休日、俺は電車に乗った。 東京から京都へ行くために。 今、電車は荒川を越えたくらいだった。
次は西新井〜西新井〜
杉本
杉本
そろそろ草加を通過する。
杉本
杉本
だが、ここら辺は一向に景色が変わらない。 建物が建っているだけだ。
杉本
杉本
意識がどんどん薄れていく。 アナウンスは「大袋〜」と伝えている、寝てもいいよな。
杉本
杉本
杉本
次は〜武里〜武里〜
杉本
杉本
杉本
スヌーズと微睡み。
まだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだ
北へ移動
板倉東洋駅前〜通過〜通過〜
杉本
杉本
次の停車駅は〜新大平下〜新大平下〜
杉本
杉本
今俺は、事の重大さに気付いた。 鉄橋が遠く離れている。
杉本
杉本
乗り換え駅を寝過ごしてしまっていた。 だが電車は止まらない。
杉本
杉本
埼玉じゃない!
杉本
杉本
次は〜、下今市〜下今市〜通過〜
杉本
完全にパニック状態な俺。 電車はそれでも走っていく。
杉本
時刻表をすぐに見るが、
杉本
時刻表を大きくずらして電車は進んでいた。
杉本
杉本
誰も俺の問いに答えない。 その代わりにアナウンスが流れた。
次は〜、小佐越、小佐越通過〜。 どこまでも止まらず、走ってまいります〜。
杉本
杉本
杉本
杉本
俺の声は、届かなかった。 既に電車外の景色は山、山。 だんだんと焦る心は暗澹になっていく。
山だから勿論、街の明かりなどない。 ただ途方に暮れ、泣くことしかできない。
どなた様も、心のお覚悟をお願いいたします〜。
杉本
杉本
助けて
杉本
作者天宮
作者天宮
作者天宮
作者天宮
作者天宮
コメント
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( ˘•ω•˘ ).。oஇ