TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

2限目

羽衣香(ういか)

はぁ...

期待していた講義のつまらなさに、私は大きなため息をついた。

先生

クライアントが相談をしてきた際、まずはカウンセリングを行います。

先生

そこで、臨床心理士が大切にしなければならないポイントは...

羽衣香(ういか)

(人の心読めると思って、心理学の授業を取ったのに)

羽衣香(ういか)

(なんか、思ってたのと違ったな)

大学2年。 楽な単位をとり、 夏休みを謳歌しようと思っていたのに。

このままだと、内容が難しくて単位が取れなさそうで、少し焦る。

楓(かえで)

なになに、でかいため息ついて?

この子は、親友の篠崎 楓。 (しのざき かえで)

高校1年生の時に出会った親友である。

趣味も、好きな物も、 面白いと思うツボも全てが一緒。 初めて会った時は信じられないぐらいに意気投合して、そこからずっと仲がいい。

私が無理言って、 この心理学を彼女に受講させたというのに。

こんなつまらない講義を受講させてしまい、楓には申し訳ない気持ちでいっぱいである。

羽衣香(ういか)

いやぁ、なんかさ

羽衣香(ういか)

思ってた内容の授業じゃないなっておもって

楓(かえで)

つまんないよね、なんか笑

羽衣香(ういか)

うん...

羽衣香(ういか)

無理やり受講させたのに、ごめんね

羽衣香(ういか)

楓となら、頑張って単位取れるかなって思って...

楓(かえで)

ううん笑
全然大丈夫だよ

楓(かえで)

私、ういちゃんと一緒にとりたかったし授業!

羽衣香(ういか)

楓は、相変わらず優しいね

羽衣香(ういか)

ありがとう

楓(かえで)

えへへ、そうかな??

楓(かえで)

んまでも、一応心理学私も気にはなってた笑

楓(かえで)

あのほら、人の心とか読めそうじゃん?笑

羽衣香(ういか)

わかる!

羽衣香(ういか)

私もそうだと思って、この授業とったんだけど

羽衣香(ういか)

なんか、思ってたより難しそうだった

楓(かえで)

りんしょう...なんだっけ?

羽衣香(ういか)

臨床心理士ね

楓(かえで)

あーそれそれ!

楓(かえで)

よくわかんない笑

羽衣香(ういか)

私も、名前だけしかわかんない...

楓(かえで)

ほんとだよねー笑

楓(かえで)

てか!私それどころじゃないからなーいま!

羽衣香(ういか)

ん?なんかあるの?

楓(かえで)

そうそう、知りたい?

羽衣香(ういか)

うん、知りたい

楓(かえで)

実はね、最近公開された映画が、ちょーーーー激ヤバなの!!

楓(かえで)

今それについて調べてるの!

羽衣香(ういか)

映画??

楓(かえで)

そう!

楓(かえで)

結構有名なんだけど、知らない?

羽衣香(ういか)

えー...わかんないかも

羽衣香(ういか)

激ヤバってなに?
何が激ヤバなの?

楓(かえで)

あのね、その映画、ホラー映画なのよ

羽衣香(ういか)

ほう...

楓(かえで)

なんだけど、予告が全くないやつなの

羽衣香(ういか)

え?予告がない??

羽衣香(ういか)

なにそれ...

楓(かえで)

そう!

楓(かえで)

普通さ、映画やるってなった時は予告動画とか公開されるじゃん?

羽衣香(ういか)

うん、そうだね

楓(かえで)

でも、そういう動画が何処にも見当たらないんだよ

羽衣香(ういか)

楓(かえで)

んでね、
この話にはまだ続きがあって...

楓(かえで)

その映画を見た人は、自殺したり、事件に巻き込まれたりしまくってるの

羽衣香(ういか)

ちょ、

羽衣香(ういか)

ちょっと待って

楓(かえで)

ん?

羽衣香(ういか)

色々つっこみたいところがあるんだけど...

羽衣香(ういか)

まず、予告がないのになんで楓は知ってるの??

楓(かえで)

SNSでみた!

楓(かえで)

なんか面白いことないかなー?ってtwiter探してたら呟いてるの見つけて

楓(かえで)

それで、検索かけたらその映画のサイトがあったの!

羽衣香(ういか)

へぇ...サイトねぇ

楓(かえで)

チケットも、そのサイトからしか買えなくて、上映される映画館も決まってるんだよ

羽衣香(ういか)

なるほどね

羽衣香(ういか)

じゃあ、さっき自殺とか事件云々って言ってたけど

羽衣香(ういか)

なんでその自殺とか事件にあった人が、その映画を見たって言うのがわかるわけ??

羽衣香(ういか)

必ず全員みてるの??

楓(かえで)

そう!!それが不思議なんだけど

楓(かえで)

自殺とか事件にあっちゃったひと全員、そのチケット握って持ってるんだって...

羽衣香(ういか)

えっ...

羽衣香(ういか)

こ、こわ...

羽衣香(ういか)

えそれって

羽衣香(ういか)

現場にそのチケットが必ずあるってことだよね...?

楓(かえで)

そうなの...

楓(かえで)

めっちゃゾクゾクするよね

羽衣香(ういか)

え、まさか

羽衣香(ういか)

楓、それ見に行こうとしてるんじゃないよね?

