テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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ありふれた恋心を貴方に。

第4話 - 第3話　花屋の娘

104

2024年05月15日

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#ウィンドブレイカー

#夢小説

#青春恋愛

蔵道紫暮🦊（黒留狐依）

篠原優衣

聖〜

篠原聖

はぁ〜い？

篠原優衣

そろそろお母さん達行くから、お店とお家の事お願いね。

篠原聖

うん。気をつけてね。

篠原純人

聖も気をつけるんだぞ

篠原聖

of course！

篠原純人

いい子だ。それじゃあ行ってくる

篠原優衣

あまり無理はしないでね。

篠原聖

お母さんもね。

篠原聖

行ってらっしゃい
（ひらゞ

ーガチャン…

篠原聖

……よし。2日間、頑張ろう！

篠原聖

いらっしゃいませ〜

お客さん

すみません…この紙に書いてある花ってありますか…？

篠原聖

……少々お待ち下さい。

お客さん

無ければ大丈夫ですので…

篠原聖

…此方の花は誰に贈られるんですか？

お客さん

旦那に…

お客さん

同僚から此の花を贈るといいと言われて…

篠原聖

…これらは凡て、贈ってはいけない花です。

お客さん

えっ…！？

篠原聖

自らが育てる場合と相手に贈る場合で花言葉は変わってきます。

篠原聖

スノードロップは「貴方の死を望みます」

篠原聖

クロユリは「復讐」や「呪い」。

篠原聖

紫のシャクヤクには「憤怒」や「怒り」

篠原聖

そしてマリーゴールドには「嫉妬」や「絶望」、「悲しみ」があります。

お客さん

そうだったんですね…

篠原聖

宜しければ此方が最適な贈り花を選んでも？

お客さん

お願いします。

篠原聖

では少々お待ち下さい。

篠原聖

おまたせしました。
此方でどうでしょう？

お客さん

綺麗ですね…！

お客さん

此れでお願いします。

篠原聖

有り難うございます。
お代は1,230円になります。

お客さん

お願いします。

篠原聖

有り難うございました。
またのお越しを。（ﾍﾟｺ

篠原聖

……はぁ…あのお客様怖いなぁ…

篠原聖

真逆旦那さんに贈るなんて…未婚者なのに。

篠原聖

よくやるなぁ…

ーバッ！

楡井秋彦

あのっ！

篠原聖

はいっ！？

楡井秋彦

桜さん見ませんでした！？

篠原聖

見てないでふっ！？

蘇枋隼飛

楡井君少し落ち着いて。聖さん吃驚して噛んじゃってるから…
（苦笑

楡井秋彦

あ…すみません…

篠原聖

いえいえ…それより、遥君失踪しちゃったんですか？

蘇枋隼飛

失踪というか、逃げました
（苦笑

篠原聖

逃げ…？

楡井秋彦

皆で親睦会しようって話があったんですけど、「俺はいい！」って飛び出してしまって…

篠原聖

あら…それは大変ですね。此方で見かけたら直ぐに連絡します。

楡井秋彦

お願いします！

楡井秋彦

いきましょう蘇枋さん！

蘇枋隼飛

そうだね。

桜遥

…行ったか？

篠原聖

ふぁっ！？

桜遥

うぉっ…！

桜遥

ビビらすなよ…

篠原聖

いえ…居るとは思わず…

桜遥

はぁ？気づかなかったのか？

篠原聖

………。
（目を逸らし

桜遥

…マジかお前…

篠原聖

そ、それより…逃げてきちゃったんですか？

桜遥

…別に。

篠原聖

ここじゃ無くても良かったのでは…？

桜遥

…此処はあんまり人居ねえから。

篠原聖

…静かな所ですからね。
（苦笑

桜遥

…暫く居ていいか。

篠原聖

構いませんよ。私は店番しておくので。
（ふふ

桜遥

……なんで逃げたとか聞かねぇの？

篠原聖

話したくない事を勝手に聞くのは失礼ですから。
（微笑

桜遥

…そうかよ。

篠原聖

…じゃあ一つだけ、聞いてもいいですか？

桜遥

んだよ…

篠原聖

他人が、怖いですか？

桜遥

……別に。

篠原聖

……そうですか。
（微笑

桜遥

…お前は怖いのかよ。

篠原聖

怖かった、が正直です。

篠原聖

誰かと関わる事が、誰かに干渉される事が、自分の総てを悟られているような感じがして

篠原聖

怖かった時期はありました。
（苦笑

桜遥

…なんで今は怖くないんだ。

篠原聖

…祖父に言われたんです。
「他人を知る事は自分を知る事だ」って。

篠原聖

「他人から得られる自分の姿形を聞かずに判断するのは勿体ない。」

篠原聖

「他人でしか得られない感覚は何よりも宝で、力だ。」って。

桜遥

宝…

篠原聖

それに、一人は慣れっこですから。
（微笑

桜遥

…親は。

篠原聖

出張です。確か岩手に。

桜遥

しょっちゅうあるのか？

篠原聖

いえ。オーダーが入った時だけです。

篠原聖

時折国外に行く事もありますから、慣れてしまって…
（苦笑

桜遥

…寂しく、ねぇのか。

篠原聖

…寂しくない。と言えば多少は嘘になります。

篠原聖

でも、父も母もそこそこ有名なフラワーデザイナーで、依頼が入るのは珍しい事ではありません。

篠原聖

だから、慣れてしまっただけです。
（苦笑

桜遥

…慣れた、か…

篠原聖

…貴方が他人と関わるのを極端に嫌うのは、

篠原聖

貴方が自分を知られたくないからですか？

桜遥

…悪いか。

篠原聖

いえ。

篠原聖

私は、それでもいいと思いますよ。

篠原聖

でも、もし、貴方がそれを克服したいなら、身近な人に聞くのが手っ取り早いです。
（ふふ

桜遥

身近な奴…？

篠原聖

梅宮さんとか。

桜遥

絶対ェやだ。

篠原聖

ふふ。

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