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#オリジナル
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その頃、鈴子と早苗は戦闘服に着替えていた。
鈴子が最後のリボンを装着したところで、更衣室代わりの暗い裏路地を出た。
早苗が前を歩く。 いつものスーツ姿だった。
山田鈴子
一ノ瀬早苗
よく見ればぎりぎり戦闘用に強化されていることが分かるくらいにただのスーツであった。
一ノ瀬早苗
山田鈴子
一ノ瀬早苗
その瞬間、遠くから銃声が響いてくる。 2人の表情が変わる。
一ノ瀬早苗
一ノ瀬早苗
早苗が走りだす。 鈴子も慌ててあとを追った。
龍太、孝太郎、和彦が見えた。 しかし、メグがいない。
一ノ瀬早苗
山田鈴子
龍太が舌打ちをする。
高橋龍太
山田鈴子
高橋龍太
その瞬間、残響が動く。
龍太が横へ飛んだ。 アスファルトに少しヒビが入った。
高橋龍太
和彦が前へ出た。 巨大な盾を構える。
残響が盾にぶつかり、衝撃が走る。 鈍い音が響いた。押されている。
夏目孝太郎
八木沢和彦
和彦はそう言いながらも、足が地面をずりずりと滑り始めていた。 あの和彦が完全に力負けしている。
鈴子は銃を握る。
山田鈴子
けれど、今は震えている場合じゃない。
一ノ瀬早苗
一ノ瀬早苗
早苗は自分の銃を構える。 それは意外な光景だった。
普段はあんなにおどおどしているのに、照準がぶれていないように見えた。
パンッ!
残響の肩が弾ける。
一ノ瀬早苗
一ノ瀬早苗
高橋龍太
夏目孝太郎
孝太郎が丁寧に照準を合わせ、引き金を引く。 パンッ!!
高橋龍太
夏目孝太郎
孝太郎はキレ気味に弾をリロードした。
高橋龍太
そう言って龍太は銃を乱射する。
夏目孝太郎
高橋龍太
その時点で残響はより増えていた。いくら処理してもいなくならない。 また龍太が舌打ちをした。
高橋龍太
世界保全局 日本支部本部 地下12階 大会議室
長い机を囲むようにして幹事が座っている。
壁面モニターには全国各地の残響発生状況。 資料、統計、死亡率、 観測者の推移が映されている。
どれも重たい話ばかりだった。
保全局職員
資料が捲られる音がする。 誰かがため息をつく。
職員A
職員B
職員C
清水ヤマトはそれらを黙って聞いていた。 会議は嫌いじゃない。 しかし、好きでもなかった。
現場の人間だからだ。 数字よりも先に顔が浮かぶ。
報告書の名前を見る度、 「あいつはまだ中学生だったな」とか。 「この人、先月話したな」とか。
そういうことを考えてしまう。 だから黙っている。そのほうがいいのだ。
保全局職員
清水ヤマト
保全局職員
清水ヤマト
保全局職員
清水ヤマト
モニターに鈴子の資料が写った。
まだ入局して間もない、普通の高校生であった。そして、歴代でも極めて高い観測適性を持つ少女だった。
会議室の空気が少し変わる。 上層部の一人が言う。
職員A
清水ヤマト
清水ヤマト
清水ヤマト
資料をめくる音がばらばらに鳴る。
清水ヤマト
清水ヤマト
別の幹部が腕を組む。
職員B
清水ヤマト
ヤマトは否定しなかった。 ただ、少しだけ表情が曇っていた。
清水ヤマト
清水ヤマト
会議室が静まり返る。
清水ヤマト
沈黙が落ちた。その時、ヤマトの通信機から電子音が鳴った。 ピッ
本来なら会議中には鳴らないようにプログラムされているはずだ。 つまり、鳴る時は何かが起きているということだ。
ヤマトの眉が僅かに動いた。