楓(かえで)

ふふんっ

楓(かえで)

そのまさかなんです

羽衣香(ういか)

えーー!?

羽衣香(ういか)

やめておきなよ、何かあったら怖いじゃん

楓(かえで)

いやー!都市伝説だと思ってるよ私は!

楓(かえで)

だってさ、もし本当だったらニュースとかになってるはすじゃん?

楓(かえで)

でも、報道されてるのみたことないし

羽衣香(ういか)

ま、まぁそうかもしれないけど...

楓(かえで)

てことでさ、一緒にいかない?

羽衣香(ういか)

ええ!?私も!?

羽衣香(ういか)

む、むりだよむり!!

楓(かえで)

えー!いいじゃん行こうよー!

楓(かえで)

このつまらない授業の償いだと思って!🎶

羽衣香(ういか)

なっ...そんなこと言われたら...

羽衣香(ういか)

断りずらいじゃん...

羽衣香(ういか)

うーーんいやでも、さすがに無理!

楓(かえで)

えー!!!!

楓(かえで)

この間激ヤバなお化け屋敷もあったけど、何だかんだそれも来てくれたじゃーん!!

楓(かえで)

でも何も起こらなかったでしょー?

羽衣香(ういか)

まぁそうだけど...

羽衣香(ういか)

(でも、授業の件もあるし)

羽衣香(ういか)

(私も、少しは興味あるし...)

羽衣香(ういか)

うーーーん、わかった!
じゃあ付き合うよ!

楓(かえで)

えー!ほんと!✨

楓(かえで)

じゃあ決まりね!

彼女は、満足そうに鼻歌を歌っている。

私はその鼻歌をみて、 私は少し微笑ましい気持ちになった。

彼女の、少し強引な所が私は好きだからである。

羽衣香(ういか)

1人でトイレ行けなくなっちゃったらどうしよ笑

楓(かえで)

えー?笑
そんなことある?笑

楓(かえで)

じゃあ、彼氏のそうたくんも連れておいでよ!

羽衣香(ういか)

えええ

羽衣香(ういか)

逆にいいの??

楓(かえで)

うん!私もイッシー誘うよ

楓(かえで)

人多い方が、怖くないでしょ??

羽衣香(ういか)

(楓、私が不安なの察してくれたんだ)

羽衣香(ういか)

うん...その方がいいね

楓(かえで)

じゃあそうしよ!

楓(かえで)

ういちゃんは、そうたくん誘っておいてくれる??

羽衣香(ういか)

わかった

彼女は、本当に優しい。

羽衣香(ういか)

ねぇ、楓

楓(かえで)

ん?なに??

羽衣香(ういか)

ほんと、いつもありがとうね

楓(かえで)

えー?なになにいきなり笑

楓(かえで)

こちらこそだよ✨

楓(かえで)

じゃあ、映画の日また後で決めようね!

キーンコーンカーンコーン

そして、授業が終わり次第、 私はすぐにそうたにLIMEした。

羽衣香(ういか)

ねね、そうた

颯太(そうた)

なに?

羽衣香(ういか)

今話題のホラー映画、知ってる?🤨🍿

羽衣香(ういか)

あのほら、予告映画ないやつ

颯太(そうた)

あー、

颯太(そうた)

ノンフィクションだっけ?

羽衣香(ういか)

ノンフィクション??

颯太(そうた)

映画のタイトルだよ

颯太(そうた)

予告がないホラー映画だろ?

羽衣香(ういか)

あ!そうそうそれ!

颯太(そうた)

見た人全員死んでるから、どんな内容なのかもわかんないやつだよな

羽衣香(ういか)

え、そうなの?

(そ、そんな激ヤバなんだ...)

颯太(そうた)

で、それがどうしたの?

羽衣香(ういか)

あ、なんかね

羽衣香(ういか)

楓と一緒に見に行くことになったんだけど

羽衣香(ういか)

その、なんていうか

羽衣香(ういか)

怖いから、一緒に着いてきて欲しいなぁって思って💦

颯太(そうた)

なるほどね

颯太(そうた)

楓ちゃんがいるんじゃないの?

羽衣香(ういか)

まぁいるけど

羽衣香(ういか)

楓が「怖いなら一緒に連れておいでよ」って言ってくれたから

颯太(そうた)

そっか

羽衣香(ういか)

あ、無理しなくていいよ!

羽衣香(ういか)

その、そうたが嫌だなって思ったら、全然理ってもらって大丈夫だから

颯太(そうた)

ううん、いくよ

羽衣香(ういか)

え、いいの?

颯太(そうた)

うん

颯太(そうた)

大人数いた方が、怖くないだろうし

(颯太...最近なんだか冷たいなと思ってたけど、こういう時は着いてきてくれるんだ。)

(少し、ホッとしたな...)

羽衣香(ういか)

そっか!

羽衣香(ういか)

そうた、本当にありがとうね

颯太(そうた)

いえいえ

颯太(そうた)

日付決まったら、教えて

羽衣香(ういか)

うん!わかった!

こうして私達は、予告がないとされるホラー映画、"ノンフィクション"の映画を見に行くことになった。

しかし、この時の私達はまだ

まさか、あんな事になるなんて

誰も予知していなかったのである。

本当にあった夢物語

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

49

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