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ゆず
ゆず
松里(まつり)
急に体調が悪くなって突然倒れてしまった。
みーくん
松里(まつり)
こうなってしまった原因はよく分からない。だけど、最近体調が悪いし…おかしい。
紅葉(もみじ)
みーくん
みーくん
みーくんの暖かい手はどこが懐かしく思えて、不安も相まってか涙が溢れた。
涙を見たみーくんが僕の瞼を閉じさせ、一言言った。
みーくん
最近みーくんも精神的におかしいと思う。
けれど、そんな事を考える余裕もなく、僕は瞼を閉じた。
紅葉(もみじ)
"それ"
"それ"
そこには白いモヤモヤした顔が見えない何かがいた。
"それ"
そう言って近づいてくるモヤモヤは僕の頭を掴んだ。
"それ"
このモヤモヤは得体の知れないもので、怖いはずなのに…凄く落ち着く。
みーくんと同じくらい落ち着いて、飲み込まれてしまいそうだ。
"それ"
なんとなく分かっていたけど、いざ誰かに言われると心がぐわんってなる。
"それ"
"それ"
紅葉(もみじ)
"それ"
迷わず口を開いて僕はこう言った。
紅葉(もみじ)
みーくんが死んでいることは知ってる。
みーくんは死んでいて、僕はこの世のものじゃないからお互い体温を感じられる。
だから、生きている松里くんからは体温を感じない。
僕がこの世のものじゃないって思った決め手は、みーくんの挙動を見ていたら気がついた。
だって、体調を崩す度に物知りなみーくんが挙動不審になってたんだもん。
それって僕と普通の人は違うってことだよね。
"それ"
紅葉(もみじ)
白いモヤモヤはしかめた顔をして口を開いた。
"それ"
それから僕のこれまでの生き様や、秘密。みーくんの正体を教えてもらった。
意外とすんなり受け入れることが出来て、何も驚かなかったけど、一つ驚いたことがある。
松里くんもこれまで僕が生きてきた全ての人生に関わっているということだった。