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Ak
Ak
ゆっくり目を開けるとそこは屋上ではなかった
白くて冷たい床。 天井はあるはずなのに曖昧にぼやけていた
気づけば息を吸うのさえ慎重になっていた
Ak
思わず声も出る。 声も少し遅れて帰ってくる不思議な響き方
床は薄い。 塗り掛けをそのままにしたみたいだ
背後から静かな声がし振り返ると あの少年が立っていた
ここの場所の空気が彼を "この場所の住人" みたいにしているのかもしれない
Ak
少年は少し困ったように視線を伏せた
「固定」このことが分からなかった。
でもその表情が本気だとわかる
Ak
Ak
またそれだ。 説明を求めようと口を開くと--
コツン…コツン…
Ak
まるで「歩く音だけが近づいている」みたいだ
Ak
そうゆうと少年は俺の腕を掴んだ
囁く声が思った以上に本気だった
Ak
聞き返した瞬間音が止まった
廊下の突き当たり。 白い空間から影が一つだけ 滲み出るように浮かび上がった
ヒトカゲの形はしている。 でも輪郭が揺れて何度見てもはっきり掴めない
Ak
声をかけようとした瞬間少年に口を塞がれた。
影はまっすぐこっちを見た。
顔は真っ白で表情がない。 なのに見られている。
少年の声が低くなった
Ak
Ak
影が1歩近づく。 影が少し濃くなった
叫びそうになると少年が腕を引いた
白い廊下を走る。 足音は不思議と響かない
だが…後ろの影だけが静かに、確実に、 距離を詰めてきている
Ak
Ak
Ak
息が上がる。 なのに空気は冷たく喉に刺さるようだ
突き当たりに別の白い扉が見えてきた
中は薄暗く机がいくつも並び 教室のような部屋の形をした何か
影の足音がすぐ後ろまで迫る
俺が振り向いた瞬間 少年が強く腕を引き言った
この部屋に入った瞬間 背後の影が廊下を曲がるのが見えた
真っ白で表情のない顔がこっちをまっすぐ 見ていた
扉が閉まる瞬間影が小さく首を傾げた
探しているのにもう少しで届きそうだ
というかのような動きだった
俺は息を荒らげたまま少年に尋ねる
Ak
Ak
少年はそっと目を伏せた。 その表情はどこか悲しさと諦めが混ざっていた
白い教室の中。
影の気配が遠ざかったように見えても 胸の不安は消えなかった