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レイ
タミヤ
レイは、実弾入りのリボルバーを目の前に立つタミヤに向けている。
レイ
どうして、こんなことになってしまったのだろう。
もしも、やり直せるならば....
あの頃に戻りたい。
けど、そんなことはもう無理だ。
<数日前....>
レイチェルがこの光クラブにきてから数ヶ月が経とうとしていた。
その数ヶ月で色々あった...。
ダフが処刑され、カネダも処刑され
タミヤは完全に孤立した。
そんな中、タミヤに寄り添ったのがレイチェルだけだった。
そして、そのまま数ヶ月が経ち、もうすぐ一年経とうとした時だ。
あれは、秋の夜だった。
タミヤ
レイ
想いを告げられた。とても嬉しかったのを覚えていた。
だが。レイチェルはゼラの<駒>であり、
タミヤは<反乱分子>。
ましてや、交際などしたらどうなるかわからない。
結果はタミヤもわかっているはず、なのだが....
レイ
タミヤ
タミヤ
タミヤ
レイ
身長差のあるハグだが、拒まないのはレイチェルも同じ気持ちなのだからだろう。
レイ
タミヤ
冷たい秋風が二人を包み、一つになった。
それから、レイチェルとタミヤはゼラ達の目を盗んでひそかに交際していた。
冬が近づいた時。
歯車が動き出した。
ニコ
ゼラ
レイ
レイチェルはニコに拘束され、ゼラの玉座の前に座らされた。
ゼラ
レイ
レイ
ゼラ
ゼラは玉座から立ち上がり、レイチェルの顔を見つめる。
ゼラ
レイ
ゼラ
レイ
ゼラ
レイ
嫌な汗がでてきた。なんなら、ゼラの顔を直視できなかった。
後頭部から痛いほど伝わるゼラの眼差し。
<帝王>の威圧感に後頭部から押し潰されそうになるレイチェル。
ニコ
ゼラ
レイ
ゼラ
デンタク
デンタクはゼラにあるものを渡した。
ゼラ
レイ
ゼラはレイチェルに一丁のリボルバーを渡した。
ゼラ
ゼラ
ゼラ
レイ
そして...雪が降り始めた今日。
レイ
タミヤ
最初から違い過ぎた私達。
どうすればよかったのだろう。
人を撃つのはこれが始めてじゃないけれど、
泣きながら、撃つのはじめてかもしれない。
レイ
タミヤ
レイ
レイ
レイ
レイ
タミヤ
レイ
抵抗もしない。受け入れたようにただ立つタミヤ。
私は震える手で撃鉄を起こして
小さく震える人差し指を引き金に添える。
レイ
何に対しての謝罪かはわからない。けど、タミヤは最期に。
タミヤ
レイ
バーーーン!!!
レイ
タミヤ
レイチェルはもう動かないタミヤの体を抱き締めた。
優しい顔のまま、眉間を撃ち抜かれて死んだタミヤ。
レイ
レイ
最期の最期まで優しい人だった。好きだった。大好きだった。
レイ
タミヤの胸で沢山泣いた。どんなに泣いても、タミヤは戻ってこない。
レイ
レイ
リボルバーを持ち直し、自分のこめかみに当てる。
レイ
レイ
レイ
バーーーン!!
基地内で二発目の拳銃の音がした。
ゼラ達が様子を見に来る頃には
二つの死体が転がっていることだろう。
薄れ逝く、意識の中。死の間際に見たのは
頭を抱えるゼラの姿があった。
ゼラ
ゼラ
レイ
そして、そのゼラの後ろで泣きながら笑っている、
ドス黒い薔薇を...
見たのだった。
しかし、今となってはそんなのどうでもいい。
レイチェルはタミヤの手を握り、一人、静かに逝くのだった。
完
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