テラーノベル
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Dom🎤×Sub🙂②
家に帰ったスマイルは
軽いSubdropを起こしており
常備していた薬で
これを治めた
きんときには連絡できなかったし
あっちからも連絡は来なかった
今にして考えてみれば
きっときんときも
Domとして初心者だった
どのような塩梅で
コマンドを出していいかわからず
Subに決定権を委ねていたのだ
しかし相手はスマイルだった
あまりにも素直になれないスマイルは
初心者Domにとって
難易度が高かった
つまり――
相性が悪かったのだ
きんときと直接会う用事は特になく――
撮影も面と向かってではなく
ネット上だったため
会話も難なくできた
お互いにPlayについて
話題にあげることはなかった
直接会ったのは
それから二週間後のことだった
直接会ったきんときは
気まずそうに
スマイルと視線を合わせようとしなかった
それはそうだろうと
スマイルは視線を落とす
実写撮影のために
ペストマスクをかぶった
帰りはいつも
みんなでご飯を食べて
帰宅することが多い
その日、スマイルは外食を断り
一人早々と帰路に着いた
こう見えてスマイルは
特に用事がなければ
誘いを断ったりしない
しかし今日はどうしても
みんなと騒げる気分になれなかった
きんとき
聞こえてきた声に振り返る
そこにはきんときがいた
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
走り去っていくきんときを
スマイルはただ見送った
スマイル
踵を返して
スマイルは駅の改札を通り抜ける
電車に乗って
空いている席がなかったため
つり革を掴んで立った
スマイル
電車を降りて
改札から出て
スマイルは暗くなった空を見上げた
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
――翌日
スマイルはきんときの家に向かった
特に手土産は持っていない
そんな間柄でもない
なんなら二人きりで遊ぶなんて
初めてかもしれない
スマイル
あれ以来Subの症状を
薬でなんとかしているスマイルは
きんときも
同じ状況なのではないかと考えた
到着したことを連絡すると
きんときが玄関を開けた
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
きんときに促されて
スマイルはソファに座った
きんときはパソコンの前にある
椅子に座った
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
しんと静寂が訪れて
スマイルは咳払いを挟んだ
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
平然と答えるきんときに
スマイルは小さく視線を逸らした
彼がどんな気持ちで
話をしているのか
スマイルにはわからない
だが同意したのだから
きっとスマイルと同じ気持ちだろう
しかしスマイルには
きんときを慰める言葉などわからなかった
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
きんときは立ち上がると
スマイルの隣に座った
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
DomとSubのPlayは
信頼関係が成り立って初めて成立する
きんとき
きんとき
一瞬びくっと反応して
スマイルは恐る恐る
隣に座るきんときを見上げた
きんときと目が合うと
その目が柔らかく微笑んだ
きんとき
きんときはまた
スマイルの頭を柔らかく撫でた
スマイルは特に反応を見せず
きんときは苦笑した
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
きんときはこの時
スマイルがそれなりの覚悟を持って
きんときの家にやってきたことを
理解した
きんときは既に相談所に
次のSubの相手を探すことを
依頼していた
もうスマイルとは
終わったものだと思っていた
Subのことはそれなりに勉強していた
特にSubdropについては
きんときはSubの気持ちになって
その場面を想像しながら
どうすればいいか
シミュレーションまでしていた
きんとき
きんとき
きんとき
それなのに――
うまくいかなかった
スマイルがSubdropに入りかけていることには
早めに気が付く事ができたが
きんときが対処する前に
スマイルが音を上げてしまった
スマイルが帰宅して
きんときは後悔に苛まれた
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
きんときの言葉なんか無視して
しれっとしながら対応して
なんともないような顔をして
やり過ごしていたはずだ
スマイルの苦しそうな顔が
脳裏に浮かぶ――
きんとき
きんとき
きんときはポケットに入っていた
薬を握りしめた
スマイルはスマイルなりに
ちゃんと考えて
きんときの元へやってきた
