憎しみの果てに。

" 鬼殺隊 " に憧れていた。

人を喰らう鬼と戦い、誰かのために 命をかける姿が…

ただただ、眩しかった。

いつか自分も、 "あの人たちのように強くなる"と

そう…約束したのに

その想いは唐突に裏切られた。

どうして…

"鬼殺隊"がこんなことを？

なんで鬼でもない私の家族が？

大丈夫。

明日には昨日のことなんて忘れて、 みんな普通に朝ごはんを食べてるはず

きっと…

ブシュッ

許さない

許さない

許さない

許さない"

星骸 （ せいがい ）

⚡️

ポタ

ポタポタ

愛するべき妹が死んだ。

母も、父も死んだ。

憧れていた鬼殺隊にも裏切られた。

もう残るものは何もない。

私の家族を殺しておいて…

ゆっくり現れたのは、 血のように赤い瞳をした男だった。

え？

私が、鬼？？

確かに気が動転してて覚えてないけど、 手から光のようなものが出ていた気がする

夜空に浮かぶ星々は、 いつもと変わらず美しかった。

けれど、彼女の目に映るその光は もう憧れではなかった。

━━ 妹も、家族も、夢も。すべて失った

残ったのは、燃えるような憎しみだけ。

夜空が吹き抜け、星が1つ流れた。

その瞬間、彼女の中で｢人間｣ という光は完全に消えた。