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ハロウィンの呪い

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ハロウィンの呪い

1 - ハロウィンの呪い

♥

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2019年10月21日

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彩希

(はぁ…あんな奴ら呪ってやりたい。)

私は彩希。中学生。

私は1ヶ月ほど前に親の仕事の事情でここに引っ越してきて、

前のところと遠かったからもちろん学校も変わったんだけど…。

新しい学校の奴らは、私を仲間外れにし、影でコソコソ話。

直接被害を受けたりはしてないからその辺はいいものの。

私の家は親が共働きで両親が夜遅くに帰ってくることも多く、

家でも学校でもひとりぼっちで、かなりのストレスが溜まっている。

彩希

(呪いたいって言ったって別に殺したいとかじゃなくて、ちょっと懲らしめてやりたいくらいなんだけど。)

彩希

ただいま…ってやっぱり誰もいない、か。

彩希

テレビでも見てようっと。

アナウンサー:「今日はハロウィンということで、渋谷のスクランブル交差点では、明るい昼間から仮装をした若者たちで賑わっています!」

彩希

ハロウィン…ね…

その時だった。

ボムっ、と音をたてて目の前になにかが現れた。

彩希

うわぁっ!!

私の顔くらいの大きさで、

黒髪、黒い小さな角、真っ黒な服、黒い小さな翼。 赤い瞳。

私の目の前でふわふわ浮いているというか、飛んでいるというか…

??

よっ!

彩希

よっ!て!あんた誰?!

??

俺?俺はデビ。悪魔だ。

デビ

悪いことする気はねーから安心しろ。

彩希

悪魔…?悪魔感無さすぎじゃない?

デビ

う、うるせー!!悪魔にもな、二種類存在してるんだよ!

彩希

どういうこと?

デビ

まぁ一つは、お前ら人間が想像するような恐ろしい悪魔。

デビ

あーゆー奴らは、死後の世界で死人たちを叩き潰すのが仕事だ。

彩希

で?

デビ

もう一つは俺みたいな悪魔。

デビ

俺たちはな、お前ら人間の願いを叶えるのが仕事なんだよ。

彩希

悪魔が願いを叶えるの?

デビ

おー。そうだ。だけどな、俺たちが叶えられる願いはちょっと特殊なんだ。

彩希

特殊?

デビ

おー。俺たちが叶えられる願いは…【黒い願い】だ。

彩希

黒い、願い?

デビ

おー。例えば…お前が願うような「クラスメイトを呪ってやりたい」とかな?

彩希

な、なんでそれを…!

デビ

なんでって…俺がお前に呼ばれたからだよ。

彩希

呼んだ…?あんたなんか呼んだ憶えは…

デビ

お前があんまり強く願うもんだから呼ばれちまったんだよ、今日はハロウィンだしな。

彩希

ハロウィンと何か関係あるの?

デビ

それを説明するのにはハロウィンの由来から説明しなきゃいけないんだけど聞くか?

彩希

あ、うん。

デビ

まずハロウィンっていうのはな

デビ

昔は秋の収穫を祝って、俺たち悪霊を追い払う行事だったんだ。

彩希

へぇ…。

デビ

だが今はそういう意味はほとんど無くなって、コスプレ大会みたいな感じになってるよな?

彩希

まぁ、そうかも。

デビ

人間界の認識の変化に伴って、なんか悪魔界でもハロウィンの認識が変わったらしくて、

デビ

年に一度の人間の願いを叶える行事、っていうのが広がっていったらしいぜ。

彩希

あぁ…それで。

デビ

とは言ってもな、誰の願いでも叶えられるって訳じゃない。

デビ

お前みたいな、強く願った奴らだけの願いを叶えられる。

彩希

なるほどね。私が強く願ったから、それを叶える為にあんたが来たのね?

デビ

あぁ。その通り。

彩希

願い、叶えてくれるの?

デビ

あぁ。叶えてやれるとも。「クラスメイトを呪ってやりたい」だろ?

彩希

うん!

デビ

ちょっと待て…早速やってやる。

デビは小さい身体を更に小さく丸め、軟らかに光り始めた。

そしてブツブツとなにか呪文の様なものを唱えている。

デビ

ぐっ…うっ…

彩希

大丈夫?

デビ

っ、はぁ…はぁ…もうこれで明日の登校時には、分かるんじゃないか?

彩希

あ…終わったんだ…あ、ありがとう…。

デビ

明日、様子を見にまた来てやる。

彩希

あ…うん。

デビ

じゃあな。

目の前がパッと光って、デビはいなくなっていた。

彩希

おはようござ…ってあれ?

教室で談笑しているのは見たことがない人達。

入る教室を間違えたのかと思い、教室を見渡すが、掲示物は貼ってあるものも、場所も同じ。

ただ、教室の後ろの個人の絵だけは名前が違う。見た事のない名前ばかり。

クラスメイト

あ、彩希ちゃんおはよう!

クラスメイト

お前なんでぼーっとしてんの?大丈夫?

彩希

あ、いや、なんでもない。

彩希

(どうなってるの…!これ!)

デビ

おっと、よう彩希。

彩希

デ…

デビ

今は俺の姿も声もお前にしか見えないし、お前の心の声が俺に聞こえるから心で喋れ。

彩希

(この人達、誰?どうなってるの?)

デビ

適当な埋め合わせだ。
前のクラスメイトは元々存在しなかったことになってるからな。

彩希

(存在、しなかった?!何言ってんのよ!)

デビ

何って、死んだのと同じことだろ。今頃死後の世界で苦しんでんじゃねぇの?

デビ

安心しろ、ちゃんと地獄に送っといたからw

彩希

(しっ、死んだ?!)

デビ

んだよ、なんか文句あんのか?

彩希

(私が殺したってこと…?!)

デビ

まぁそうじゃねぇの?

彩希

(待って!そこまでする必要なんてなかったのに!ちょっと懲らしめるくらいで…)

デビ

今更なんか戻せないぜ、ハロウィン過ぎちまったからな。

彩希

(…そんな…)

デビ

あぁそうそう、言い忘れてたけど、死後の世界にもこの行事は存在してる。

デビ

死人でも強く願えば現世の人間を殺せるからな?

彩希

(えっ…?)

デビ

ちなみに元のクラスメイトはお前が殺したことを知ってる。

デビ

地獄に行く前に人生を振り返る時間があるからな。

デビ

だから、来年のハロウィンで殺されるのは、お前かもな。

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コメント

163

ユーザー

あ.........好きです。(唐突の告白

ユーザー

え!めちゃめちゃ好き!面白いよ!全世界の人々に宣伝したいくらい好き(は?) ❤️100プレゼント🎁

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