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主
主
生徒
霧島星
生徒
霧島星
私のとなりの席では、こんなやりとりが ずっと続けられている
霧島くんは話しかけられたら、無視はしないけど、単語でしか返さない
それでもイケメンで霧島くんの 机のまわりは、ぐるりと女子が囲っている
生徒
一人の女子生徒がちょっと 可愛らしい声を出して聞く
霧島星
霧島くんの答えに女子たちのテンションがあがったのが空気でわかった
霧島星
はじめて続いた単語以外の霧島くんの言葉に耳をそばたまててしまう
霧島星
霧島くんがはなったひとことに、女子生徒たちの空気が凍ったのがわかった
生徒
女子生徒たちはぎこちない笑顔であやまると、そそくさとみんなで移動していった
五限目は音楽の授業だった
私は音楽室に向かう途中でリコーダーを忘れたことに気づく
〇〇
日向美羽
〇〇
日向美羽
〇〇
「霧島くん寝てる…」
「次音楽室なの知らないのかな?」
私は霧島くんの顔をのぞいてみた
「やっぱり花っぽい匂いするんだよなぁ…」
「バラ…かな…?」
私は気になってしかたなくなってしまいどこから香るのか確かめようと、霧島くんに鼻を近づけてみた
制服の襟首あたりに鼻を近づけたら、 突然霧島くんがいなくなった
まるで消えたみたいに
霧島星
教室の後ろのロッカーの方から声がして、そっちに顔を向けると、霧島くんが立っていた
「え?め、目の前に座って寝てたはず……」
目をぱちぱちさせてみたけれど、霧島くんは変わらず一メートルくらいはなれた位置で警戒するようにかまえている
飛のいたみたいな体勢をとっているけれど、霧島くんが席から立ち上がったところは見ていないからそれはない
わたしは今起こったできごとを、頭の中で整理しようとしたけどまるで無理でじっと霧島くんを見つめてしまった
よく見ると霧島くんの顔は、 うっすら赤かった
霧島くんは居心地悪そうに片腕で顔をおおって赤くなったほほをかくそうとしている
霧島星
〇〇
〇〇
匂いのことを言うと霧島くんのほおがぴくっと動いた
霧島星
霧島くんはそういうと、ぷいっと教室からでていこうとした
〇〇
霧島くんは振り向いて、しかめっ面をしたまま、ぼそっとつぶやいた
霧島星
そのまま教室から出ていってしまう
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
私は霧島くんがなにか普通とはちがう行動をとるんじゃないかって授業中もついチラチラ見てしまう
霧島くんもそんな私に気づいているみたいで余計に嫌われたのか私は霧島くんにさけられてる
授業中から休み時間まで、霧島くんはずっと私とは反対方向の、廊下の壁にばかり顔を向けている
私のことを視界から遠ざけようとしている感じ
「そんなさけなくてもいーじゃん…ちょっと傷つくんですけど…」
クラスの女子生徒の一人は霧島くんの委員を決めるときに、「美化委員は人が足りてません」って
ちゃっかり自分と同じ委員に推薦しちゃつてる
まぁ…私はクラスの男子とクラス委員をやってるから霧島くんと同じ委員なんて、最初から可能性なんかなかったけど…
今日もわたしは、先生に頼まれた課題プリントを職員室へと運ぶことになっていた
「ん、全員分そろってるかな」
〇〇
生徒
〇〇
プリントを受け取り枚数を確認して教室を出ると、向かっている方向に霧島くんの姿が見えた
見かけたことのない明るい髪色の男子生徒と二人でいる
〇〇
見ていたら霧島くんもこっちを見たから目が合ってしまった
ぱっと目をふせる
「なんで私がさけてんの!?」
いつもは盗み見してるだけだから実際に手が合うとどうしていいかわからない
うしろめたいことなんてないのに!
