博士
ウィィィン…
機械の起動音が白い部屋に響く
まだ微睡んでいたかった。
浮上してくる意識
今日も始まるのか。
AI少年
2650年春
テクノロジーがだいぶ進んだこの世界には様々な機械が存在している。
空飛ぶ車、ボード。
頭で考えるだけで 思っていることを映像におこせる道具
カード一枚で検索も、買い物も、音楽を聴くことが出来る時代。
こんな万能な時代でも相変わらず とあるアニメに出てくる青い狸(正式には黄色い猫)は作れずにいた
そんな中そのキャラには及ばないが とても画期的なAIが発明された。
その機会は少年の容姿をしていることからAI少年と名付けられた。
AI少年を作った博士は
博士
博士
そう言って博士はAI少年を 皇族や資産家にも売らなかった
しかし10年後
博士は 驚くべき内容を全国に公開した。
この世界の中から彼に見合う嫁を募集する。
彼に気に入られ婚約したものは私の財産、そして彼の機能の一つ一年に一つだけ願いを叶える機能も差し上げよう ただし、不適合とされた場合は…
殺してしまうため、 覚悟しておくようにー
今日で一体どれほどの女性が 資産家たちの贄になったのだろう。
考えただけでも嫌気がさす
そんな僕の心を知ってか知らずか
博士
と、 僕を気にかけるような言葉を博士は かけてくる。
博士
AI少年
博士
博士
博士
研究員
五分後
研究員
マリア
そんな言葉とともに僕の前に連れてこられた少女は酷く怯えていた。
しかし僕は不謹慎にもそんな彼女に好意を抱いた。
少女は腰までの少しパーマのかかった黒髪だった。
なによりも美しいと思ったのは 少女の前髪の下から覗く赤い双眸と目があった時だった。
僕は一瞬にして彼女の虜となったのだ
この想いは、
ー初恋と言わずしてなんと表そうー