司
冬弥
司
会話が続かない。
「好きだ」と言われた。
生まれて初めて告白された。
嬉しかった。 相手が誰でも、相手に気が無くとも、 告白は嬉しいものだと思っていたが、 本当に嬉しかった。
相手に気が無くとも。
司
冬弥
司
何から聞けばいい?
俺とどうなりたいか。
いつから好きなのか。
どこが好きなのか。
今日の放課後話したかった件はその事だったのか。
何故自分から呼び出して、 オレを放置したのか。
もう真面目に聞きたいことから 関係ないことまで、 聞きたいことはいくつもある。
司
変な質問だ。 失敗した。
本気に決まっている。 冬弥がこんなふざけた嘘を吐いて 楽しむような人間ではないことくらい 分かっている。
冬弥
冬弥
冬弥
司
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
昨日。
昼休み。屋上での話だろう。
冬弥
司
冬弥
冬弥
司
司
司
冬弥
司
司
冬弥
司
司
冬弥
突然恥ずかしくなる。 オレは冬弥から目線を逸らして、 落ちている空き缶を見つめる。
司
司
恥ずかしさを紛らわすため 少しだけ強めに言う。
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
司
冬弥
うるうるとした目で見つめられ、 不覚にも「可愛い」と思ってしまった。
司
ふにっと、柔らかい感覚。
これは昨日の感覚とは違う。
昨日よりも柔らかくてあたたかい。
気がする。
司
冬弥
司
少し重くなってしまった空気を 壊すため、咳払いをし、話を続ける。
司
司
司
司
司
冬弥
司
司
冬弥
司
冬弥
声が震えている。
顔を見せてくれない冬弥を 抱き締めたかった。
でも、たった今告白を断って 抱き締めるなどという期待させるような 行為はどうなんだろうか。
司
冬弥
司
冬弥
司
冬弥
冬弥
司
冬弥
冬弥
司
答えられない。
昨日、キスをしてしまってもよかったと思ったのは
冬弥だったからなのか、
それとも本当に相手が誰でも 雰囲気に流されてしてしまっていたのかは分からない。
なのに──
司
冬弥
司
冬弥
司
冬弥
もう何が何だか分からん…… 逃げ出したい。
司
司
冬弥
冬弥
司
冬弥
司
ダメとは言えない。
だが、ずっと諦められないで。 オレのせいで。 冬弥の気持ちが晴れないままなのは嫌だ。
それでもオレがダメだということは出来ない。
司
司
司
司
司
冬弥
司
冬弥
司
司
司
司
冬弥
司
冬弥
冬弥
司
冬弥
冬弥
司
司
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
司
冬弥
そうして40分近くオレの好きなところについて語られた。
嬉しいのはもちろんあるが、 恥ずかしい気持ちが勝ちそうだった。
この告白をきっかけに 関係がギスギスしてしまったら どうしようかと考えていたが、 その心配は必要なさそうだ。
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