きんときは今一度深呼吸をした
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
ドキッ――
きんとき
スマイル
きんとき
きんときは視線を逸らした
求められる言葉に
きんときの心臓は脈打った
きんとき
きんとき
スマイル
スマイルは小さく微笑んだが
不器用な笑顔に
きんときはくすっと笑った
スマイルなりに
喜んでいると表現しているのだろう
きんとき
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
きんときは両腕を広げた
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
二度のコマンドを受けて
スマイルはくらりと
世界が歪んだ気がした
画面向こうの自分の視点を見つめて
操作もしていないのに
自分の身体がきんときに向かっていく
視界に自分の両腕が映って
腕を広げていることがわかる
スマイルはそのまま
きんときにぎゅうっと抱き着いた
その背に
きんときの腕も絡まる
スマイルは抱き締められて
その喜びに体が震えた
スマイル
我に返ったスマイルは
脳を刺激する喜びに酔い痴れた
その後頭部に
きんときの手の温もりが交わる
きんとき
きんとき
スマイル
きんときの肩口で漏れた声に
きんときはぴしっと固まった
思わずスマイルの頭を撫でる手も止まる
きんとき
スマイル
スマイルは尚もきんときに擦り寄った
もっともっとと言わんばかりに
密着してくる
スマイル
びくっ――
耳元で低く囁かれて
思わず体が反応する
相変わらずブレスの効いた滑舌である
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
急にダメと言い出し
スマイルは力強くきんときを抱き締める
きんときはよくわからなかったが
再びスマイルの頭を撫でた
きんとき
スマイル
スマイルの甘い声に
きんときは驚いた
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
擦り寄ってくるスマイルは
すりすりときんときの足に
自分の足を絡ませてくる
どきどきと心臓の音が聞こえる
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
そう言いながらスマイルは
きんときの肩口に顔を埋めた
きんとき
スマイル
どうやらまだ正気らしい
きんときの為に
相当頑張っているようだ
きんとき
きんときはそのまま後ろに倒れた
スマイル
ソファにぼふんと横になる
当然ながら抱き着いていたスマイルも
その重力に従って
きんときの上に乗る形になった
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
スマイルはきんときの指示通り
ソファから投げ出していた足を
ソファの上に乗せた
するときんときも全身をソファに乗せ
二人は完ぺきに
ソファに横たわる形になった
きんとき
スマイル
理解したスマイルは
顔を真っ赤に染めた
きんとき
スマイル
スマイル
スマイルは再びきんときに抱き着いて
足まで絡ませる
あまり動かないことで
有名なスマイルだが
きんときにずっと
すりすりと擦り寄っている
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
スマイルはきんときの上で
きんときを見上げる
きんとき
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
そう言いながらきんときは
スマイルをぎゅっと抱き締める
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
コマンドも出していないし
褒めてもいない
なのにスマイルが
甘い声をあげている
きんときがスマイルを確認すると
スマイルは俯いて
きんときの胸に顔を埋めていた
きんとき
きんとき
気を抜けば片足が
ソファから落ちてしまう
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
その意味を理解すると
スマイルもきんときが
理解したことに気付いたのか
きんときの胸元のシャツを
ぎゅうっと握った
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
スマイルは俯いたまま
ゆっくりと起き上がった
どうやらきんときに
顔を見られたくないらしい
きんとき
スマイル
顔を上げたスマイルは
きんときでもわかるくらい
顔を赤く染めていた
きんときはにまにまと笑った
きんとき
スマイル
きんときは起き上がると
スマイルの頭を撫でた
そうすると――
スマイルは拒絶はしなかったものの
口元を手の甲で隠してしまった
思う存分スマイルを撫でたきんときは
ようやく立ち上がって
スマイルを寝室へ案内した
コメント
2件
一気見させて頂きました!もう全部尊くて、、最高です🫠💕 可愛すぎてやばかったです🤭 自分の語彙力が、、無さすぎる、 続きが楽しみです💖