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初兎

レイー!どこやー!

りうら

レイー!

夕日もすっかり落ちた午後7時 俺とりうちゃんはレイの捜索をしていた

りうら

LINEの既読は!?

初兎

まだつかへん!

りうら

あ"ぁ、もうどこ行ってんのあいつ!

うちの母さんは怒ると怖い だからとりあえず俺ら2人でどうにか見つけて後で誤魔化すことにした...のに!

りうら

肝心のレイが見つからないんじゃ誤魔化すこともできないじゃん!

初兎

ほんまそうやわ....どうすんねんやもー!

りうら

.....誘拐とかないよね?さすがに...

初兎

.......大丈夫やろ、あのレイやで?

今日いきなりできた妹、レイ

レティシアの記憶改変により俺の中にはあるはずもない妹と過ごした日々の記憶がある

気が強くて、わがまま、んでもってうるさい...それが俺の記憶の中のレイだ

初兎

何かあったら叫ぶし、その根性は母さん譲りや、大丈夫やろ

りうら

...んならいいけど...

???

2人ともなにしてるん?

声がして振り返る 青い柔らかな髪の青年がいた 学校帰りなのか制服姿だ

初兎

まろちゃん!

りうら

まろ!

猫宮いふ 俺と1個違いの先輩 いむくんのいとこにあたる人で、親の出張があり今は稲荷家にお世話になっているらしい

仲良いくせに不仲な振りをするある意味と俺たちと同じ義兄弟だ

りうら

実は妹探してて

if

妹?

初兎

おん、レイがまだ帰ってなくてさ

いむくんと俺が幼なじみなこともあってまろちゃんも俺と一緒に遊んでいた

そしてその記憶の中にはレイの姿もある

りうちゃんも「妹」という単語を使っているのだから、まろちゃんの記憶でもレイの姿があるはずだ

初兎

(まろちゃんは頭ええし頼りがいもある、探すの手伝ってくれたらすぐ見つかるやろ)

if

誰?そのレイってやつ

初兎

え....

りうら

マジで言ってる?

if

マジに決まっとるやん

if

てかお前らこそ何いいよん

初兎

.....ちょっと待っててな!

遊んだのは小さい頃、しかもまろちゃんはいむくんのいとこって言う立場だから遊んだのも時々だ

もしかしたら忘れているだけかもしれない

初兎

ほらこれ!こいつやって!

見せたのは昨年の写真

りうらの卒業式に家族全員で写ったものだ。もちろん記憶改変後はレイの卒業式でもあったので彼女も写っている

if

....すまん、分からへんわ

初兎

そう....か....

初兎

(これどうしよ....まろちゃんは優しいから頼んだら一緒に探してくれるとは思うけど...)

タッタッタッ

ドンっ

初兎

うおっ!

背中に衝撃が走る 後ろを向くとレイが俺の背中に突っ込んでいた

レイ

兄ちゃん!

りうら

レイ!どこ行ってたの!

突然のことに驚きながらもレイを叱るりうちゃん、俺より兄ちゃんしてねぇか?

レイ

ちょっと寄るとこあってさ、ごめんね、心配かけちゃって

りうら

はぁ....まぁ、いいけど

if

レイ..?

それまで黙っていたまろが口を開いた、もしかしたら声を聞いて思い出したのかもしれない

レイ

いふさん!お久しぶりですね!

初兎

お久しぶりですね、ちゃうわ!はよ帰るで!

初兎

母ちゃんが怒りまくるわ!

りうら

え?

レイを探し始めてもう1時間 時刻はもう8時をさしていた

レイ

やばいやばいやばい!

初兎

お前ら走れ!

りうら

またねまろ!

初兎

今度お礼させてな!

if

.......

if

ただいま

-hotoke-

おかえり、遅かったね

稲荷家 両親が出張中の今、お世話になっている家

珍しくほとけが洗い物をしていた

if

珍しいな、お前が洗ってるの

if

明日雪降るんちゃうか?

