める訳にはいかない。
修平
奈央の部屋にあった衣服で固定されている彼女……涼花を見る。
修平
規則正しい寝息をたてている彼女の赤く腫れた目を見て、頭を優しく撫でる。
修平
彼女を背負う衣服を改めて強く固定し、“合図”の時を今か今かと待った。