清水ヤマト
ヤマトは会議室を出て、通信を開いた。
橘カナエ
橘カナエ
橘カナエ
ヤマトは数秒間何も言わず、会議室へ戻った。
保全局職員
保全局職員
それは試すような言い方だった。 ヤマトはモニターを見る。
第七区画。 自分の部隊がいる場所。 今も戦っている場所。
清水ヤマト
清水ヤマト
職員A
清水ヤマト
意識を研ぐような銃声。 メグ自身が驚いていた。
残響の肩は弾け、黒い粒子が飛び散る。
坂口メグ
残響が隊員ではなくメグをはっきり捉えた。 その瞬間メグは後悔を覚えた。
坂口メグ
坂口メグ
坂口メグ
坂口メグ
坂口メグ
坂口メグ
足が震えている。 銃が重い。 さっきの勢いがどこかへ消え去っていた。
残響が素早く動く。 メグは転がるように避けた。 地面に叩きつけられる。
肺の空気が抜ける。痛い。
ドラマじゃない、アニメでもない。現実。
残響は本当に人を殺す。 無惨な姿で横たわる親友が脳裏に浮かんだ。
変色した皮膚。腐敗臭。固まり始めた赤黒い色をした血液。
坂口メグ
震えた声。
坂口メグ
残響はそれでも近づいてくる。
坂口メグ
また誰かが死ぬところなんて。
もう、二度と。
その時だった。
地面に倒れていた隊員が、苦しそうに声を上げた。
女性隊員
メグははっと我に帰った。 隊員は血液の流れる右腕を押さえている。 それでも、メグの目を見つめていた。
女性隊員
違う。 逃げるのは簡単だ。 あの日だって、親友を見つけたとき、泣くことしかできなかった。
でも今は、まだ終わっていない。
坂口メグ
坂口メグ
自分でも笑いそうになる。 世界で1番強い気がしてた頃の自分なんて、今はどこにもいない。
坂口メグ
銃を構える。ネイル越しに引き金へ指をかけた。
坂口メグ
坂口メグ
そして、もう一度引き金を引いた。
二発目。外した。 弾丸が残響の横を通り過ぎた。
坂口メグ
坂口メグ
山田鈴子
坂口メグ
叫んだ瞬間、残響が地面を蹴った。 黒い影が一直線に鈴子へ向かう。
速い。メグの位置からでは間に合わない。 鈴子の顔から血の気が引いていった。
鈴子は咄嗟に銃を構えた。
山田鈴子
走る。
山田鈴子
走る。
山田鈴子
走る。
山田鈴子
走る。
山田鈴子
怖い。残響が目の前にいる。 本当は怖い。 でも。
妄想は止まることを知らない。
山田鈴子
思わず口元が緩む。
山田鈴子
山田鈴子
坂口メグ
坂口メグ
高橋龍太
そのとき、龍太たちが駆けつけてきた。
夏目孝太郎
一ノ瀬早苗
八木沢和彦
高橋龍太
鈴子はわざと残響に近づいた。
夏目孝太郎
高橋龍太
鈴子は至近距離で銃口を当てた。
山田鈴子
山田鈴子
パンッパンッパンッ!!!
鈴子は次々と引き金を引いていく。 残響の身体が穴だらけになっていった。
山田鈴子
その時、鈴子は大声で笑い足を震わせながら涙をぼろぼろ流した。
坂口メグ
高橋龍太
一ノ瀬早苗
夏目孝太郎
八木沢和彦
こうして、区画に蔓延していた残響を完全に処理することが完了した。
コメント
1件
みぅ🤍🥀だよ〜、読んだよ、第7話…! 戦闘シーンがめっちゃあってドキドキした……💦 特に鈴子ちゃんの妄想炸裂しながら笑いながら泣くとこ、狂気と可愛さが混ざってて好き…🖤 「貴方の物語、ここでお終いです」って言い放つとことか、厨二心くすぐられる…🥀 メグさんの「一回カッコつけたんだから最後までやんなきゃダサいじゃん」も、重い過去抱えてるのに強がる感じが切なくて泣ける…😢 そして早苗さんのスーツ戦闘服、照準ぶれないのに謝っちゃうギャップが尊い〜! 次も読みたいよ、ほんと…また感想聞かせてね🌙