trkr_あなたのものになってから、

今日は待ちに待ったクリスマスイブ！

トラゾーとデ……遊ぶ日！

服もこの日のために考えてきたし、俺の計画に狂いはないはず！

ちょっと早く家を出すぎてまだ集合まで20分あるのも計算の内だ

街は既に人で賑わっていて、ぼっちで突っ立っているのなんて俺くらいで

なんかさっきからあっちの方の女子にちらちら見られてるし

寒いし、もっと遅くに家出れば良かったぁ

突如聞こえた声に顔を上げる

わ、私服こんな感じなんだ おしゃれ……だけど結構薄着で寒そ

トラゾーと居れる時間が長くなった…! 嬉し…!!

そう言って少し前に出て俺の手を取る

繋がれた手の先から熱くなっているのに触れる手は冷たくて脳みそがバグる

心臓がバクバクして上手く喋れないままトラゾーの後ろを着いていく

気づいたトラゾーがパッと俺の手を離す

手の感触が無くなってしまってちょっと悲しい

今日は何事にも動じないって思ってきたのにさっきから心を乱されてばかりだ

さっき離れた手が再び触れる 心做しかさっきより暖かいような？

今日は年上らしくかっこよくリードしようと思ったのにダメダメすぎる

気まで使わせちゃってる…

そう言って半分にちぎって口をつけてない方を差し出す

トラゾーの手にあったのは両方口が付けられてる部分が入っている2個の肉まん

まだ男友達だし別におかしくないよね？

差し出された肉まんを手に取り食べる

口ではそう言っているが緊張しすぎて味がひとつも分からない

なぜ自分ばっかりこんなにドキドキしているのだろうか

トラゾーはあんなに平然としているのに

話しそらされた、？

気まずい沈黙が流れる しかし声がこれ以上出そうにもないので1度心を落ち着ける

気づけばもう地上まで戻ってきていた用だ

トラゾーが2人分のお金を係員さんに差し出していた