過去の私との鎖をほどいて

美琴やっぱり、なんか悩んでるだろ

気づかれた

どう隠せばいい……

もし他の人に言われたら……

いや、絶対気づかれないようにしないと

大丈夫、大丈夫

私は落ち着いてられるから

あの子なら冷静に判断するから

大丈夫、大丈夫……

え？

あぁ～、君は何時もそうだ

何時も本気で人にぶつかる

察しが良くて困る

人が見つけてほしくないところを

見つけるんだから

やめてよ

そんな目で私を見ないで

そうやって来ないで

ダッ

何だよ

一回、距離置こうって

お前が心配なんだよ

分かってる

強引だったのは

だけど、

そうしないとお前はなさねーじゃん

だけど、今回は俺が悪かった

でも、これからどうすればいいか

…………逃げてしまった

どうしよう

あなたならどうする？

考えて…

私はあなたなんだから

あれ？

あなたは私、

じゃあ

私はだぁれ？

嘘はアクセサリー

誰にもいえない

秘密のアクセサリー

そっか…

やっぱり、嘘ついてもいいんだ

なんか今なら

本音言えるかも…

今なら

お母さんとも……

〜〜〜〜～

〜〜〜

〜

怖い……

だけど、今言わないと…

どういうこと？

返して！！

運動ができて、勉強もできて

容姿端麗で

私の言うことだけを聞く

聞き分けのいい子

言うことを………聞く娘……です……

監禁しようかしら

どうすればいいの？

私は……

唯一の救いを持っている

あの子達との関係も壊されちゃった

どうすれば……

ガチャ

消したの？

ガチャ

プツンッ

私の中の何かが

さっき、切れた気がした

もう、どうでもよくなってしまった

あぁ、今日なんて来なければよかった

早く、1週間後にならないかな

なんか変な胸騒ぎがする

いいほうじゃなくて、悪い方の

気づけば俺はスマホを取り出して

あいつに、メールをしていた

分かってる

昨日喧嘩したことも

だけど、それでも、

お前を救いたいんだ

俺はそう思った瞬間

走った

あぁ…つまらない

下に降りよう

お母さん、今いないのかな

美琴へ お母さん少し買い物行ってくるわね いい子に待ってるのよ？ すぐ帰ってくるから

誰もいないキッチンに

一切、なびかないカーテン

言えないよ

ずっと一人でいいやなんて

話したいよあなたと

本音を声に出して

明るい将来について

でも……

ピンポーン

分かってる

こんなん自己満足だって

お前の話を聞いて、何かできるわけでもない

でも、お前を救うために

お前を知りたいんだよ

ガチャ

バタン

あぁ～、言っちゃった

もっと早くにいえば良かったのに

少しは楽になったよね……

けど、なんで

こんなに

胸が痛いの？

心残りなんて

無いんだから

1週間後

今日で全てを終わりにする

ダッ…

速い…

さすが、バスケ部

足が速くて追いつけない

……あれ？この道って

屋上への道じゃ……

ガシャン

なんで、こんなに綺麗なんだろう

いつもは汚く見えてたのに

乃愛が美琴の足を掴む

足を振り動かし乃愛を振り払う

ヒュッ

あぁ…落ちるってすごい楽しんだ

もっと、早くにこの感覚に出会ってたらな

ごめんね…

もう…皆からの期待は疲れた

もう…遅かったなぁ

辛くて幸せだな

ドチャッ

見てしまった…

あの子が無残な姿で倒れているところを

美琴さん、私が助けれてれば……

絶対、あなたは助かります

だから、目を覚まして…

あなたがいないと…

悠歩くんはどうするんですか……