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元社畜の俺が魔王退治?!

第12話 - それぞれの仕事編

203

2024年11月11日

#冬類

#RPG

#司類

あかまる🍓🐾໊

少しあらすじ

ソレイユの道場で技を教えて貰うことになり、しばらく滞在するので部屋を貸してもらった。

冬弥

…すごく可愛らしい部屋だな。

司

だな。

類

ベッドも大きいねぇ。これなら三人でも寝られそうじゃないかい？

冬弥

そう…だな。一つしか無いし。

司

三人で…

司

では、オレは床で寝よう。

冬弥

何故？？

司

手が出るかもしれんからな。

冬弥

手が…！？

司

多分、足も出る……

冬弥

たしかにそれは危険だ…

司

そうだろう？だからオレは床で寝る。

類

え〜、体痛めちゃうじゃないか。

冬弥

慣れればどうって事無いぞ。

司

慣れれば…って、そうだ！！冬弥、お前っ！

司

三人で飲み会した日！床で寝ただろ！！

類

あっ、そうだ！それ言おうと思ってたんだった！

冬弥

え、え？

冬弥

確かに床で寝たが、それがどうし…

司

どうしたもこうしたも無い！何故床で寝た？！？！

冬弥

えっ、ベッドが足りなくて…？

類

全く、僕なら浮遊出来たのにさ。

冬弥

え…っと、類さんが疲れたって言ってたから、ベッドで寝かせたいと思ったんだ。

司

せめてオレを床に…いや、お前はそんな事せんよな。

司

とにかく！あの日冬弥を床で寝かせてしまったことを謝らせてくれ！本当にすまなかった！！

類

本当にごめんね、この通りだよ。

冬弥

い、いやいや、謝らないでくれ。

冬弥

あれは俺の意思だし、司さんや類さんが気にする事はない。

司

しかし…

冬弥

それより、今日はもう寝よう。

類

…そうだね。もう暗いし。

冬弥

司さんも、ベッドで一緒に寝よう。

司

だ、だが、冬弥を攻撃してしまうかもしれんぞ？

類

あぁ、それならいい方法があるよ。

類

ベッドふかふかだねぇ

冬弥

ああ。高そうだな…

司

おい、類。たしかに、これじゃ手出しは出来んがあんまりじゃないか？？

司さんの体には金の輪がピッタリとくい込み、身動きが取れない状態になっている。

類

ん？痛いかい？

司

いや…不思議な事に全く痛くない…

類

ふふ、良かった。痛かったら言ってね。

冬弥

さ、流石に拘束はやりすぎじゃ…

類

冬弥くんの身を守るためさ。

冬弥

俺の…？類さんも危険では無いか？

司

ああ、いや。類は絶対大丈夫なんだ。

類

普通は僕に触れないからね。ほら、冬弥くん触ってみてよ。

冬弥

？

恐る恐る類さんに触れようと手を出すと、バチッと弾かれた。

冬弥

！！

類

おっと、大丈夫？痛くなかった？

冬弥

あ、ああ。痛くは無かった。

類

こんな風に、魔法でバリアを張ってるんだ。普通は触れないよ。

冬弥

な、なるほど…

司

ちなみに攻撃も全くと言っていい程当たらんぞ。

冬弥

えっ…無敵過ぎないか？

類

いや、そんな事無いさ。圧倒的な力量の差があれば、バリアも破られるよ。

司

常々思ってたんだが…お前のレベル、おかしくないか？明らかに97で済ませていいステータスじゃないだろう。

司

99…いや、それを遥かに超える数値でもいいはずだ。

類

ん？あぁ、それね。

類

ほら、僕ってよくモンスターに捕まるだろう？

冬弥

あ〜…あのスライムとか…

類

そうそう。それで、どんどん経験値とか吸われたりするんだよね。別にいいけど。

司

良くないだろ？！

類

経験値とかレベルとかどうでもいいんだもん。

司

どうでもいいって…まぁ、お前からしたらそうか…

類

それより、そろそろ電気消していい？

冬弥

ああ。

冬弥

ふわ…

類

冬弥くん、おはよう。

冬弥

あぁ、おはよう。

司

…zzZ

冬弥

司さんはぐっすりだな。

類

そうだねぇ。でも、あと1分で5時だよ。

冬弥

？

類

5…4…3…2…

司

ん……おぉ、2人とも早いな！

冬弥

わ、本当に5時ピッタリ…

類

ここまで来ると少し気持ち悪いけどね。

司

