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父様

お前は落ちこぼれなんだから

母様

この出来損ないが、どうして生きていますの?

私付きの侍女

忌み子は近寄らないでくれる?

母様

貴女はどうせ当たり前のことすら出来ないんだから

私付きの侍女

本当に無芸無才のドブネズミですね

母様

あら、でも利用するのにはちょうどいいじゃない

私付きの侍女

そうですね。でもそうでないと本当に存在価値がないのでは?ww

母様

本当にそうねww

私は夢を見ていた。それは私の過去にあった出来事、、、ずっと昔の出来事、、、その光景が鮮明に夢に描かれる。すると、すぐに違う夢へと入れ替わった。

父様

お前はこうでもしないと分からないのか!

母様

近寄らないでちょうだい!忌み子はどこか行きなさいよ!

父様からは手が、母様からは扇子が振り上げられている。それは私の腕や足に振り下ろされる。もう、体中痣だらけだ。私は、縛り付けられ何もできず、ただ無表情で居るだけ…泣くことすらもう忘れた。助けなんて、どこにもない……私は言いなりになるしかないのだから…。

…る…じ・!!

どこか遠くから誰かが呼んでいる。その声に、だんだんと意識が戻っていく

あ…るじ!!主ってば!

柘榴

っ…!

私を呼ぶ声にぱっと目を覚ました。するとそこには心配そうに涙ぐむ清光の姿があった。

柘榴

き、よみつ?

加州清光

主…!なんか魘されてたから心配したよ…ねぇ、大丈夫なの?

柘榴

え、あ、うん……全然大丈夫…!って、私…!いつの間に審神者部屋に?

辺りを見渡せば、いつの間にか審神者部屋に移動していることに気付いた。

加州清光

広間で寝ちゃってたから俺が部屋まで連れてきたんだ

柘榴

清光が?なんかごめん…ありがとうね?

加州清光

うん、平気。主なんか嫌な夢でも見てたの?汗凄いけど、、、

柘榴

あ、うん…ちょっとね?

加州清光

そっか……なら起こしてよかった。あ、これ使って?

そう言って、清光はタオルを差し出してくれた。

柘榴

ありがとう…

タオルを受け取れば自分の濡れた身体を拭き取る。私は何だか夢の後味が悪過ぎて気分があまり優れなかった。

加州清光

あ、水でも持ってくるからちょっとだけ待ってて?

柘榴

え?あ…待って…!私を、捨てないで…!

清光が立ち上がれば、咄嗟にその腕を掴む柘榴。

加州清光

!……主?

その行為に少し驚いている清光。

柘榴

……あ、ごめん…

柘榴は俯きながら清光から手を離した。どうしてかわからないが、何故か1人にはなりたくなかった。それで咄嗟に清光を引き止めてしまったのだ。

加州清光

主、ほんとに大丈夫?

清光は心配そうに目線を合わせながら目の前にしゃがんでくれた。

柘榴

なんだか…一人になりたい気分じゃなくて…傍に居てほしいなぁ…なんて思っちゃった

加州清光

もちろん、傍に居るよ?俺は何処にも行かないから……ずっと主の傍にいるからね

そう言って清光は柘榴の身体をぎゅっと強く抱きしめた。それに答えるように、私も清光を抱きしめた。安心感に涙が溢れそうになるがぐっと耐える。

柘榴

清光…

加州清光

ねえ、主…こんな薄暗い部屋で主に求められて…俺、我慢出来なくなるよ?

いつもより低い声で耳元に囁いてくる清光。その耳にかかる吐息につい肩をびくつかせてしまう。

柘榴

え…我慢って…?

加州清光

ここには、俺と主が2人きり……薄暗い部屋に布団もある…。それに主も俺を求めてくれてる…これって、我慢しなくてもいいってことだよね…?

いつもは女子力が高くて可愛らしい清光だが、今は違う。そのニヤリと笑った顔は可愛いとはかけ離れたものだった。そう、まるで狼のような…

柘榴

き、清光…?何言って…

加州清光

俺だって男なんだからね?

柘榴

えっ…清光、待って……ひゃっ!

