赤い学校

こいつは丸山 博斗（まるやま ひろと）。

有名企業の社長の息子。

あまり裕福じゃない家で育った僕だから、立ち向かうことなんてできっこない。

こいつは三隈 日和（みくま ひより）。

最初はいいやつだと思ってたけど、それは全部僕を陥れるためだった。

やめたくてもやめれない理由。

やめたら、もっと弱いと思われる。

それだけは嫌なんだ。

この子は田中 剛（たなか ごう）くん。

剛くんは……

かつて僕の親友だった。

でも、いつの間にか理久たちの仲間になっていたんだ。

理由は未だに分からない。

そういえば、昨日……

男の子に言われたこと……

僕は、教室から追い出された。

復讐したいなんて思わない……

男の子が言ってた言葉の意味が、今でも理解できないままだった。

15:36 理科室

そのとき、僕の中でうまれてはいけないものがうまれた気がした。

そっか。

謎の男の子。

君の言ってる意味が、やっとわかったよ。

これが、僕の本心なんだ。

次の瞬間。

僕は

人殺しになった。

実験で使うコードを、理久の首に力強く巻き付けた。

ドサッ

気がつくと、昨日の男の子が窓際に座っていた。

俺は頷いた。

そう言うと、窓からひょいと飛び降り、去っていった。

理科室は1階だから、死にはしない。

さて、明日か。

水戸 志織は、理久の彼女。

俺に呼び出されたことは言ってるだろうし、

死んだということを聞けばまず俺を疑うだろう。

言いふらす前に殺してやる。

僕からの復讐だ。