やっと帰りのSHRだ、やっとと言っても今日は2限目で終わりだったけど。
先生
クラスメイト
涼ちゃん以外の会話なんて興味が無いからほぼ聞いてない。 涼ちゃんはしっかり聞いてて偉いなぁ。
クラスメイト
先生
クラスメイト
先生
秘密にするってことは何かやばいことでもあったのか?ちらっと涼ちゃんと若井を見ると、涼ちゃんはポカンとしているけど若井は怪しんでいる。やっぱり長い付き合いなだけあるな。
クラスメイト
涼架
コソッと俺に耳打ちしてきた。これって料金発生するやつ? 耳がじんわりと暑くなっていくのが分かる。
てか若井の目がやばい、めっちゃ羨ましがってる。そんな若井を無視して、涼ちゃんにいつもより低い声で耳打ちした。
俺だけ照れるのは恥ずかしい、涼ちゃんも少しくらい照れて欲しい。
元貴
涼架
うーん、やっぱり涼ちゃんには効果なしか。でもなんか胸を押えている。痛いのかな。
元貴
滉斗
俺がどうしたのと言い切る前に若井が話に入ってきた。涼ちゃんと2人で会話する機会がなくて悔しい。
涼架
先生
俺らが後ろで話している間にSHRがほぼ終わっていたらしい。担任に終わりだと言われてやっと気づいたからかなり話に夢中になってたのが分かった。
先生
ありがとうこざいましたを言いながら全員カバンを持ってそれぞれ友達の方へ行く。
もちろん俺も涼ちゃんの方に体を向けて横顔をじっくりと見る。
マジで美しい、日光がベールみたいにかかっていて女神みたいだ。
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスの3分の1ぐらいが教室から出ていったので、俺達この流れに乗って帰ろう。
元貴
涼架
涼ちゃん(と一応若井)と一緒に教室を出ると、若井が部活のミーティングに呼ばれた。
俺は若井を置いて涼ちゃんと帰ろうとしたけど…
ーーーー回想ーーーー
滉斗
若井が涼ちゃんの手を握ってブンブンする。
涼架
滉斗
若井がにっこにこで涼ちゃんにどこに行くか聞いていると、
先輩
クラスメイト
滉斗
若井の反応的に部活の先輩が来たみたいだ。
先輩
滉斗
申し訳なさそうに断ろうとする若井を笑顔で見捨てることにした。
元貴
先輩
元貴
やっぱり俺と涼ちゃんが出会ったのは運命なのかも。こうやってデートになるなんて……!
滉斗
先輩
滉斗
引きずられながら先に帰るなよと叫んでる若井を俺と涼ちゃんで手を振って見送る。
ーーーーーーーーーーーーー
心優しい涼ちゃんが若井を待った方がいいんじゃないかと言っているので仕方なく屋上で待つことにした。
元貴
涼架
元貴
安心してって意味も込めて肩をポンポンすると、涼ちゃんが俺の肩に頭を乗せてきた。
元貴
涼架
そう言いながら目を閉じて俺にさっきよりももたれかかってきた。
驚きと嬉しさと照れで手汗が止まらない。
そんな俺に気づかない涼ちゃんは懐かしそうにぼそりと呟く。
涼架
涼架
涼架
元貴
本当は教室に来てから涼ちゃんはたまに寂しそうな顔をしていたのを隣でずっと見ていた。
でも、この質問をしたら涼ちゃんは本当に長野に帰ってしまいそうで聞けなかった。
涼架
俺の肩にもたれたまま俺の顔を見上げて断言した。
涼架
涼架
……やばい。嬉しくて泣きそう。
涼架
優しく笑う涼ちゃんに涙目なところを見せたくなくて涼ちゃんの頭を胸に引き寄せてそのままハグの姿勢にする。
涼架
顔を見られたくなくてこんな姿勢にしてしまったけど、男同士がハグなんてやばいか。涼ちゃんは離れるだろうと思っていたが、
力を抜いてそのまま身を任せてきた。
涼架
そりゃあなたに恋をしてますから。
元貴
涼架
涼架
昔……、もしかして、
元貴
涼架
何も考えられない。
奇跡が起きすぎている。
元貴
涼架
元貴
涼架
照れながら頭をグリグリしてくる。
幸せすぎて夢みたいだ。
俺だってあのとき助けた子が忘れられなくて、誰にも恋できなかったんだぞ。
涼架
涼架
真剣な眼差しで俺を見つめてくれる。緊張で震えてるのも見えるし、これは……。
元貴
涼架
想いを伝える為に涼ちゃんの手を取り、しっかり目を見る。
元貴
元貴
元貴
元貴
バァァンッッ
涼架
音に驚いて涼ちゃんが飛び退いてしまったので手が離れてしまった。
滉斗
滉斗
両手を合わせながらごめんと叫びながら若井が突入してきた。
元貴
滉斗
元貴
マジで言葉にならない。あのまま行ったら涼ちゃんと俺は……!
・ ・ ・
その後、俺は学校からどう出たか覚えてないが気づいたら涼ちゃんと若井の3人でバス停に並んでいた。
コメント
4件
何してんだ若井WWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWW
若井ぃぃぃぃ!!!w