-hotoke-

まだ夏入ったばっかりだし!

-hotoke-

それに僕も皿洗いぐらいするよ!

if

あっそ...

ふとシンクの中が目に入る

客人用のカップが入っていた

if

誰か来とったん?

-hotoke-

レイ来てた

「レイ」と言う単語に上着を掛けていた手が止まる

if

なぁ、レイって誰だっけ

-hotoke-

は?

洗い終わったのだろう、水を止め手を拭きながらマヌケは声を出した

-hotoke-

誰って、初兎ちゃんの妹じゃん

-hotoke-

ほら、小さい頃いふくんがこっちに来る時毎回遊んでたでしょ?

俺の後ろを指さしながら答える

そこにある棚の上の写真には確かに、幼い頃の俺とほとけと初兎

そして先程の少女が映っていた

if

なぁ

-hotoke-

ん?

if

初兎は一人っ子やろ?

-hotoke-

.....何言ってんの?

それはこっちのセリフや

あの写真を撮った時のことは今でもはっきりと覚えている。 有栖家と稲荷家と稲荷家に遊びに来ていた俺でキャンプに行った時だ

ほとけとしょう、その2人は確かにあの時いた。遊んだ記憶だってしっかりとある

レイだって言うやつの記憶は確かにある、でも何故かその記憶を薄っぺらく感じ疑ってしまう

if

確かにりうらっていう義弟はおるけど、妹はおらんやろ?

if

あいつは一人っ子のはずや

-hotoke-

.....いふくん、今日は早く寝たら?

-hotoke-

きっと疲れてるんだよ、ね?

本気で心配されている

if

...せやな、今日は早く寝るわ

あれから早く風呂に入り、いつもより1時間も早くベットに横になる

その間レイという少女について考えていた

ほとけも初兎もりうらも覚えていて俺だけが忘れている、そう考えるのが妥当だ

俺は頻繁にこっちにいるわけじゃない

高校は一緒でも、家の場所は稲荷家と真反対だ。それが幼い頃なら確かに忘れていることもあるだろう

だからって一緒に写真を撮るほどの仲である人を忘れるとは考えにくい

しかも妹だ、好きな人の血縁関係くらいはわかって当然

if

(.....もし...もしかしたら...)

if

初兎....安心しろ...

if

お前とって害のある奴は、俺が排除するからな

-hotoke-

それでさ〜....

初兎

っなんやねんそれww

-hotoke-

(あー、この笑顔で世界救えるよマジで)

初兎

(うん今日も平常運転だね)

バンッ!

りうら

兄ちゃん!

教室の扉が強く開かれ、昼休みだったこともありうるさかった教室が静まりかえる

走ってきたのだろう、いつも整えられている髪を乱した状態でりうらが入ってきた

叫びながら呼びかける、いつも落ち着いているりうらからは考えられない様子だった

初兎

どした?なんでそんなに急いで来たんや?

ただならない雰囲気、だが俺がそれで取り乱したら悪化する可能性がある

なるべくいつもどうり聞いた

りうら

レイが病院に運ばれた!

初兎

は?

りうら

校舎裏で倒れてて、お腹から血が出てて...近くに血の着いた包丁落ちてて...

頭の中が白くなる

あのレイが、レティシアが刺された?

-hotoke-

どういうこと?

俺の隣で一緒に聞いていたんだろう、言葉が出ない俺の代わりにいむくんが聞いてくれた

りうら

俺も詳しくは分からない

りうら

でも...死線をさまよってるって...

初兎

っいむくん!先生に早退するって伝えといて!

-hotoke-

わ、わかった!

初兎

りうら荷物まとめて校門集合や!

初兎

病院行くで!

りうら

うん!

俺の世界一いらない能力

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コメント

1

ユーザー

うわぁ〜…😟レイちゃん… 刺した人地獄に落ちるんやろーなぁ…

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