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風呂場に来た私は手洗いをするために、置いておいたバケツにお湯を張る。
さらにズボラな私は詰め替え用の詰め替えてない洗濯洗剤をバケツに少量入れると丁寧に洗いはじめた。
それから、洗剤が残らないようになるまでしっかりすすぐと浴槽内の物干し用の棒にハンガーを使って吊るす。
矢崎柚子
矢崎柚子
その後に続いて自分の服も手洗いしている最中、遠山が脱衣所に入ってくる様子が伺えた。
遠山泉
遠山泉
矢崎柚子
遠山はどうやら私が服を着ていない時にちゃっかり“それ”を見ていたのだろう。恐らく私に気を遣って背中とは言っているが実際入っている正確な場所は腰だ。
私の腰には手の甲くらいの大きさの“柚子の花の絵”のタトゥーが彫られている。
矢崎柚子
遠山泉
このタトゥーに関してはどう言い訳しても若気の至りとしか遠山には理解されない事を分かっていた。だから私も何かを言う必要などどこにもない。
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
彼は一体何にそんなに興味が湧くというのだろうか。どう見たってタトゥーを自慢材料に使うような奴の事めちゃくちゃ嫌いそうな顔してるというのに。
矢崎柚子
遠山泉
遠山泉
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
私が今しゃがんで洗濯をしていなければ、この上から見下ろしてくるこの男の態度はまだマシに見えていたのかもしれない。
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
ツルッ
私が立ち上がってから一歩前に足を踏み出した瞬間、置いていたバケツに足を滑らせてしまい尻餅をついてしまった。
ドンッ❗️
矢崎柚子
私はこれ以上着替える物がないことを理解していたため、今着ている服に洗剤をぶち込んでいたバケツの水が掛かってしまった事を最悪の事態として認識していた。
矢崎柚子
遠山泉
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
遠山泉
遠山泉
遠山は尻餅をついたままポカンとしていた私の顔をじっと見つめていた。きっと私がどんな答えを出すのか、反応を伺っているのだろう。
矢崎柚子
正直私だって家に上げた時点でこうなる覚悟を決めていた。でも、それを先に言ってしまえるほどの関係性を遠山という男に見出す事は出来ずにいる。
遠山泉
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
矢崎柚子
矢崎柚子
遠山泉
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
私はその場に立ち上がると濡れていたTシャツを脱ぎ捨てる。
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
矢崎柚子
矢崎柚子
私はさりげなく自分の胸を両手で覆った。
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
遠山泉
“初恋の人とずっと一緒にいたかったから”なんて口が裂けても言えなかった。何故なら自分の体が嫌いになるきっかけを作った張本人が今、目の前にいるからだ。
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
その張本人に女として抱かれたとしたらコンプレックスに感じる気持ちも消えるのだろうかと期待してしまう。
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
矢崎柚子
一瞬当たりが静まり返ると、ふと心臓の音が大きく鳴ってることに気がついた。
遠山泉
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
ここにきて私は完全に遠山のペースに飲まれていた事に気がついた。私は彼に言われるがまま背中を向けるとブラのホックを外された。
矢崎柚子
私は一度顔を手で覆ったが、もう誤魔化すのは難しいと観念し、覚悟を決めると遠山の方へ振り返った。
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
私の顔を見た遠山は驚いたような顔をしていたが、どういう心境で見ていたのだろうか私には見当もつかなかった。
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
