/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
タイトル、作家名、タグで検索
ストーリーを書く
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
タイトル、作家名、タグで検索
ストーリーを書く
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
コメント
10件
はああああ！！😫 最後まで最高だったよ！！！！ かるびちゃん天才すぎ❕🫰🏻
ご馳走様でした（（ 🤛🏻 煙草の味のキスとか … お洒落すぎ 。 やっぱるびちゃんの物語は神だネ❔ 最高過ぎて涙出てきそう 🥲︎ 🥲︎ 🥲︎
まだ雪が辺りに残り、寒さが長居している今日。
教え子達の卒業式＿＿
烏養 繋心
未来に目を輝かせ、涙を流す生徒達がやけに眩しく見えてしまった。
里奈
烏養 繋心
里奈
こいつが“烏養さん”と呼ぶ声は
今ではもうすっかり耳に張り付いてしまっている。
呼ばれていなくても、その声を思い出す。
呼ばれれば、心が疼いて仕方ねえ。
里奈
よく知ってる。
何度も何度もお前は俺に伝えてくれた。
“タイミング”、なんて言い訳をして
お前と向き合うことを怖がっていた俺に
諦めることもせず、ずっと。
里奈
そう言った里奈の目元に溜まる綺麗な涙に
俺は心臓を握り潰されるようだった。
里奈
涙をこぼしながら、一生懸命笑いかけてくれる。
烏養 繋心
俺が言い訳をした“タイミング”を
探して、手繰り寄せようとしたこいつに
もう、甘えるのはお仕舞いだ。
里奈
立ち去ろうとする里奈の手を掴んで、
腕の中に引き寄せる。
その身体は小さくて軽くて、あたたかい。
烏養 繋心
里奈
烏養 繋心
里奈
烏養 繋心
この期に及んでダサい俺。
こんなに想いを募らせた告白は初めてだ。
烏養 繋心
里奈
そう言って俺を見上げようとした里奈を
ぎゅっと抱きしめて制した。
烏養 繋心
きっとすごい情けない顔をしている。
里奈
烏養 繋心
烏養 繋心
数年ぶりの告白。数年ぶりの恋。
俺は、生徒顔負けの恋愛に呑まれる。
里奈
烏養 繋心
里奈
わけがわからない。
煙草の味がするキスなんて、嫌だろう。
里奈
誘うような、甘えるような
そんな呼び方をされてしまって、俺は、
烏養 繋心
仕返しと言わんばかりに、深いキスをする。
上を向かせ、頬を包み込み、何度も角度を変えて。
唇が離れると、息を乱した里奈が俺に体を傾ける。
里奈
烏養 繋心
頭を撫でれば、俺の胸にぎゅっと顔を押し付ける里奈。
里奈
烏養 繋心
大人になるにつれて諦めることを覚えた。
“タイミング”なんて言葉で誤魔化して
そんなもんだ、とわかったふりをして。
それを諦めないでいてくれた里奈のおかげで
俺は今、欲しかったタイミングを掴むことができた。
烏養 繋心
こうして俺は、幸せの『timing』 を捕まえた。
そしてこの後、
里奈は煙草味の苦いキスが癖になったと、
俺が煙草を吸うたびにキスをせがんでくるようになってしまった。
体に悪いからやめろ、と言いつつ
抵抗できない俺も、ダメな大人なのかもしれない。
煙草を吸う本数が増えてしまったのは
……俺だけの秘密だ＿＿
F I N .
