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君だから(かげよこ)

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君だから(かげよこ)

10 - 気づいた

♥

102

2024年09月09日

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松井奏

よこぴーよこぴー!

松井奏

もうすぐ夏休みだね〜

松井奏

暑いのは嫌だけど色んなとこ行きたいな〜笑

気づいてしまった

本当に俺がしてほしかったことは

肯定も否定でもなくて

ただ、見守ってほしかったのかもしれないと

小学校の時

転校先で俺の転校した理由が広まった時

こいつだけは

松井奏 幼少期

よこぴーー夏ってなんでこんな暑いの!!

松井奏 幼少期

あっよこぴー夏休みアイス食べに行こーね!!

一切触れてこないで

肯定も否定も何もしてこなかった

奏と一緒に居たら

俺は普通の人、極普通の人になれていた

俺の荒れた性格を穏やかにしてくれた

松井奏

ねーよこぴー聞いてるー?!

松井奏

暑いーー

俺が必要としていた人はこういう人なのかもしれない

横原悠毅

お前暑いしか言わないじゃん笑

松井奏

あ!帰りクレープ行かない?!

横原悠毅

え?

松井奏

甘いもの好きだったよね?

横原悠毅

よく覚えてんな

松井奏

じゃあ決まり!!

こんな無愛想な俺にも優しいし

ずっと笑顔だし

一緒にいることで普通になれた

放課後

椿泰我

あのさ〜かげー

部活帰り椿くんと帰っていた

影山拓也

んー?

椿泰我

なんでさ、横原くんと仲良いの?

影山拓也

横原、?

椿泰我

うん、正反対すぎて馬が合うとも思えなくてさー

椿泰我

でも仲良いじゃん?結構

影山拓也

んー逆に正反対だからかな、

椿泰我

正反対だから?

影山拓也

お互いの足りないところをさ、

いや、

俺補えてるつもりだったけど

補えていたのだろうか、

松井奏

あ、影山くん?!

横を見ると

松井くんと横原がいた

松井奏

あ〜俺らクレープ寄ってて!

松井奏

ね!よこぴー!

松井奏

まじ美味しかったよね〜!

相変わらず松井くんって横原と近いな、

影山拓也

あー、そうなんだ笑

横原悠毅

いいから奏

椿泰我

あれ、奏?

松井奏

え?!椿くん?!

松井奏

久しぶりー!

松井奏

俺ら中学一緒だったんだよ!

影山拓也

あーへーそうなんだ、!

椿泰我

あ、じゃあ俺ら先帰る?

松井奏

うん!そうだね〜

松井奏

よこぴーと影山くん2人で帰って!

影山拓也

え?ちょ、

なんか松井くんがニヤニヤして見てきた

横原と2人きりなんか今は、、

横原悠毅

ごめん先帰るから俺

影山拓也

えっあ、

影山拓也

ちょっと!

横原は俺を横切ろうとした

影山拓也

横原、

そう言っても横原は止まらず歩き続けた

影山拓也

横原待って!

横原悠毅

俺とは話さないでって言ったじゃん

影山拓也

なんで、

影山拓也

なんでそんな急に、

横原悠毅

別に急じゃない

俺はそんなこと望んでない

横原は足を止めてくれなかった

影山拓也

横原待ってよ、

もう返事はなくて

俺は横原の腕を掴んで

影山拓也

俺はあんなことで嫌いにならない!!

つい大きい声を出すと

横原悠毅

は、離して

横原の声が極度に震えていた

影山拓也

えっあ、ごめん、

俺は腕を急いで離し

影山拓也

横原、?

横原の手が震えていて

顔色も悪かった

影山拓也

横原、大丈夫か、?

横原悠毅

いいから、

影山拓也

でも、

横原悠毅

いいから!

横原悠毅

心配しないで、!

横原悠毅

俺に構うな、

影山拓也

え、?

横原悠毅

影山くんもう話しかけてくんな!!

影山拓也

え、

急に大声を出して言ってきた横原は

小学校時代、横原がよく怒っていた時と重なった

初めて、横原の怒りが俺に向いた

横原悠毅

誰のせいで!

横原悠毅

誰のせいでこんなことになってると思ってんだよ!!!

影山拓也

え、

影山拓也

横原、

横原は涙目になって訴えてきた

やっぱり小学校の時と同じだった

俺は何も言うことが出来なかった

それから横原は我に返ったように

横原悠毅

あ、

横原悠毅

ごめん、

謝って去っていった

影山拓也

なに、あれ、

“誰のせいで”って、

俺のこと、?