緊張しすぎてやっぱりやめたいなんて感情が心の中で行ったり来たりしている。 せめて鼓動の音は聞こえていないでくれと切実に思いながら、遠山の正面に体を向けると改めて体の大きさが全然違うことに圧迫感を感じて今更引けないところまで来てしまったと息を呑んだ。
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
遠山泉
すると、遠山は簡単そうに自分の下着を脱ぎ捨てた。この男に羞恥心というものは存在しないのだろうかといつまでも恥ずかしがってる自分がバカバカしく思った。
矢崎柚子
遠山泉
広さのない浴槽の空間に大人2人で居るには狭く、シャワーを自分にかけ流している間も距離の近さが気になって仕方がない。
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
確か微量の荷物の中にゴムが残っていたはずだという記憶を頼りにリビングへ戻って来た私たち。
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
私が先に敷布団の上に座ると後ろから遠山の少し躊躇した足取りが見えたので、両手を広げて自分の方へ来るよう合図した。
矢崎柚子
遠山泉
私は大きな身体をゆっくり包み込むとなんとも言えない愛おしさに苛まれた。
別にこの場の雰囲気に流されたわけでもなく、遠山が好きになったというわけでもない。ただ初恋の相手だったという過去の特別感を思い出して噛み締めているだけだと。
私は勘違いしそうになる自分の気持ちに中毒にならないよう“正論”を言い聞かせる。
矢崎柚子
矢崎柚子
あきらかに自分の全身に熱が帯びているように感じる。
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
私が顔を見上げた瞬間、遠山が私の唇に軽くキスを重ねてきた。
そして、重ねていくうちに段々激しくなり、ついに彼の指が自分の生温い場所へ入り込む。
矢崎柚子
今までの威勢の良い態度が、自分から求めるように腰を動かす今の自分の哀れな姿に対比して、余計に恥ずかしくなり泣きそうになった。
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
遠山泉
私は恥ずかしさのあまり遠山の顔を直視できない。彼は私のこんな姿を一体どう思っているのだろうか。
矢崎柚子
遠山泉
そう言って私の持っていたゴムを取ろうとしたため、私が彼の硬くなった部分を出来心で咄嗟に舐めると力が抜けたように壁にもたれかかる。 その隙にゴムを着けてあげると見た事もない悔しそうな顔で私を睨んできた。
矢崎柚子
遠山泉
遠山泉
遠山泉
ドンッ
その場に倒された私はほんの数秒のうちに、その場にあったタオルで両手首を一つに縛られていた。
矢崎柚子
遠山泉
遠山は怒ったような顔で私をうつ伏せに転がすと腰を持ち上げた。 お尻をわざと突き出させるとそこへ硬い何かを挿しこんでくる。
矢崎柚子
私のお腹を圧迫させる動きはそれほど激しくなく、ゆっくりと動いてくれているのは私の反応を伺っているからなのだろうか。
矢崎柚子
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
矢崎柚子
そして次第に腰が浮き始め、体のヒクつきも頻繁になりはじめたその瞬間、彼は私の欲求とは真逆の行動を取った。
矢崎柚子
遠山泉
矢崎柚子
遠山と目が合うと恥ずかしさのあまり顔から火が出そうだった。
矢崎柚子
遠山泉
遠山泉
矢崎柚子
矢崎柚子
私が物欲しそうな目で見つめると、さっきよりも激しい振動が腰に加わった。
ズンッ
矢崎柚子
それから朝まで幾度となく私たちは体を重ね続けた。何より良かったのが遠山もこの数時間の出来事を満更でもなさそうにしていたことだった。
私自身も視界の画面に初恋フィルターがかかっていたのか、こんなに満足のいくセックスをしたのは今日が初めてだった。
なんなら、朝なんて来ないで欲しいと思う自分までもいた。
「朝になったら何も無かった事にしよう。お互い立場も違うから。」と私は彼に言った。
すると彼も「完全同意。このまま引きずりたくないもんな。」とあっさり了承してくれた。
たった数時間の自惚れた関係に真面目な恋愛を経験してきた事がある人であれば、2度目などないことくらい誰しも分かるだろう。お互いに“引き際”を決めていて正解だと思う。
だから、私も何食わぬ顔で遠山の自宅付近まで送り届けることができたのだ。 きっと別れ際に頭をポンポンと撫でてくれた事も恐らく彼なりの同情だったのだと心の中で消化した。
だからこの後、 私にとって人生最大の誤算が訪れる。
…どうして再会した時に“遠山の職場”を先に聞いておかなかったのだと。
#貴族