僕の人生はとてもつまらなかった。
初めからそういう運命だったんだ…
誰にも愛されなかった
____愛されたかった____
ある日、僕の目の前に僕と似た女の人がいた
彼女が僕の運命を変えたのだ____
この日は雨だった
楓斗
雨か…
ふと見ると、一人の女性が傘をささずに歩いていた
風芽
……、
なんだか、寂しげに歩いていた。
俺は、彼女とどこか似ているような気がしたんだ。
気が付くと僕は彼女に傘をさしていた
風芽
!?…
風芽
え…
楓斗
大丈夫…ですか?
楓斗
すごい濡れてますけど…
風芽
え…あ…
彼女は動揺していた。
確かに、見知らぬ人にいきなり傘さして来たら動揺するだろう…
風芽
すみません…
彼女はとても、もの静かだった
楓斗
いきなりで…申し訳無いんですけど…
楓斗
家寄って行きます?
楓斗
風邪ひきますよ
風芽
あ、ありがとうございます
僕は彼女を家に誘った…
楓斗
これ…タオルです
楓斗
是非使ってください
風芽
すみま…せん
風芽
あ、ありがとうございます
楓斗
お風呂も入って来ていいですよ
楓斗
突きあたり右の部屋にあるので…
風芽
では…お言葉に甘えて…
俺は何してんだろう…
見知らぬ人を家に誘ったり、お風呂入れたり…
どうかしている
風芽
お風呂…ありがとうございました
楓斗
いえいえ…
風芽
お名前…聞いても?
楓斗
楓斗です
風芽
私は風芽です
楓斗
名前似てますね…w
風芽
そうですねw
初めて笑った…
楓斗
そろそろ、暖まったようですし、家帰ります?
楓斗
あんまりここに居てもなにもないので…
何言ってるんだ… 失礼じゃないか!
風芽
……
ほら、黙り込んでしまった…
風芽
私…家無いんです…
楓斗
あ、すみません…
風芽
いえいえ、こちらこそ…すぐ帰れば良かったのに…
楓斗
そんな、雨の中一人は危ないですし…
楓斗
全然泊まって行っても大丈夫ですよ
風芽
あ、ありがとうございます
おいおい、まじかよ…まさかの…どうやって生きてきたんだよ
風芽
なんで、こんな私を拾ってくださったんですか…?
楓斗
どこか、僕に似ているんですよ…
風芽
そうなんですね
楓斗
明日服とか買いに行きますか
風芽
いいんですか?
楓斗
はい
楓斗
ご飯にしましょうか
風芽
はい
風芽
何から何までありがとうございます…
ご飯タァァァァァァァァァァァァァァァァイム!
スミマセン、ほんとにすみません
主のちょっとした出来心なんです…
楓斗
僕お風呂入ってきますね
風芽
はい
楓斗
お風呂あがって来ましたよ
楓斗
そろそろ寝ますか
風芽
そうですね…
楓斗
場所…
楓斗
あー、僕ソファーで寝ます
楓斗
風芽さんはベッドで
風芽
そんな、泊めてもらってそれは…
楓斗
大丈夫ですよ
楓斗
ベッドは2階に上がって手前の部屋にあるので
風芽
ありがとうございます
楓斗
では、おやすみなさい
風芽
おやすみなさい