俺、横原になにをした?

どこで傷つけた?

俺は横原を守ってやりたかった

でも、守ってやれていない

傷つけてしまっている

なんで、俺らこうなってんだよ、

影山拓也

なんで急に、

数日後

松井奏

だから〜俺は体育したくなーい

松井奏

暑いし

横原悠毅

暑いは分かったから

廊下を歩いていると

前から影山くんが来て

俺は反射的に目を背けた

すれ違い様に

影山拓也

横原、

いつも声をかけられるが

無視してしまっている

これがここ数日続いていて

影山くんとは口を聞かなくなった

影山くんと居ても良くないと気づいてしまったから

松井奏

今日バスケだって〜ラッキー!

奏は

俺と影山くんの関係が明らかに悪くなっているのを気づいているだろうに

一切その話題に触れてこなかった

奏と一緒に居ると楽で

唯一の友達だった

気づけば俺にとって大切な存在になってしまった

松井奏

よこぴーちょっとファミレス寄らない?

帰りも毎日一緒に帰るようになった

影山くんのことなんか忘れて

楽しい、普通な高校生活を送れていると思っていた

横原悠毅

なんで?

松井奏

ちょっと〜大事な話があってさ

嫌な予感がした

その予感は

松井奏

俺ねー

松井奏

また転校することになったんだよね笑

的中してしまった

横原悠毅

あー、

松井奏

ごめんまた父さんが転勤でさ笑

松井奏

一人暮らしとか出来ないからどうしても一緒に行かなきゃでさ笑

奏は転校が多かった

こんなこと高校で再会した時から

分かっていたことだった

だけど

横原悠毅

そっか、

横原悠毅

大変だな笑

俺、ちょっと悲しんでる?

松井奏

ごめんね夏休み始まったらもう引っ越すから夏休み遊べないやー

松井奏

あー最悪ー笑

俺、また元の生活に戻るのかな

嫌だ、

せっかく普通の生活手に入れたのに

いや、

普通を気にしてる時点で、

こんなの普通じゃないのかな、

普通ってなんだっけ、

松井奏

今日で最後か〜

松井奏

またここ戻ってこれたらいいな〜笑

奏が今日でこの学校最終日だった

影山くんはあれから2週間ぐらい経っているが

話していない

松井奏

よこぴー!今日最後だからさ!

松井奏

ファミレス付き合って〜

横原悠毅

ファミレスでいいの?

松井奏

いいの〜!

横原悠毅

そう

今日で奏とは最後だった

松井奏

転校慣れてたけどよこぴーからは離れたくないな〜笑

ファミレスに着くなり

奏の目が泳いでいた

それなりに悲しいのかなって思った

松井奏

小学校の時花火したよね〜!

横原悠毅

あーしたね

松井奏

楽しかったな〜

それから奏と思い出話をしたりして

松井奏

よこぴーさ

松井奏

影山くんのこと好きでしょ

と急に言ってきたから

ジュースを吹き出しそうになった

横原悠毅

え?

奏がニヤニヤしながら言ってきた

横原悠毅

いやいや全然そんなことないけど

松井奏

分かるよ

松井奏

だって俺

奏が少し真剣な顔になって

松井奏

よこぴーのこと好きだったから

横原悠毅

え?

その奏の顔を見ると

嘘をついているようには見えなかった

松井奏

小学校の頃から好きでさ、

松井奏

でも初めてよこぴーと影山くんが話してる時

松井奏

なんか俺分かっちゃって、

松井奏

よこぴー影山くんのこと好きだなって

松井奏

その想いは揺るがないなって確信しちゃって笑

少し奏は涙目になっていた

松井奏

諦めたよ、

松井奏

好きな人のことはよく見てるから分かっちゃうよ、笑

横原悠毅

なんで、

横原悠毅

なんで俺、?

誰からも嫌われていた俺を好きになるなんて

理解が出来なかった

松井奏

好きに理由なんて要らないでしょ笑

そうなのかな、

俺、奏と一緒に居たいって思ってた

でも俺、

奏はそういう感情湧かなくて

影山くんには、

離れたくない、

見捨てないでほしいって思ってた

そういえば

俺、影山くんのこと好きだった

君だから(かげよこ)

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