地味な君が好き。

君は次私が言ったことに対して、どんな顔するのかな

数十秒、思考が止まる。

ヌイデ、？

冗談ではないみたいだ。

なんで急に、？

頭をフル回転させる。

あ、あの案出したときのやつ、聞いてたのか？

そう言って、心底楽しそうに笑う凛々。

そう言って、挑発的に笑う凛々は、

酷く魅惑的で、媚薬みたいだった。

衣装に身を包んだ凛々は、

色気があって、かっこよくて、メロい。

そう言って、凛々を抱き締めた。

そう言って鎖骨部分に顔を埋めた。

うわ、つまり、かっこいいって思ってくれてるって事

すっげぇ嬉し。

てか、絶対今、顔にやけてるし、

見せらんねぇな

安心した。

引かれるかと思ったけど、

全然そんなことなかった。

それにしても、

長いな。

てことは、照れてる？

うわ、見たいな。

竜胆くんといると、悪戯心が顔を出す。

顔真っ赤、。

少し、見せるのが嫌だったからか、

拗ねているのもまたいい。

けど、顔を伏せようとするから。

それを阻止した。

なにも言えなくなってるのもいい。

多分、竜胆に対して、重いと思う。私。

あんまり、バレたくはないな。

ｶｼｬｯ

2人しかいない教室にシャッター音が響いた。

文化祭まではあっという間で、

ついに当日になった。

朝から慌ただしいクラス内。

そして、一般入場開始の時間になった。

ちなみに私は厨房担当だ。

次々に注文が入ってきて

忙しい。

けどやっぱり、目立ってるのは竜胆。

写真撮られてるし、

連絡先とか聞かれてるし。

モヤモヤしてるのには鈍感なフリをして。

今はやるべき仕事をやらなくちゃ。

厨房内がざわつく。

けど、みんな、会話を聞いているのか、

申し訳なさそうにこっちを見てくる。

目立ちたくはないんだけど、

色塗りもしてくれたし、断るのもな。

唯に衣装を着せられ、メイクを施され、

髪を1つにまとめられた。