ん？？起きて早々悪口か？

司

それより、類。この輪どうにかしてくれ。

類

あぁ、はいはい。

ちょん、と類さんが指の先で金の輪に触れると、たちまち輪は消え去った。

冬弥

そのまま寝てて体が痛くなったりはしてないのか？

司

ん？ああ、不思議なことにちっとも痛くないんだ。

司

むしろ快眠だった気がする。

類

それは良かった。これから毎晩これで寝てみる？

司

そ、それはちょっと…

冬弥

2人は今日もソレイユ探索か？

類

ん〜、どうしようかなぁ

司

冬弥を見に行くのもアリだがな。

冬弥

え、いや、来なくていいぞ。

類

振られちゃったね

司

応援してやろうと思ったのに…

冬弥

応援は嬉しいが見られてると緊張するだろう。

司

オレはむしろやる気が漲るがなぁ

類

色んな人がいるからねぇ

類

じゃあ、僕らは適当にブラブラしてるよ。技習得頑張ってね。

冬弥

ああ、ありがとう。

▼道場▼

冬弥

よ、よろしくお願いします…！

謙

ははっ、そんな緊張する必要は無いぞ。もっと肩の力抜け。

冬弥

は、はい。

謙

さて、今日やる事だが…

謙

とりあえず、今日から完璧に技を習得するまでひたすら特訓だな。

謙

安心しろ。お前が出来そうにないことは絶対にさせないからな。

冬弥

はい、お願いします。

▼ソレイユの街▼

司

やはりソレイユは賑やかだな。

類

そうだねぇ。

類

司くんは技習得ってどのくらいかかった？

司

オレは多分3日くらいだな。平均的だと思うぞ。

類

そっかぁ…

司

冬弥のことだから、心配せずとも案外すぐ習得してくるさ。

類

うん、そうだね。けどちょっと寂しいな。

司

それは…まぁ、たしかに。

司

だが、オレがいるだろう。冬弥がいない間も退屈はさせないぞ。

類

ふふ、君といて退屈に思ったことは無いさ。

司

！

類

う〜ん、ギャンブルは昨日やったし…あぁ、司くんも一緒にギャンブルする？

司

え？いや、やらんぞ？？

類

おや残念。

店の店主

うーーん、困ったなぁ……

司

…む、

類

あからさまに困ってそうな人がいるね。

司

あの、どうかされましたか？

店の店主

ああ、いやちょっと困ったことになっておりまして…

店の店主

実は私、そこの店の店主なのですが…今日から3日間、従業員が1人もいないんですよ。

店の店主

みんな病やら用事やらが重なってしまったようで…3日後には復帰出来るらしいのですが、

店の店主

流石に渡し1人では通常通りの営業が出来ません。

店の店主

どうにか助けていただけないでしょうか？

▼クエスト「人手が足りないんです」報酬経験値1000 ゴールド90000 なんと不運なことに、従業員の予定全てが被ってしまい、店には店主1人らしい。このままでは通常通りの営業が出来ないと困っているようだ。店主いわく、3日間接客と警備をして欲しいそうだ。丁度冬弥が技を習得するまでは暇だし、いい退屈しのぎになりそうだ。

司

…分かりました。接客などした事ありませんが、それでも良いなら引き受けましょう。

店の店主

ありがとうございます！！！

店の店主

では、お二人共早速こちらへ！

類

え、僕も？？

司

当たり前だろ。一緒に行くぞ！

類

えぇ〜…接客なんてした事無いよ〜

司

安心しろ、オレも無いから。

類

もう、仕方ないなぁ。

▼店内▼

お客さん

すみませーん！

司

はーい！今行きます！

お客さん

店員さんこっちも〜

司

る、類！向こう頼む！

類

はいはい。

司

お、思ってた10倍は忙しいんだが…

類

大繁盛だねぇ

司

あぁ…これを3日間か…

司

2人というのは中々にキツいな…あと5人…いや、せめて3人欲しい…

類

…ふむ、

類

なら作ろうか。

司

は？

類

"分身魔法(オルターエゴ)"

司

…？

司

なｯ！？

目の前に突如として現れたのは、3人の"オレ"だった。

類

ふふ、成功みたいだね。

司

いや、は？！類を増やすんじゃないのか！？

類

えぇ？自分が3人いるなんて嫌だよ。

司

オレも嫌だが！？

司(分身1)

まぁまぁ。それより早く仕事しようではないか。

司(分身2)

