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期末テスト最終日の放課後。
解放感に包まれた校内で、図書室だけは静まり返っていた。
湊と悠真は、窓際の席で向かい合って座っている。
テストは終わったはずなのに、悠真が「やり直しをするぞ」と湊を離さなかったのだ。
湊
湊が大きく伸びをすると、窓から差し込む西日が、彼の茶色い髪を透き通るように照らした。
悠真はその様子を、本をめくる手を止めてじっと見つめている。
悠真
湊
湊
悠真
悠真の声が、いつもより低く、少しだけ震えている。
湊は心臓が跳ねるのを感じた。
最近、理央に言われた「独占欲」という言葉が、呪文のように頭から離れない。
湊
悠真
悠真
悠真の瞳が真っ直ぐに湊を捉える。
その視線は、もはや幼馴染に向ける「心配」を超えていた。
湊は逃げ場を失い、思わず視線を泳がせる。
湊
湊
悠真
悠真が椅子を引いて立ち上がり、湊の隣に歩み寄った。
図書室の古い本の匂いと、悠真から微かに漂う石鹸の香りが混ざり合う。
悠真
悠真
悠真
湊
湊が顔を上げた瞬間、悠真の大きな手が湊の頬を包み込んだ。
冷たいと思っていた彼の指先は、驚くほど熱い。
悠真
悠真
悠真
湊の思考が真っ白に染まる。
返事をする間もなく、悠真の顔が近づき、唇に柔らかい感触が残った。
それは一瞬の、けれど、これまでの人生で一番長い、熱い「告白」だった。
同じ頃、夕暮れの屋上では、大和が理央を呼び出していた。
フェンスに寄りかかり、オレンジ色に染まる街を見下ろしている理央に、大和が背後から声をかける。
大和
理央
理央は不機嫌そうに唇を尖らせているが、その頬は夕日のせいだけではなく赤らんでいた。
大和はふっと笑い、理央の隣に並んでフェンスを掴む。
大和
大和
理央
理央
大和
大和
大和が言葉を切り、理央の肩を強引に自分の方へ向けさせた。
普段の大型犬のような明るさは影を潜め、一人の男としての、真剣な眼差しが大和の顔にあった。
大和
大和
大和
理央は一瞬、言葉を失ったように目を見開いた。
いつも余裕たっぷりな彼が、耳まで真っ赤にして俯く。
理央
理央
理央
湊
大和が理央の手を握る。
理央は拒むことなく、その大きな手に自分の細い指を絡めた。
理央
理央の声が、小さく、けれど甘く響いた。
その夜。それぞれの部屋で、4人はスマホを手に取っていた。
2ーBの愉快な俺ら(4)
やまと
やまと
りお
みなと
りお
りお
みなと
悠真
やまと
悠真
悠真
グループトークの喧騒を離れ、悠真と湊の個人チャットには、一通の通知が届く。
悠真
みなと
みなと
悠真
みなと
みなと
翌朝、駅のホーム。
夏休みの初日、4人は約束通り海へ向かうために集まった。
大和
大和が理央の肩を抱きながら、元気よく手を振る。
理央は少し恥ずかしそうにしながらも、大和の隣に収まっている。
湊が悠真の隣に並ぶと、悠真が無言で湊の左手を握り、自分のポケットに突っ込んだ。
湊
悠真
理央がそれを見て、くすりと笑う。
理央
大和
大和が笑い、湊もつられて笑い出した。
幼馴染の境界線を超え、親友から恋人へと変わった4人の、新しい季節が幕を開ける。