小さい頃、 今はもうないけど
太陽の日差しが葉の隙間から入ってきて 目に収まらないぐらい大きい木があった。
その木の下で、交わした約束があった。
白崎 海七
中月 碧
白崎 海七
白崎 海七
白崎 海七
中月 碧
白崎 海七
白崎 海七
中月 碧
中月 碧
中月 碧
白崎 海七
無邪気だった私達は
こんな他愛のない会話で盛り上がっていた
でも実際、楽しかった
碧から守るって言ってもらった瞬間
私の天使が踊った感じがした
でも、そんな幸せも一瞬で奪われた
ドンドンドンドン!!!!
ドンドン!!!ドンッ!
中月 碧
中月 碧
日が暮れ始めた夕方に 突然ドアを物凄い勢いで叩く碧が居た
今までとの可愛い碧とは似ても似つかないほど 表情が言葉で表せないぐらい真剣で
恐ろしかった。
白崎 海七
白崎 海七
中月 碧
白崎 海七
白崎 海七
中月 碧
中月 碧
中月 碧
最近ニュースになっている通り魔事件の犯人が
今すぐそこまで来ていた
それを見つけた碧が私のところに走ってきて
青白くなった顔で私に告げた。 ・・・
『早く、逃げて。』
碧は息の根を止めたみたいに倒れた
体がだんだん冷たくなって
私もどうしたらいいか分かんない状態で足が止まっていた。
ピーポーピーポー
ウーウーウー
あの後、碧は運ばれたけど助からなかった
碧が幼くして亡くなった事を 私は未だに受け入れられない。
16年経った今でも。
白崎 海七
白崎 海七
思わず心の声が零れ落ちる。
暗い夜道を1人で歩く空は
いつも一段と綺麗だけど 時々悲しくなる
「碧と一緒に見たかったなあ。」
そう思うのも碧のことを まだ諦められていない自分がいるから
最近通り魔事件が良く発生している
世の中も物騒になったと歳をとった感じ。
白崎 海七
白崎 海七
夜中の一本道に恐怖を抱いて
早歩きで前に進む
すると後ろから足音が聞こえた。
私の足は急に何かを恐れて 動こうとしても動かなくなった。
足音の正体は私よりちょっと歳下の男の子だった。
安心した私の足は鎖が外れたような軽さになって また、動き始めた。
その瞬間、刃物の音がした。
凄い遠くから聞こえたはずなのに すぐ近くに聞こえる。
だんだん近付いてくるから私は怖くなって走った。
白崎 海七
白崎 海七
刃物の音が後ろで止まった。
白崎 海七
突然何かにぶつかって ふんわりした感触が肌を包んだ。
そのまま私の意識が途切れた。
でも、なぜか懐かしい匂いがして
咄嗟に発した言葉は夢の中でもきっと
「碧くん」
だったのかもしれない。
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