そう思ってもう一度、視線をあげてみると霧島くんはまだこっちをみている
「え!?、え?どうしよ…困るんだけど!」
「霧島くんいつも私に見られてるときこんな感じなの!?仕返し!?」
気まずくなってこっちに背中を向けて霧島くんと話している人の方へと視線を向けた
ふんわりした長めの茶色っぽい髪は校則がゆるいとはいえ目立っている
あまり廊下に出ない霧島くんの出現に他のクラスの女子が数人廊下へと見に来ている
その会話の中から「霧島くんのお兄さん」という単語が聞こえた
「霧島くんのお兄さんだったんだ…どうりでイケメンなわけだ…」
霧島くんより背が高いその人は黄色のラインが入った上履きを履いていた
「三年生の方のお兄さんか…確か二年生にもお兄さんいたよね…」
うちの学園は 一年生が青のラインで 二年生が緑のライン、 三年生のは黄色のラインと決まっている
生徒
「レン先輩?二年生のお兄さんのことかな…」
生徒
「霧島くんも十分綺麗な顔じゃない…?」
霧島くんたちばかりに気をとられていたからか、私は廊下の窓が開いていることなんて気にも留めていなかった
その日は風が強くて窓からぴゅうっと風が吹き込んだ
〇〇
気づいた時にはプリントが数枚風にあおられて舞い上がっていた
とっさに目で行方を追うと、そのうちの一枚がとなりの窓から、外に飛ばされようとしていた
「やばっ!外に落ちる!!」
私はプリントを追いかけてつかまえようとした
届きそうでつかめないプリントに向かって、精一杯窓から身を乗り出す
危ないなど考えずに体が動いていた
いつの間にか体が外に出過ぎたみたいでバランスがぐらりとくずれた
「あっ、やばっ…落ちる!!」
ひやっとしたのは一瞬で私はすごい力で屋内へと引き戻されていた
よろめいて逆に後ろに倒れそうになると誰かが後ろからささえてくれた
霧島星
耳元で聞こえた不機嫌そうな声にわたしは驚きの声をあげた
〇〇
また現実じゃないことが起こった、すぐそう思った
だって霧島くんはわたしから数メートルはなれた、廊下の奥の方にいた
信じられない思いで霧島くんを見る
次に自分の手にプリントが掴めていないことに気づいた
〇〇
思わずそう言うと霧島くんは困ったような顔をした
「どうしよ!!探しに行かないと!!」
〇〇
早く回収しないとどこにとんで行ってしまうかわからない
〇〇
散らばるプリントもそのままで外へ向かおうとした私を霧島くんが引きとめる
霧島星
〇〇
霧島くんは私に持っていたプリントを押し付けると、ゆっくりとした動作で床に散らばった他のプリントを集めはじめた
それで周りの女の子たちも手伝ってくれてあっという間にプリントは私の手元に戻ってきた
お礼を言って枚数を数えるとちゃんとクラス全員分そろっている
私はきつねにつままれた気分で声を上げた
〇〇
霧島星
みんな何言ってるんだろうって感じで私のことをみている
思わず霧島くんを見ると、さっと目をそらされた
霧島星
〇〇
霧島星
〇〇
霧島星
〇〇
あわてて職員室へと早歩きで歩きだしてからごまかされたと気づく
振り向くともう霧島くんは教室へとはいって行くところだった
お兄さんの姿ももうない
「絶対うそだって!!気のせいなわけない!!」
「だってプリント飛んでったもん!!」
「でもそれが霧島くんの手の中に…同時にプリントと私を…?絶対不可能じゃない…?」
「だって身を乗り出した私が届かなかったもん!後ろにいた霧島くんが届くわけない!」
「それに霧島くん数メートルはなれたところにいたくない!?あんな一瞬で私の後ろにくるとか絶対ありえない!」
プリントを職員室に届けて教室へ帰ると、すぐに授業がはじまって、霧島くんに話しかけるチャンスはなくなってしまった
霧島くんは左手でほお杖をついて廊下側へと顔を向けている
「やっぱ避けられてる…?」
「でも助けてくれたし…本当は優しいひとなのかな…?」
私はもっと霧島くんのことを知りたくなった
コメント
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第2話、読み終えたよ〜💭 霧島くん、やっぱりただ者じゃないね…!瞬間移動って言うか、一瞬で位置が変わってる感じが不気味ででも魅力的で。プリントが飛ばされた場面、私も「えっ!?」って声出たよ。それなのに周りは気づいてない感じがまたゾクッとするね…。それと、お兄さん登場でますます謎が深まったし、霧島くんの「気のせいじゃね?」ってごまかし方、ずるいけど好きだな。咲良ちゃん、もっと知りたくなっちゃう気持ち分かるよ〜続き気になる!💞