少し後ろに下がるが、手首を掴まれれば布団にそのまま押し倒された。布団に押し倒されては、そのままこちらを見下ろしてくる清光。その目は冷たい目ではなく、熱の持って色気漂う目線だった。

柘榴

清光…ダメっ!

加州清光

ダメじゃないでしょ…本当は興奮してるよね…ココもちゃんと反応してるみたいだし

清光は手をするりと滑らせれば胸の突起を指で撫で回した。

柘榴

本当にダメっ!

そういって私は思わず清光を突き飛ばしてしまった。思いっきり突き飛ばしてしまったので、体の軽い清光は軽く向こうに飛び、倒れてしまった。

加州清光

いっ……

柘榴

あ…清光ごめん!ごめんなさい!

私は突き飛ばしてしまった清光に駆け寄り慌てて謝罪を述べる。

加州清光

大丈夫だけど…

加州清光

主は、俺のことが嫌いなの?

清光が泣きそうな顔で聞いてきた。

柘榴

そんなことないっ!!

加州清光

じゃあなんで…?

柘榴

それは…清光に後悔してほしくないから…!

加州清光

俺は後悔しないよ…?

柘榴

きっと、私のことを知ったら……後悔すると、思うから…だから……ごめんね

加州清光

いいよ。主がそう言うんなら。でも替わりに俺に主の秘密一個教えて?

柘榴

それでいいの…?

加州清光

いーよ?あ、でも俺以外にはその秘密言わないでよね

柘榴

分かった。でも、清光はどんな秘密が知りたいの?

加州清光

主のことに決まってるでしょ?

柘榴

いや、そうなんだけど。こう、どういうところの秘密が知りたい…とか

加州清光

んーとね、じゃあ主の好きなこと!

柘榴

私の好きなこと?皆に教えないことで…

そもそも、私の好きなことって何?人以外で好きって、、、どういう事なの?私には未だ分からない、、、でも、楽しいことならたくさんあるから。それでいい、かな?うん、きっと好きってそういう事なんだよね。

柘榴

歌と踊り、、、(滅茶苦茶小声)

加州清光

え?主いまなんて言ったの?

柘榴

う、歌と踊りっ!

加州清光

意外かも、どんな感じなの?

柘榴

うーん、でもあんまり上手ではないかな

加州清光

そうなの?見せてほしいなー

柘榴

えっ、上手じゃないってば

加州清光

別にいいよ?

柘榴

そう?ならちょっとだけ…どんな曲がいい?

加州清光

何でもいいよ。主が一番好きなのが良いな

何でも良いと言いつつちゃっかりリクエストをしている清光。

柘榴

うーん、じゃああれにしようかな

そういって私は曲を決める。決めた曲は『千年生きてる』だ。前奏も短めだし大丈夫かな。音楽ないしね。

柘榴

清光ちょっとだけ離れてくれる?多分ぶつかっちゃうと思うから

加州清光

わかった

そして私は立ち上がり、箪笥の中から扇子を取り出す。本当は扇子が少し怖いし、ぶっちゃけ扇子があってもなくてもあんまり変わらないけれども、あったに超したことはない。そして私は歌いだすと同時に踊り始めた。

柘榴

あー 決まった言葉垂れてまたヒューマン♪

柘榴

ちょっとステキな晒し者 ね♪

私はその後も歌詞を間違えないように歌い、振り付けを間違えないように踊った。そして終わると、私は扇子をお置きその場に座った。すると清光がこちらへ寄ってくる。

加州清光

主凄かったよ!

柘榴

なら良かった。あれ?今って何時?

そういって時計を確認すると、もう深夜十二時を回っていた。

柘榴

えっ、もうこんな時間!?

加州清光

あ、ほんとだ

柘榴

明日に備えて寝ないとだね

加州清光

主、一緒に寝よ?

柘榴

良いよ。一緒に寝よ!

その後、二人で布団に入って寝たのであった。相変わらず清光は私をずっと抱きしめていたので少し苦しかったが、可愛かったので許すことにした。

四天王が突然ブラック本丸の審神者をやることになりました

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