姉が壊れる10日前

あぁ、

最低だ……

僕は……なんて最低なんだ……

及川……という人は大粒の涙を流しながして握りしめた拳から血が出そうなほど手のひらを握りしめていた

隣の岩泉……っていう人も

泣くのを我慢しているかのように唇をグッとかみ締めながら僕を見ている

岬さんに言われ突然記憶が戻ってきた

あぁ、これは……

世嗣にいつもの雑木林に連れていかれた時だ

あぁ、そうだ

もう1人に僕は自分のことを"俺"と呼び姉ちゃんのことを姐さんとよんでいた

僕のストレスを消すためにいつも悪者になって……

あの時の恐怖と痛みでそまった世嗣の顔は忘れないと思っていた

あの後零治は警察に行った

情状酌量の余地があり千里と同じく精神病院に入院した

まぁ別のところだが……

今回は本当に誰も救われなかった気がした

千里の悪かったところは人を信頼できなかったこと

ひとりで抱えすぎてしまったこと

零治の悪かったところはいじめを報告できなかったこと

これは一概に零治だけが悪い訳では無い

一応これで僕の姉が壊れる10日前

終了です

後ほどハピエンとバトエン出すと思います

（短いですが……）