…ﾑｽｯ

司(分身3)

帰りたい……

司

ええい！！まとまりが無いな！？

類

ふふ、でも一応全部司くんだよ。

司

納得いかん……

司(分身1)

こら、お前たち。主を困らせるんじゃない。オレたちは分身なんだぞ。

司(分身2)

はぁ？そんなの関係ないだろう。オレはオレだ。

司(分身3)

どうでもいいから静かにしてくれ。

司(分身2)

仕事なんかやってられるか。オリジナルのオレが勝手に引き受けたのに、何でオレが手伝わねばならんのだ。

司(分身3)

同感。帰りたい

司(分身1)

我儘言うんじゃない！

司

おい、喧嘩してないで手伝ってくれ！！

司(分身2)

はっ、嫌に決まってるだろう。オレに命令するな。

司

はぁ？！

司(分身3)

それより静かにしてくれんか？お前の声はうるさい。

司

お前も同じ声だが！？

類

ふふっ、面白いねぇ

司

面白がってないでどうにかしてくれ…

類

ふふ、そうだねぇ

類

ねぇ、司くん達。僕たち困ってるんだ。手伝ってくれないかな？

司(分身1)

！ああ、もちろん！

司(分身2)

…ふん、類が言うのなら仕方ないな。

司(分身3)

類が褒めてくれるならやる。

司

我ながら単純過ぎんか…？

類

ふふ、じゃあみんなよろしくね。

店の店主

いやー！助かったよ！本当にありがとう！！

司

い、いえいえ……

店の店主

この調子であと2日、よろしくね！

司

わ、分かりました…

司

や、やっと終わった……！！

類

流石に疲れたねぇ…

司

お前たちも、手伝ってくれてありがとう。

司(分身1)

いやいや、礼など不要だぞ。

司(分身2)

ふん、感謝することだな。

司(分身3)

やっと帰れる…

司

1以外がムカつくな…

類

まぁまぁ。全部君だから。

司

本当か？！あれは本当にオレなのか！？

類

もちろん。

類

さて、寂しいけど分身くん達には帰ってもらおうかな。

類

"魔法解除(レズードル)"

司

…なんか、余計に疲れた気がする。

類

ふふ、僕は楽しかったけどねぇ

司

本気か？？

司

…次は類を増やしてくれ。

類

えぇ？それは嫌だなぁ

司

…なんか、やつれたな。冬弥。

冬弥

あ、あぁ…司さん達こそ。

類

特訓はどうだった？

冬弥

今日は基礎体力をつけるためのトレーニングだった。

冬弥

…が、まさか自分にここまで筋力が無いとは、、、

類

おや

冬弥

う、腕立てすら出来なかったんだぞ…？！腹筋なんて以ての外で…謙さんにも苦笑されてしまった…

司

お、おお…まぁ、そんなに落ち込むな！

冬弥

俺も司さんのようになりたい…

司

お、オレにか？！

冬弥

ああ。だって強くて格好いいじゃないか。

司

え？ほ、褒めても何も無いぞ！！///

類

えぇ？！ちょっと、僕は？？

冬弥

類さんも、司さんとは違った意味で強くて格好いいと思う。

冬弥

…俺も、早く2人の仲間として恥じないようになりたい。

司

別に全然恥じゃないが。

類

そうそう。むしろ自慢の仲間だよ。

冬弥

ふふ、ありがとう。

冬弥

2人は今日何してたんだ？随分と疲れてるようだったが。

類

どこかの誰かさんがお人好しでねぇ。休みなく飲食店で働いてたよ。

冬弥

えっ！？

司

ある店の店主が、人手が足りないと困っていてな。見過ごせなくて引き受けたんだ。

冬弥

司さんらしいな。

冬弥

そうか、飲食店で……

冬弥

…ちなみに、どこの店だ？

類

おや、もしかして来ようとしてる？

冬弥

すまない、気になって。

司

いつでも来てくれていいぞ！しっかりと接客してやろう！

類

ふふ、そこの通りの「ルヴェ」ってお店だよ。

冬弥

ありがとう。ぜひ行かせてもらう。

類

ふふ、じゃあそろそろ寝ようか。

冬弥

あぁ、そうだな。

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微笑ましい……そういうのでいいんだよホントに……幸せに暮らしてくれ🤦💖

次話でやっと私の書きたかったところが書けた。次話はちょっと展開進んで面白くなるかも(かもだから期待はしないで)

あかまる🍓🐾໊

プロフィール

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